校長の部屋

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009 1%の「ひらめき」も大事に(4/16)

 明後日4月18日は「発明の日」だそうです。発明といえば、生涯におよそ1300もの発明をしたトーマス・エジソンが真っ先に思い浮かびます。電話機や蓄音機、トースターや白熱電球など、現在の生活で使われているものがたくさんあります。エジソンの有名な言葉に、「天才とは1%のひらめきと99%の努力(汗)である」というものがあります。努力の大切さを言った言葉と解するのが普通でしょうが、ひらめきなくしてスタートしないと考えるのはひねくれ者の解釈?

   

 この「ひらめき」って本当に一瞬のことで、すぐに忘れてしまいます。忘れても困らないから残らないのかもしれません。でも、その中に大事なものやヒントが隠されている場合もあります。メモや備忘録に残すことを子供のころからの習慣にすると、いつか宝箱に変身するかもしれません。ちなみに私は、スマホのメモ機能をフル活用です。

 さて、絵本作家のヨシタケシンスケさんの本、『あるかしら書店』はまさにひらめきの宝庫という感じです。『それしかないわけないでしょう』も同様です。ほかに、『このあとどうしよう』『ころべばいいのに』など校長室にはあります。ぜひ手に取ってほしいと思います。ただ、『あるかしら書店』は、半年以上?貸し出し中のようです。捜索願いが必要かも?

008 好きな食べ物は何ですか?(4/15)

 ショッピングモールなどに足を踏み入れると、「母の日」に向けた予約セールの看板を目にするようになりました。

 私にとっての母の思い出は、台所に立って食事を作っている姿であったり、ミシンをかけたり編み物をしたりしている姿です。料理は上手でした。ですから、外食や店屋物は滅多にありませんでした。

 そのせいか、初めてケンタッキーフライドチキンで肉を食べた時の感動は忘れられません。家では絶対に出てこない食べ物です。飛び出た肉汁で舌先をやけどしたことも思い出されます。高校生だったか大学生だったか?でも、その肉以上に「こんな美味しいものがあったんだぁ」と思わせたのがコールスロー。独特の甘さが何とも言えず…。

   

 柴漬けも同様です。ぬか漬けやたくあんなど自家製でしたから、京都へ修学旅行に行って土産物屋の店先で試食した漬け物に電気がビビビッと走ったのです。今でも極たま~に食卓に上る大事なご飯のお供です。ご飯のお供といえば筋子でしょう!ひとかけらあれば、一膳食べられます。でも、コレステロールの塊なので、買い物かごに入れる前にお伺いを立てる必要があります。

 無性にカップ麺が食べたくなったりコーラが飲みたくなったりするのも、幼少から現在に至る恵まれた食生活があるからだと思います。母にも妻にも感謝以外ありません。

 先日、教室で自己紹介カードを書いていた3年生?の「好きな食べ物」の欄。ハンバーグや寿司、唐揚げ、果物等を多く目にする中、「ピーマンの肉詰め」と書いていた子。きっと愛情たっぷりの家庭料理を食べているのでしょう。子供たちの味覚は、家庭で培われ発達します。ただ、昔は嫌いだったセロリやナスを普通に食べられるようになるなど、嗜好は変わっていくようです。最近やっと蕗(ふき)を食べられるようになった私は、まだお子ちゃま。

007 自分から先に!(4/14)

 通勤・通学の時間帯を狙ったような土砂降り!スーツのズボンは未だ乾いていません。

 さて、備忘録の片隅に書かれた短い文を見つけました。書いたことすら忘れていた文字です。

   人間関係は鏡である

   鏡は先に笑わない

 昨年度の市川小生徒指導の年間重点目標に「あいさつ」を設定しましたが、保護者アンケートの結果を見ても、引き続き課題としなければならないことの一つと言えます。実際に、校門前であいさつをしていても、返事が返ってこなかったり目を合っても会釈すらなかったりすることがあった昨年度…。

 学校外の方と立ち話をした際に、「あいさつは、どこの学校も同じようなものだろうと考えていたけど、この間A校へ行ったら結構多くの子が自分からあいさつするんだよね」という感想を漏らしていらっしゃいました。地域性など諸々あるのは承知していますが、正直ちょっとショックでした。でも、7日始業式以降、登校に笑顔で挨拶や会釈をしてくれる子供たちが多くなったように感じるので、「今から」と気持ちを切り替えられました。

  

