校長の部屋

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099 ウィズコロナ(10/12)

 大学の講義は、まだオンラインが継続していると聞きますが、アメリカのズーム授業のこんな話を読みました。ある学生が、オンライン講義だったら飲酒してもバレないと思っていたところ、講義終了後に教授からメールが届いたそうです。「今日の講義で、あなたがビールを飲んでいることに気がつきました」とあって焦ったそうです。でも、「私もそのビールが好きです。ただ、月曜日の朝8時に飲んでいたことを心配しています。何か気がかりなことがあるなら、気兼ねせずメッセージを送ってくださいね。私はどんな時も生徒たちの味方ですから。」と文章は続いたそうです。叱るでも見て見ぬふりをするでもなく、朝からアルコールに頼るのには、何か事情があるのではないかと心配する心遣いが粋ではありませんか。

 さて、先日のニュースで、NTTがコロナ後の社会を見据えてリモートワークを基本とし、転勤や単身赴任を原則廃止する方向で検討すると発表しました。東京にあるオフィス等を売却する企業もありますし、働き方がどんどん変わっています。これに伴って、会社の近くに居所を構えなくてもよくなるわけですから、温泉地とか釣りなどの趣味が楽しめる場所への引越し、あるいは地元へのUターンが増えるかもしれません。

 どんな場所に住みたいですか?と問われたら、う~ん森の中に建てたログハウスやツリーハウスなんかよいかも…。子供たちは「○○がいい」と答えながらも、「市川小からは転校したくない!」と言ってもらえるような学校でありたいと思います。

098 自信と課題を胸に(10/11)

 ウクレレを習い始めてちょうど1年。長渕剛さんの『乾杯』をスタートに、今は『空も飛べるはず』(スピッツ)を弾いています。コード展開が速い部分もありますが、不思議と指が動くようになっています。「我ながら、やるじゃん!」と自分を褒めています。小さいながらもこうした嬉しさが、次への意欲につながるのだと身をもって感じています。

 前期終了に伴い、通知表が手渡されます。課題は大事にしながらも、良いこと・頑張ったことを中心に所見が書かれています。半年にわたる様々な記録をもとに評価していますので、自信につなげてほしいと考えます。

いつも言うことですが、本校の教育重点である“子供たちの「自己肯定感」「自尊感情」を高めていく”ためには、家庭や地域との連携・協働は必須です。みんなでよさをちゃんと認めてあげられるようでありたいと思います。よさや得意なところをさらに伸ばせる後期にするために、教職員全員で指導・支援をしていきます。

097 写真を見てニヤニヤ(10/8)

 今日は4年生の校外学習です。7時半出発で行ってきます。シャッターチャンスを逃さず子供たちのよい表情を残したいと思います。

 写真といえば、昔ながらの分厚いアルバムを開いて楽しむことがあります。ベッド下や部屋の一角を占有していますが、眺めては幼かった子供たちの姿や言葉などを見て、ニヤニヤと思い出し笑いをしています。一方、スマホやパソコンに保存したデジタルデータはとりたてて閲覧しようという気にはならないから不思議です。

 さて、卒業アルバムの業者選定を行っています。しばらく見直しを行っていなかったようですので、これまでお願いしていた業者も含めて、見積もりや本冊のページをめくりながらPTA本部役員にもご協力いただきました。直近で、現4年生以降の卒業アルバムからなら変更可能という考えです。宿泊学習や行事などでは、子供たちとカメラマンが行動を共にします。別の業者となった場合は、来年度は運全校に関わる行事に2つの業者のカメラマンが立ち入ることがあるかもしれません。

 久しぶりに小・中・高の卒業アルバムを紐解いて、ニヤニヤしてみませんか?では、よい週末を!

