校長の部屋

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084 明々後日は敬老の日(9/17)

 敬老の日が、9月15日から9月の第3月曜日に移ったのは平成15(2003)年からですので、18年も経つようです。元々「敬老の日」は昭和22年に兵庫県のある村長さんが作ったものだといいます。「老人を大切にし、年寄りの知恵を村づくりに生かそう」という考えで、農閑期の気候の良い9月中旬15日を「年寄りの日」と決めたことが始まりです。昭和25年には兵庫県全域に、やがて全国に広がって昭和29年に国民の祝日「老人の日」が制定されたのです。昭和41年に「敬老の日」と名称変更されたわけです。要は、長い人生で年寄りが培ってきたノウハウを上手に取り入れ豊かな社会を作るために役立てようという趣旨があったのです。

 しかし、超高齢化社会となっていく現在、医療費も負担増となっています。お年寄りが幸せに暮らせない国で、若者が幸せに暮らせるはずはありません。ですから、「敬老の日」がお年寄りを敬うだけでなく、大事に愛してくれる人たちから、お年寄りが元気に生きる活力を得る日であってほしいと願います。(参考:漫画『江戸前の旬』)

 さて、5月のゴールデンウィークに対して秋の大型連休を「シルバーウィーク」と呼ぶようになったのは2009年から。敬老の日と秋分の日を含めて5連休になったことがきっかけです。GWと異なり、曜日の並びによって数年に一度しかやってきません。最近の5連休は6年も前に遡り、次はいつになるかはわかりませんが、心軽やかに遊べる状況になるのを心待ちにしています。

 よい連休・時間を子供たち、そしてお年寄りと一緒にお過ごしください。

083 これからも事故ゼロ(9/16)

 日本最高齢のフィットネス・インストラクターのタキミカさん(90歳)が取り上げられている新聞広告をよく目にします。90歳という年齢にもかかわらず、健康で調整の取れた体形を維持し、笑顔で生活できるということは素晴らしいと思う一方で、フィットネススーツ姿での笑顔がどうしても好きになれず、すぐにページをめくってしまいます。

 さて、来週21日から30日まで、秋の全国交通安全運動です。事故に遭わない、事故を起こさない、事故を誘発しない、そういう行動を心がけるようにしたいものです。

 先日、1年生と江戸川の土手に虫捕りに行きました。その際、何かに夢中になると往来する自転車や人、注意の声に目と耳を閉ざしてしまう姿があることを痛感しました。友達と一緒に話しながら歩いていて、前や後ろから来る自転車や車に気づかない、道路の反対側にいる親や友達に気を取られて車道に飛び出したり無理な横断をしたりする、といったことも日常的に散見されます。八街市の小学生を巻き込んだ事故は記憶に新しいと思いますが、ルールを守っていたって事故に遭うケースが多くありますので、注意し過ぎということはありません。「自分(他人)の命を守るのは自分」という意識を、学校でも家庭でも耳タコになるくらい訴えていく必要があると考えています。

 また、暗くなるのが早くなってきます。自転車の無灯火は子供だけの問題ではありません。加害者になる可能性だってあることを改めて認識しなければなりません。服の色や反射板の携行も含めて、ぜひこの機会をとらえて…。90歳でも笑顔でいられるように!

082 ギリシア文字を唱えられる?(9/15)

 ニュースの見出しに、「変異ウイルス『イータ株』『カッパ株』も…」とありました。

 ♪ 線路は続くよ どこまでも ♪ではなく、コロナは続くよ どこまでも~といった感じで先が見通せない不安ともどかしさが募ります。

 変異種が登場するたびに名前がつきます。英国の変異種は「アルファ」、インドの変異種が「デルタ」と。「アルファ」「ベータ」「ガンマ」「デルタ」「エプシロン」「ジータ」「イータ」「シータ」「イオタ」「カッパ」「ラムダ」「ミュー」…とギリシア文字はありますが、なんでコロナ変異種にギリシア文字が使われているのでしょう?