 笑ってほしい時には自分から微笑みかける、あいさつを交わしたいと思えば自分から声をかける。そんな何でもないことが、人間関係を円滑にする方法の一つではないかと思います。自分の心を映したのが相手の表情であり言動なのかもしれません。怖い気もしますが、とても大事なことなのだと思う春。子供たちの新年度が始まって1週間が過ぎました。

 そうそう、朝一番に5年生のある担任から相談を受けました。「中央階段掃除なのだが3階から屋上へ上がる階段が汚れている。チェーンを張って上れないようにしてあるけれど、掃除をしたい。やってもよいか」というもの。うれしい提案です。自分たちで気づいたこと、やりたいと言ってくれたことに感激です。OKを出したのは言うまでもありません。天気は悪くても、良い一日の始まりです!

006 ナンバー1の学校に!(4/13)

 競泳の池江璃花子選手が白血病を発症したのは2年前の2月のこと。闘病生活を経て、昨年8月にプールに復帰したと思ったら、1年も経たない間に日本選手権100m&50mバタフライと100m&50m自由形での4冠。1年延期された今年の東京五輪リレー2種目の代表に内定しました。肉体的にも精神的にもつらく苦しい時期があり、計り知れない努力があったのだと思いますが、多くの人々に勇気を与えてくれたのも事実。特に、くじけそうになったときの希望の灯といえるかもしれません。

 さて、6年生が交代で毎朝、1年生を昇降口や教室でサポートしてくれています。両方がいい顔をしているのを見てうれしくなります。朝から温かな雰囲気を作ってくれているように感じます。

 9日(金)に学年集会を行った6年生に一つだけお願いをしました。「市川小学校は、市内小学校39校の学校番号1番の学校です。番号としてでなく、一番良いと言われる学校にしましょう。6年生の姿が学校そのものなので、一番になる方法を6年生が考え、行動で示してください。」と。6年生が、全校児童に勇気や希望を与えてくれるほどの成長に期待しています。

005 コデマリにも気づいて!(4/12)

 金柑が食べ頃になりました。以前も書いたように思いますが、義母が食べた金柑の種から育ったもので、初めて実をつけたのです。丹精を込めて世話をしてきたので、「甘くて皮も柔らかい!」と食べた感想をもらった時はうれしくなりました。

 初めてといえば、リクルートスーツ姿の初々しい新入社員を駅や電車内でたくさん見かけます。なぜかしら体全体から「新入社員」といったオーラが漂ってくるのです。しかし、夏ころには、不思議とその姿を見かけなくなります。決していなくなったわけではなく、馴染んできただけなのかもしれません。

  

 14号門を入った左手奥に、コデマリがきれいに咲いています。でも、桜などと違ってほとんど気づかれていないような気がしてなりません。派手さはありませんが、1年生の笑顔のように一つ一つがかわいいのです。

004 たんぽぽ(4/9)

 昨日の入学式では、たんぽぽの長い根っこのお話を1年生に話しました。『たんぽぽ』(荒井真紀 文・絵)という絵本の一部を拡大して、地下深くまで届く根の長さを巻物にして紹介しました。意外と反応がよかったのですが、それは巻物の方であって、話の内容(土台をしっかり築いて、様々な困難に負けず、栄養を自分で求めて取り入れてほしい)がどれだけ伝わったかは不明です。

 さて、このたんぽぽ。校舎の裏側で陽を浴びながら、今を盛りと咲き誇っています。地面に根を下ろしたものは花茎が短く、プランターに生えたものは丈が長いのは、根の張り方や栄養の問題でしょうか。

 絵本では、このたんぽぽの成長や繁殖の様子が緻密な絵で紹介されており、「よくそだったたんぽぽからは、200こものたねがとびたっていきます」とあります。1年生から6年生までがこの1年間で、どんな種をどれだけ作ってどこまで運び、仲間を増やそうと努力する姿をしっかり見つめていきたいと思います。

  

 1年生は居住地域別に下校指導を行い、2年生以上は給食が始まります。

003 出会いの場面を大切に(4/8)

 今日は入学式です。112名の新入生を迎えます。昨年度は6月に二度に分けて実施しましたが今年も同様に…。ただし、違うのは写真撮影終了後の動き。昨年度は教室に入らず親子でお帰りいただきましたが、今年度は担任から各教室で保護者に向けてお話や説明をします。児童が一緒だと密になりますので、別室で読み聞かせなどして待機。小学校入って家庭訪問もないまま1学期を終えるのは、保護者の方にとっては不安でしょう。せめて最初くらい担任の顔を見て話を聞いて、どんな人なのか感じたいでしょうし、学校から電話があっても担任の顔を思い浮かべて話ができると考えました。