096 黄金比(10/7)

 午前中のうちにやっておきたい仕事にかかりきりで、教室巡りもしておらず、昼を過ぎてから慌てて書き込んでいます。

 さて、柿の種といえば「浪花屋」と言って憚らないのは妻。ビールのつまみは柿の種で十分とのこと。ピーナッツ入りは邪道とまで言い切ります。一方、私は、専らピーナッツ入り。その配合が絶妙だと思いながらも、ビーナッツばかりを食べているのは矛盾した行動?亀田製菓は、過去に比率見直し委員会なるものを創設し、国民投票を実施し、昨年5月に柿の種とピーナッツの比率「6:4」から「7:3」へという新時代の幕開けとなりました。

 ところで、「黄金比」という言葉をよく耳にします。ウィキペディアで調べると、円周率のように延々と続く数値が見られます。長方形の縦横比にも心地よさを感じる比率があるようです。本のサイズや名刺、カードのサイズもこれに当たるといいますし、音楽の世界やヒマワリの花、草木の葉といった自然界にも存在するらしいのです。学校の中にも最高のバランスで心地よさを醸し出すものがきっとあるかもしれません。

 ちなみに、日本の国旗も縦横の長さや日章の直径の割合が、法律で決まっています。縦の長さは、横の3分の2。日章の直径は、縦の5分の3なのです。そんなことを考えずに、白い紙に赤ペンで丸をグルグルって描いた方が心地よい…?

095 睡眠の質(10/6)

 娘がキャンプ用のテントを買ったといいます。まずは、デイキャンプから始めるようですが、うちの倉庫から様々な道具を持って帰りました。

 子供たちが小さなころは時々キャンプに出かけました。秋は概ね快適でした。夏場は暑すぎて眠れず、一晩中子供たちをうちわであおいでいました。夜中に激しい雷雨に見舞われ、怖くて車中に避難したのは筑波のキャンプ場?炭のにおいを嗅いだり、焚火の炎を見たりすると、ソロでもキャンプに行きたくなります。ユーチューブには、焚火や暖炉の炎が揺れるだけの動画がたくさんあります。延々3時間の動画を見て、気分だけ味わうことにしましょうか。

 さて、コロナ禍の在宅ワークによって生活リズムが崩れて、睡眠の質が落ちていると感じる人が増えているといいます。そして、人の睡眠には「明るさ」と「色」も関係があるようです。昼間は太陽光も含め、しっかり明るく白い光を浴び、夜は穏やかなオレンジ系の灯りに切り替えることが重要。つまり、昼と夜の光を切り替えることで自律神経のバランスが整って、質のよい睡眠につながるのです。東京都市大学の小林茂雄教授によると、睡眠前後の最適な照明環境は、

①寝る1時間前から明るさを絞り、オレンジ系の色で間接照明を中心にする。

②睡眠中は真っ暗、あるいは薄暗い明かりのどちらでもよい。

③起床30分前から徐々に明るく白っぽい明かりにする。

とよいそうです。とはいうものの、自動で色を変えたり点灯させたりはできませんが…。ただ、

④寝る前はできるだけスマホやパソコンの画面を見ない。

⑤体温が上がるお風呂や激しい運動を避ける。

の2つはよく言われます。まずは④に特化して実践し、睡眠の質を高めようと思います。ちょうど枕も最近かえたばかりですし…。

 10月の保健だよりで、本校の高学年児童の就寝時刻が遅いことを知りました。学習塾での勉強が一因かもしれませんが、それをなんとかするのは難しいこと。だったら、睡眠の質を高めることを目指す必要があると思います。ただ、寝る前に炎の揺らぎを楽しむのはおねしょの元?!

094 案山子(10/5)

 キンモクセイの二度咲きを昨日調べてみました。涼しい・暖かいが繰り返されるなど、その年の気象によって時々あることだそうです。前回の開花は3週間前でしたが、またしばらく甘い香りを楽しめます。

 さて、自宅近所の田んぼは、ほとんど稲刈りを終えていますが、まだ重たそうに首(こうべ)を垂れる稲穂はまさに黄金色。夏には黒いビニル袋をカラスに見立てて吊るしてある所やトンビに見立てたカイトを柱に括り付けて飛ばしている広大な田園風景がありました。案山子も何体か見ましたが、人間と見間違えるほどの出来栄えの、まさに「作品」と呼べるものまであります。鳥との戦いは今も昔も白熱の知恵比べのようです。そういえば、十数年前は定期的に鉄砲のような音を発しているのを聞いたことがありますが、最近は耳にしません。