 報道の際、わかりやすくするため、最初に変異株が見つかった国や地域を冠した呼び方をしていたはずです。ただ、最初に見つかったからといって、その国や地域で生まれた変異種であるとは限らないにもかかわらず、あたかも発祥の地であるかのようにとらえられてしまう恐れがあります。つまり、誤解や偏見を生む可能性があります。人種差別にまで発展することだって懸念されるわけです。名付け親のWHOは、そうした悪影響をなくすために、呼びやすいギリシア文字を使ったようです。

 偏見といえば、多くの人に親しまれた昔の大衆車に、カローラやコロナ、サニーなどがあります。「コロナ」という車名が今はありませんが、なくてよかったとトヨタ自動車関係者は胸をなでおろしているかもしれません。モデルチェンジでもしようものなら「新型コロナ」登場!ですから。

081 自信の結実(9/14)

 キンモクセイが開花し始めました。今シーズン初めての甘い香りに周りを見渡しました。見頃といえる開花時期は1週間ほどと短命ですから、見逃さず楽しみたいものです。このキンモクセイは花をたくさんつけますが、実がなっているところを見たことがありません。それは、日本にあるキンモクセイは雄株ばかりで、雌株がないからなんだそうです。

 このように植物には雌雄異株の樹木が存在します。それを意識させる代表的な木が、ヤマモモとイチョウです。ヤマモモの場合、6月中旬頃に木の下に目をやると雌雄がわかります。複数植えられたヤマモモの根元がえんじ色になっていたら雌木です。熟した実が落ちた跡です。採って食べると甘酸っぱくて美味しいのですが、これを知っている子はほとんどいません。教えると、嬉しそうに摘んで食べる子もいます。一方、イチョウはその独特な匂いでわかります。落ちた実の臭いこと臭いこと!でも、これを拾って、腐らせて種の部分だけを取り出して…。炙って食べたら最高です。大きな実を選んで拾っている人を時々見かけますが、ご一緒したくなります。

 ご一緒したくないのは桜の木の下。昨日14号門入ってすぐの所に、黒い粒々がたくさん発見しました。実ではなく、毛虫の糞です!すぐに用務員さんに退治してもらいましたが、難を逃れた輩がいるかもしれませんので、校地内の桜の木には十分ご注意ください。消毒薬散布は後日行う予定です。

 雌雄異株の代表格のイチョウといえば、国府台スポーツセンター陸上競技場の観客席後ろにあった大木が懐かしい。10月の陸上大会では、その近くに応援席が割り当てられた学校はたまったものではありませんでした。そういえば、先日通りかかったスポーツセンター、野球場が跡形もなくなっていました。何ができるのでしょう?

 話は戻りますが、校章になっている月桂樹(ローレル)も雌雄異株のようです。カレーやシチューの香りづけとして葉を使用しますが、キンモクセイ同様、日本にあるものはほとんどが雄株らしく、青紫の実がつくという雌株は見かけません。ですから、市川小に植えられている月桂樹も雄株となります。一方、シンボルツリーのプラタナスがたわわに実をつけていますが、子供たちも男女関係なく「行動」という形の花を咲かせ、「自信」という実を結んでほしいのです。そして、その実を落とさずに少しずつ膨らませていくのです!

 

080 やわらかアタマ(9/13)

 湯船から立ち上がる湯気で風呂場の窓が白く曇るようになったのを見るたびに、季節が変わったことを感じます。休日の夕方、給湯器から「お風呂が沸きました」という音声がします。「以前より音が小さくなった気がする。疲れているんじゃない?」と言うと、「前より耳が聞こえなくなったんじゃないの?」と返されて、なぜか納得してしまうのです。子供と話をする中で、きちんと聞き取れていないが故に変な答えをしたと思う場面があります。その子の表情を見ると一目瞭然!ごめんなさい、適当に返事しました。こうしたことが多いので、家人も心配してこんなことを言います。「聞かれた質問に頓珍漢な返事をするから、人前に出すのが恥ずかしい」と。苦笑いです。

 昨年度、校長室前や2階掲示板に「校長からの挑戦状」と題したクイズを掲示していました。途中でやめてしまったのですが、全22問。校長室前に掲示してあったときは、1週間後にヒントを添え、さらに1週間後に解答を書き加えていましたが、2階に一括掲示してからは放りっぱなしでした。先週、上学年の女児4人が校長室に訪ねてきました。話を聞くと、「クイズの答えを知りたい」と言います。早速、解答集を作るとともに、新しいクイズも貼っておきました。すると、翌日すぐに「ありがとうございました」とお礼を言いに来てくれたのです。トレーニングでやわらか頭を育てようというものですので、ご来校の際はぜひご覧ください。

 最近、モノの名前がすぐに出てこなくなりました。「ほら、あれだよ、あれ!」の連発です。脳を活性化するためにもなぞなぞやクイズなどは効果的かも。掲示用の問題作成は、子供たちのためというより自分のためなのかもしれません。子供も大人も柔軟で明晰な頭脳を目指したと思います。