 現時点では、4月28日(水)には全学年の保護者会を計画しています。担任との連携の場でもありますし、まだ行うことが叶わない授業場面をビデオに収めて観ていただこうと考えています。面と向かって話をすることで、相手の思いを知ることもできます。そういう最初の出会いを大事したいものです。密を心配するくらい多くのご出席を、今から楽しみにしています。

002 はじめの一歩(4/7)

 昨年度の「校長の部屋」を記録として一冊にまとめる作業を年度末に行いました。A4用紙に80ページと大量。でも、懐かしさを覚えましたし、何より時間の流れの速さに驚きを隠せません。初任校が歯科衛生に力を入れていて、学校歯科医のところで私の歯型を使って授業を行ったこと云々を書いたことも思い出しました。その歯科医のお孫さんが市川小にいると知ったのは、年賀状をいただいた後のことでした。

 さて、子供たちの新年度がスタートです。出会いをいかに演出するかは担任それぞれですが、第一印象が後々まで引きずられる怖さがあります。だからこそ、その先生との一年間にワクワクできるようなインパクトを与えたいものです。

 今年度も学校教育目標は、「夢の実現に向けて行動する子供の育成」で据え置きますが、サブタイトルを変更して、「意欲・行動・自信・創造のサイクル」としました。「~したい」という意欲を掻き立てながら行動化を促します。成功体験の積み重ねが自信となり、「もっとこうしてみたい」という新たな創造につながると考えます。「サイクル」というより「スパイラル」でありたいと願います。

 どういう手立てをとるかは、学年学級によって異なっても、目標や夢、願いといった着地点は同じであることが大事です。これは、家庭とベクトルを同じにして連携することなくして達成できるものではありません。どうぞ、ご理解とご協力を、今年度もお願いいたします。

001 あ~る~晴れた~昼下がり~♪(4/1)

 いよいよ新年度がスタートします。1年間、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、ずっと以前の離任式は4月1日に行われていました。それがいつからか3月末になり、現在では休業中の児童生徒の登校をなくす安全確保にスイッチされています。

 初任から5年務めた最初の異動では、4月1日に皆に見送られながら、校長先生か教頭先生だったかの車で異動先まで送ってもらいました。そこで相手校の先生の前で「よろしく」と引き継がれました。思い出すと、荷馬車に乗った牛のような感じです。♪ドナドナドナ~ドナ~♪と聞こえてきます。

 何年経っても異動は心細いものです。本日着任した教職員も同じ気持ちです。子供との出会いに不安と期待が入り混じった不思議な気持ちで過ごす4月。うれしいのは保護者や地域の方々の温かな声かけです。何気ない一言に勇気と希望が膨らみます。新しい職員を含めて、今年度のメンバーをご支援ください。どうぞよろしくお願いいたします。

 今日はご挨拶まで。次は7日を予定しています。

206 はげまし(3/25最終)

 今日で令和2年度が終了します。修了式と離任式はZOOMで行います。市川小学校を離れる職員に関しては、氏名のみをこの後お知らせします。そして、この独り言も今年度最終回です。読んでくださる方がいらっしゃるというだけで励みになりました。子供も同じです。一緒に喜んでくれる家族や先生がいるからこそ前に進んでいこうとするのです。

 「はげみ」と言えば、年齢とともに髪の毛の密度が薄くなっていくのを感じます。先日は、エスカレーターを降りながら、上の段から繁々と私の頭を見つめ、「ずいぶん薄くなったね」と呟く妻。ついでに、「目立たない髪型でよかったよね」と。励みにもならない「ハゲ増し」の指摘です。

 さて、先週、初めて校長室に本を探しに来た中学年の児童がいました。聞くところによると、学校だよりを見ておうちの方が『マスカレードホテル』の原作を読みたいとおっしゃったようです。貸し出し中だったのですが、うれしい出来事です(先日、お貸ししました)。涙を浮かべて校長室にやってくる子もいれば、学校のことを知りたくて取材にくる子もいます。怒りを鎮めるために来室する子も…。ルールとマナーは守りながらも気軽に話ができる関係でありたいと思います。

 そんな何気ないことがうれしいのは、子供たちが学校にいるからこそ!4月の始業式まではしばらく、保育クラブに通う子供たちの声に癒されることにします。1年間、ありがとうございました。次回は4月1日の予定です。