 岩手県のある農産物直売所では、「かかしまつり」が今月末まで行われているそうですが、ふと疑問になった「案山子」という文字について調べてみました。元々中国の僧侶が用いた言葉だそうで、「案山」は山の中でも平らなところを意味して、「子」は人や人形のことのようです。獣を追い払うために、髪の毛や魚の頭を焼いて串刺しにしたものを田んぼなどに立てていた昔、それを「嗅がし」と呼んでいたので、当て字としたようです。

 さだまさしさんの『案山子』という曲に、「置き去られて雪をかぶった案山子がひとり~」「案山子のように、寂しい思いしてはいないか~」と歌う部分があります。よい人間関係を育む温かい学校、寂しい思いをさせない優しい家庭でありたいですね。

093 アナログ的顔認証?(10/4)

 両方の校門近くの金木犀がまた花をつけて、よい香りが漂っています。ワンシーズンに2回も?

 さて、新型ランクル300(自動車です)は、日本車初のセキュリティシステム「指紋認証スタートスイッチ」を導入しました。私のスマホは指紋認証ですが、顔認証のスマホを使用する方もいらっしゃるでしょう。その一人である木村拓哉さんは朝起きてスマホを開くとき、自分の顔を認証してくれないことがよくあるといいます。暗唱番号入力をせず、意地でも顔を識別させようとするのですが反応しないとか。すると、「俺だよ、オレ!」「わかんないのかよ」と画面に向かって叫んでしまうというので、想像するとおかしくなります。

 9月の終わりに、2年生が2回に分けて学校の北側・東側の2コースを町探検しました。今後、もっと深く知るためにグループごとに探検する予定です。コロナ禍では地域の方々をゲストにお招きしたり、実際に足を運んだり、授業を見ていただいたりする機会がほとんど設けられません。「あの時に来てくれたおじちゃん、おばちゃん」的な顔見知りの方が地域に多くいらっしゃれば、挨拶や会話が弾み、防犯・防災にだって役立ちます。そんなきっかけにもなるかもしれません。こうした「地域顔認証システム」構築は、子供に限らず大人の世界だってプラスに機能すると思うのです。

 これに関連して、来年度4月から3年間の任期で務めてくださる「青少年相談員」を求めています。委嘱時の年齢が20~55歳(学生可)で、スポーツ・野外活動等を通した体験学習の促進や地域青少年の健全育成などを行っていただきます。市内13地区ごとの主催行事の企画・運営もお願いしています。中心になる方はいらっしゃるので、参加できるときだけでも大丈夫と聞いています。興味のある方、ご推薦いただける方がいらっしゃったら、学校(325-4758)にご連絡ください。もう少し詳しく説明いたします。ちなみに市川・真間は第2地区、市川南・新田2~4は第3地区になります。

092 Lemon(10/1)

 今日は、登校の時間帯以上に下校時の雨風の方が気がかりです。雨雲レーダーとにらめっこの午前中になりそうです。我が家にあるレモン&ライム計4鉢が、去年よりたくさんの実をつけ、青々して艶やかで、今から収穫が楽しみですが、台風被害を受けないか心配です。レモンといえば、少年サッカーの指導をしていた頃、ハーフタイムになると選手に出されていた砂糖漬けにされたレモンの輪切りをふと思い出しました。

 さて、少し前に読売新聞「編集手帳」を読んで、日本と欧米のレモンに対するイメージに差があることを初めて知りました。日本では一般的に、レモンは酸っぱいけれど清涼でスッキリしたプラスイメージが持たれています。一方、アメリカには次のような名言があるそうです。

  When life gives you lemons, make lemonade.

