校長の部屋

屋上の犬の像は…(6/9)

 昨日よりも暑くなって真夏日となりそうです。昨日午後、トンボの生態を研究しているグループが、市川小のプールからヤゴを捕獲していました。他校で捕らえたという4cmもあろうかというヤゴや羽化してきれいな黄緑色の体を輝かせているトンボも見せていただきました。子供たちの生長がイメージされました。

 さて、屋上の犬の像が何者か、何となくわかってきました。教室訪問をしている際に、階段の踊り場にある掲示物(写真)に目が留まりました。よく見て歩くと、まだまだ見過ごしているものを発見できそうです。


 犬の像は、もともとは「日時計」だったようです。犬は棒を咥えていて、その棒の影の長さで時刻がわかる仕組みです。棒は影も形もありませんが。もしかすると、床に目盛りもあったのでは?

 この「日時計」の隣に「天体観測ドーム」があったことは、110周年記念誌に掲載された写真からわかります。昭和55年10月、ソニー理科教育振興資金懸賞論文優良賞に輝き、翌年7月にその賞金30万円で「天体観測ドーム」が作られました。「日時計」が作られたのはその翌月のことです。さらに、昭和56年10月には先の懸賞論文で優秀賞に輝いたのです。そして、賞金100万円で児童用顕微鏡を40台購入したと記録に残ってます。その頃の市川小には「野草園」や「屋上菜園」などもあり、理科教育に力を入れていたことがわかります。校長室にあるヒミツの小部屋の金庫には、ソニー理科教育振興資金懸賞論文が今も大切に保管されています。

 過去を大切にしながら、児童、保護者、地域の力で、現在の市川小もみんなに自慢できる学校にしたいですね。