 直訳すると、「運命があなたにレモンを与えたなら、それでレモネードを作りなさい」となります。何のことか意味がわかりません。実はレモンのイメージの差がここにあるのです。アメリカでは、レモンに「つまらない」「品がない」「不良品」「ポンコツ」などのネガティブな意味があります。そう思って、この文を読み返してみると、「運命があなたにレモン〈みたいな良くないもの〉を与えても、〈それに手を加えうまく料理して〉レモネード〈みたいな素晴らしいもの〉に変えてしまいましょう」となるでしょうか。良くないことに対して不満を言っていても始まりません。まずはそれを受け入れ、どう乗り越えていくか考え、よりよいものを切り拓く行動に結びつけていくことこそ大事なのだと教えてくれます。この名言は、コロナ禍における新たな創造・転換と考えることができそうです。調理の主体は、教職員であり、保護者であり、子供たちです。一味違った市川小独自のレモネードを味わいたいものです。

091 安全かつ効果的な活用を(9/30)

 新聞をとりに外に出ると、50数年前の夏休みにラジオ体操に出かけた朝の匂いを感じて懐かしくなりました。明日午前中の台風の影響が心配されます。対応について、メールでお知らせすることもあります。

 さて、9月半ばに6年生の教室でこんな声を聞きました。「ぼく、耳が悪いから聞こえるかどうか不安です。家族もみんな耳が悪いし…。」と、オンラインで大型テレビから流れる音声を聞き取れるか心配しているのです。この気持ちがとてもよくわかります。過日行われた校長会議は、初めてのオンライン開催でした。各課の連絡事項がどの程度聞き取れるか不安でしたし、実際聞き取れない言葉も多く、前後の文脈で想像するしかありませんでした。コロナ禍にあってはオンライン等の便利さを享受する人も多いでしょうが、逆に不安や不自由さを感じる人もいることに気づきたいところです。

 オンライン学習以外でも、タブレット活用によって学校や家庭での学びを深めることができます。文章や記録のタイピング、プレゼン資料やポスター・パンフレットづくり、写真や動画撮影ほか、自主学習支援コンテンツを利用したり気になったことについて深く調べたりするなど、学習の足跡を残して振り返ることだって…。

 ただし、学習用タブレット端末によるチャット等でのいじめも心配されます。最近の自殺報道にもみられるように、活用の仕方を誤ると様々なトラブルにつながる可能性を孕んでいます。そこで、安全で適切な使用を促すために、「タブレット端末活用のルール」を作成しました。タブレットを開くことで学習を楽しめるようにしていくための第一歩を踏み出したばかりです。学級でもこれをもとに指導しましたが、家庭に持ち帰って使用することもあるので、各家庭の協力も不可欠です。

090 親を何て呼ぶ?(9/29)

 先日学校に届いた訃報をみると、故人の年齢が102歳とあります。心の中で合掌。私の父母も93歳と89歳。2週に一度は手紙を持って施設に足を運びますが、面会は叶いません。窓越しに顔を見て、小さな笑顔にホッとして帰ってくることもあります。縁起でもないことですが、この父母がこの先亡くなったとき、私はなんて呼んで涙を流すのだろうと考えてしまいます。若いころから「お父さん、お母さん」「おやじ、おふくろ」などと呼ばず、「おっさん、おばさん」なんて呼んでいたこと、「ねぇねぇ」で済ませてきたことを今更ながらに恥じるとともに悔やんでいます。持参する手紙にも「○○様」なんて他人行儀な書き方しかできないのですから。

 さて、『Koki “公の場”で「お父さん」言葉遣いに、木村拓哉と工藤静香の“躾”が問われる』という見出し。友人同士の会話なら、「お父さん、お母さん」と呼ぶのも致し方がないでしょうが、ビジネスや社会的な立場では「父、母」を使うのが一般的という意見があります。一方、まだまだ社会経験に乏しい10~20代前半の若者を責めるのは酷という声も聞きます。いずれにしろ、使い分けができるように、両親や周りの人が正してあげることが大事かもしれません。

 今日5年生のある学級で、国語「敬語」の授業にゲストとして呼んでもらいました。

089 本の世界を楽しむ(9/28)

 「こんなことがあるもんか。お話の世界だけのことだ。」と思っていたのに、決して現実離れしていないことに気づいたのはいつの頃だったか。

 例えば『オズの魔法使い』。昔読んだとき、家や身の回りのものが竜巻で空に巻き上げられるなんてあり得ないと思わなかったでしょうか。少なくとも日本に生活する者にとって非日常的な現象です。でも、大人になって海外の被害映像や映画の一場面を目にすると、夢物語ではないことがわかってくるのです。

 もう一つ、『仔鹿のバンビ』のお話。山火事で動物たちが逃げ惑う場面がありますが、これも自然発火による森林火災が実際に起こり、消火活動をするニュースを見てしまうと、現実味が増していくのです。

 こう考えると、地震を経験したことのない国では、物語に地震による倒壊や津波という設定はあり得ないのかもしれません。本を読むということは、自分の知らない世界を疑似体験することにもなります。視野を広げたり違った立場の人の思いに触れたりすることもできます。物語の根底にある教訓を感じる人だっているでしょう。

 校長室に時々読書しにやってくる2年生がいます。10月7日から22日まで本校の秋の読書週間ですので、子供達には時間を今まで以上に割いたり、違うジャンルの本を紐解いてみたりしてほしいと思います。その環境を演出するのは大人!決してお仕着せにならないよう、さりげなく…。私も、通勤読書だけでなくスマホ情報を閲覧している時間を読書の時間にします。

088 3年生へのプレゼント(9/27)

 朝方は、掛け布団から肩が出ていると寒く感じるようになってきました。

 さて、昆虫すら怖くて触れなくなったのはいつからでしょう?セミもバッタもカブトムシも手で捕まえていたのに…。少年時代に触れなかったのは蛇と蛙くらい。

 家の柑橘類の葉に紛れて大きくなったアゲハチョウの幼虫を発見しました。次の日には移動していてどこへ行ったか見つけるのに一苦労です。ここまで大きくなられては、お亡くなりになっていただくのは忍びなく、かといってこのままにしてはおけないが触れない。そこで割りばし登場!葉にしがみつくのを無理やり引っぺがし、学校への搬送用ペットボトルにin!また3年生にプレゼントするのが、6cm大に育った幼虫君の幸せのためと判断しました。2匹のうち1匹はすぐにさなぎになったそうです。

 昆虫の保護色・擬態には驚きます。まるで枝になり切った尺取虫。白い壁にはりついた蛾。鳥や小型の動物の餌になるため、「食べられないようにするための擬態」「カムフラージュ」が多いようです。逆に、肉食昆虫では、ハナカマキリのように「食べるための擬態」も見られます。

 植物の世話をしていると、擬態した昆虫に心臓が飛び出るくらいびっくりすることがあります。そんなときの心拍数ってどんだけ~?虫の声に耳を澄ませてみるよい季節になりました。

087 選択肢を増やす(9/24)

 私の県内公立高校受験は、学校格差の均質化を狙った「学校群制度」最後の年。そして大学受験は、共通一次始まって2年目だったでしょうか。こんなことを思い出したのも、だいぶ古い話題ですが、最終回の視聴率20%超だった『ドラゴン桜』を見て、現在の大学入試制度に驚いたからかもしれません。

 今の腹黒さとは無縁の純粋だった高校時代。専ら球拾いと先輩のパシリ専門だった1年生の部活。昼食後に部室に行って、先輩の注文を聞いて、近所の商店へ飲み物やパンを買いに行きます。昼休みは、部室にある牛乳瓶ケースの前に手をついて逆立ち。もう一人が1曲歌い終わるまで耐え抜くというもの。友達を救うために大事なのは選曲。部活が始まる前の時間は、小石がごろごろするグランドの端で、1年生10人位が寝そべる上を越える跳び込み前転をやらされます。こんな慣習は断ち切ることを誓った先輩が引退した夏。1時間に1~2本しか電車がない練習試合の相手校。帰りの電車が不通となって、みんなで線路の上を歩いて帰った映画のワンシーンのような思い出も。

 「もしもあの時、違う道を選んでいたら…」という思いは人それぞれ。過去に戻って人生の選択をやり直すことができる不思議なタクシー。竹野内豊さん主演の『素敵な選TAXI』というドラマです。一方、未来が無限に広がる子供たち、「あの時点に戻ってやり直したい」と後悔することなく、自分の信じた道を歩んでよかったと胸が張れるようであってほしいと願っています。長い人生の分岐点における選択肢を増やすためにも、何をどのように学び、どのように解決していくかを授業の中では大事にしています。

 昨日、映画『マスカレードホテル』を観ました。もしかしたら、私にも「刑事」とか「ホテルマン」という選択をする分岐点があったのかも?「いやいや、あり得ない」という否定の声が聞こえてきます。

086 教室をまわると…(9/22)

 昨日、5年生を対象にした『夢の教室』を実施しました。様々な競技の現役選手・OB・OGなどが「夢先生」として学校へ派遣され、「夢を持つことや、その夢に向かって努力することの大切さ」「仲間と協力することの大切さ」などを伝えてくれるもの。一昨年までは、一緒に活動する「ゲームの時間」で楽しんだ後、「トークの時間」でこれまでの辛かった経験や挫折、歓喜の場面など、人生の先輩として語ってもらいました。将来について考えるきっかけにできればと考えて小学校5年生を対象にします。また、より具体的に将来をイメージする機会にしてほしいという考え方から中学2年生でも実施している企画です。コロナ禍においてはオンライン実施なので、直接「夢先生」とふれあう機会は残念ながらもてません。今回の夢先生は、元女子バスケットボール日本代表の岡里明美さんと元フットサル選手の梅田翼さんでした。

 6年生の教室へ足を運ぶと交換授業をしていました。2クラスずつのペアで、社会科と理科の授業を交換してもう一方の担任が毎回授業をします。社会科は4月に政治単元からスタートするように変わったので、今の時期は貴族のくらしから武士の世の中へ変わっていく時代を学習中です。それぞれの生活の様子や屋敷の違いなどから学習問題づくりにつなげます。

 さらに、2年生の教室では新出漢字の勉強中でした。黒板には「茶」を使った言葉の例に、麦茶・抹茶・緑茶・紅茶・ウーロン茶・ほうじ茶・生茶・十六茶・ジャスミン茶・お茶漬け・茶柱などいっぱい!子供たちの活発な発言が手に取るようにわかります。そういえば、昔ある家で出してくださった椎茸昆布茶、息を止めて飲み干したのを思い出しました。今でも給食室から漂う干し椎茸の戻し汁の匂いは鼻をつまみたくなります。

085 学びを派生させたい!(9/21)

 今日は中秋の名月。一年の中で最も美しいとされる月で、毎年9~10月頃に鑑賞できます。今も昔も、なぜかしら月に魅了され、お月見を楽しんできました。月が昇り始めたあの大きさにワクワクします。今晩はどうでしょう?

  

 さて、「十五夜」というのは、新月の日を1日目としたときの15日目の夜のことですが、この日が満月になるとは限らず、1~2日ずれることの方が多いようです。ただ、今年から3年間は一致するみたいです。満月以外に、三日月、上弦の月、下弦の月を理科で学んだり観察したりしたということを思い出す方もいらっしゃるでしょう。

 サザエさん一家は、お月見団子を作ったりススキを飾ったりするのでしょうか。ちなみに、「秋の七草」はススキのほか、オミナエシ(女郎花)・ナデシコ・クズ・フジバカマ・キキョウ(桔梗)・ハギ(萩)。こうした植物を見たときに、カツオ君は名前まで言えるでしょうか。畑に育つ作物の葉を見て、ワカメちゃんは野菜の名前が言えるでしょうか。タラちゃんなら、「きれいでちゅ~」で終わらせず、「なんという名前でちゅか」「自分で育ててみたいでちゅ」などと興味関心を膨らませていくかもしれません。

 先日、月の満ち欠けを学習した子が、「校長先生の頭は、太陽ですか?月ですか?」と尋ねてきました。関心が向くべき方向がちょっと違うような…?でも、自分で光を発することがないので、「月です」ときっぱり答えたのは言うまでもありません。

084 明々後日は敬老の日(9/17)

 敬老の日が、9月15日から9月の第3月曜日に移ったのは平成15(2003)年からですので、18年も経つようです。元々「敬老の日」は昭和22年に兵庫県のある村長さんが作ったものだといいます。「老人を大切にし、年寄りの知恵を村づくりに生かそう」という考えで、農閑期の気候の良い9月中旬15日を「年寄りの日」と決めたことが始まりです。昭和25年には兵庫県全域に、やがて全国に広がって昭和29年に国民の祝日「老人の日」が制定されたのです。昭和41年に「敬老の日」と名称変更されたわけです。要は、長い人生で年寄りが培ってきたノウハウを上手に取り入れ豊かな社会を作るために役立てようという趣旨があったのです。

 しかし、超高齢化社会となっていく現在、医療費も負担増となっています。お年寄りが幸せに暮らせない国で、若者が幸せに暮らせるはずはありません。ですから、「敬老の日」がお年寄りを敬うだけでなく、大事に愛してくれる人たちから、お年寄りが元気に生きる活力を得る日であってほしいと願います。(参考:漫画『江戸前の旬』)

 さて、5月のゴールデンウィークに対して秋の大型連休を「シルバーウィーク」と呼ぶようになったのは2009年から。敬老の日と秋分の日を含めて5連休になったことがきっかけです。GWと異なり、曜日の並びによって数年に一度しかやってきません。最近の5連休は6年も前に遡り、次はいつになるかはわかりませんが、心軽やかに遊べる状況になるのを心待ちにしています。

 よい連休・時間を子供たち、そしてお年寄りと一緒にお過ごしください。

083 これからも事故ゼロ(9/16)

 日本最高齢のフィットネス・インストラクターのタキミカさん(90歳)が取り上げられている新聞広告をよく目にします。90歳という年齢にもかかわらず、健康で調整の取れた体形を維持し、笑顔で生活できるということは素晴らしいと思う一方で、フィットネススーツ姿での笑顔がどうしても好きになれず、すぐにページをめくってしまいます。

 さて、来週21日から30日まで、秋の全国交通安全運動です。事故に遭わない、事故を起こさない、事故を誘発しない、そういう行動を心がけるようにしたいものです。

 先日、1年生と江戸川の土手に虫捕りに行きました。その際、何かに夢中になると往来する自転車や人、注意の声に目と耳を閉ざしてしまう姿があることを痛感しました。友達と一緒に話しながら歩いていて、前や後ろから来る自転車や車に気づかない、道路の反対側にいる親や友達に気を取られて車道に飛び出したり無理な横断をしたりする、といったことも日常的に散見されます。八街市の小学生を巻き込んだ事故は記憶に新しいと思いますが、ルールを守っていたって事故に遭うケースが多くありますので、注意し過ぎということはありません。「自分(他人)の命を守るのは自分」という意識を、学校でも家庭でも耳タコになるくらい訴えていく必要があると考えています。

 また、暗くなるのが早くなってきます。自転車の無灯火は子供だけの問題ではありません。加害者になる可能性だってあることを改めて認識しなければなりません。服の色や反射板の携行も含めて、ぜひこの機会をとらえて…。90歳でも笑顔でいられるように!

082 ギリシア文字を唱えられる?(9/15)

 ニュースの見出しに、「変異ウイルス『イータ株』『カッパ株』も…」とありました。

 ♪ 線路は続くよ どこまでも ♪ではなく、コロナは続くよ どこまでも~といった感じで先が見通せない不安ともどかしさが募ります。

 変異種が登場するたびに名前がつきます。英国の変異種は「アルファ」、インドの変異種が「デルタ」と。「アルファ」「ベータ」「ガンマ」「デルタ」「エプシロン」「ジータ」「イータ」「シータ」「イオタ」「カッパ」「ラムダ」「ミュー」…とギリシア文字はありますが、なんでコロナ変異種にギリシア文字が使われているのでしょう?

 報道の際、わかりやすくするため、最初に変異株が見つかった国や地域を冠した呼び方をしていたはずです。ただ、最初に見つかったからといって、その国や地域で生まれた変異種であるとは限らないにもかかわらず、あたかも発祥の地であるかのようにとらえられてしまう恐れがあります。つまり、誤解や偏見を生む可能性があります。人種差別にまで発展することだって懸念されるわけです。名付け親のWHOは、そうした悪影響をなくすために、呼びやすいギリシア文字を使ったようです。

 偏見といえば、多くの人に親しまれた昔の大衆車に、カローラやコロナ、サニーなどがあります。「コロナ」という車名が今はありませんが、なくてよかったとトヨタ自動車関係者は胸をなでおろしているかもしれません。モデルチェンジでもしようものなら「新型コロナ」登場!ですから。

081 自信の結実(9/14)

 キンモクセイが開花し始めました。今シーズン初めての甘い香りに周りを見渡しました。見頃といえる開花時期は1週間ほどと短命ですから、見逃さず楽しみたいものです。このキンモクセイは花をたくさんつけますが、実がなっているところを見たことがありません。それは、日本にあるキンモクセイは雄株ばかりで、雌株がないからなんだそうです。

 このように植物には雌雄異株の樹木が存在します。それを意識させる代表的な木が、ヤマモモとイチョウです。ヤマモモの場合、6月中旬頃に木の下に目をやると雌雄がわかります。複数植えられたヤマモモの根元がえんじ色になっていたら雌木です。熟した実が落ちた跡です。採って食べると甘酸っぱくて美味しいのですが、これを知っている子はほとんどいません。教えると、嬉しそうに摘んで食べる子もいます。一方、イチョウはその独特な匂いでわかります。落ちた実の臭いこと臭いこと!でも、これを拾って、腐らせて種の部分だけを取り出して…。炙って食べたら最高です。大きな実を選んで拾っている人を時々見かけますが、ご一緒したくなります。

 ご一緒したくないのは桜の木の下。昨日14号門入ってすぐの所に、黒い粒々がたくさん発見しました。実ではなく、毛虫の糞です!すぐに用務員さんに退治してもらいましたが、難を逃れた輩がいるかもしれませんので、校地内の桜の木には十分ご注意ください。消毒薬散布は後日行う予定です。

 雌雄異株の代表格のイチョウといえば、国府台スポーツセンター陸上競技場の観客席後ろにあった大木が懐かしい。10月の陸上大会では、その近くに応援席が割り当てられた学校はたまったものではありませんでした。そういえば、先日通りかかったスポーツセンター、野球場が跡形もなくなっていました。何ができるのでしょう?

 話は戻りますが、校章になっている月桂樹(ローレル)も雌雄異株のようです。カレーやシチューの香りづけとして葉を使用しますが、キンモクセイ同様、日本にあるものはほとんどが雄株らしく、青紫の実がつくという雌株は見かけません。ですから、市川小に植えられている月桂樹も雄株となります。一方、シンボルツリーのプラタナスがたわわに実をつけていますが、子供たちも男女関係なく「行動」という形の花を咲かせ、「自信」という実を結んでほしいのです。そして、その実を落とさずに少しずつ膨らませていくのです!

 

080 やわらかアタマ(9/13)

 湯船から立ち上がる湯気で風呂場の窓が白く曇るようになったのを見るたびに、季節が変わったことを感じます。休日の夕方、給湯器から「お風呂が沸きました」という音声がします。「以前より音が小さくなった気がする。疲れているんじゃない?」と言うと、「前より耳が聞こえなくなったんじゃないの?」と返されて、なぜか納得してしまうのです。子供と話をする中で、きちんと聞き取れていないが故に変な答えをしたと思う場面があります。その子の表情を見ると一目瞭然!ごめんなさい、適当に返事しました。こうしたことが多いので、家人も心配してこんなことを言います。「聞かれた質問に頓珍漢な返事をするから、人前に出すのが恥ずかしい」と。苦笑いです。

 昨年度、校長室前や2階掲示板に「校長からの挑戦状」と題したクイズを掲示していました。途中でやめてしまったのですが、全22問。校長室前に掲示してあったときは、1週間後にヒントを添え、さらに1週間後に解答を書き加えていましたが、2階に一括掲示してからは放りっぱなしでした。先週、上学年の女児4人が校長室に訪ねてきました。話を聞くと、「クイズの答えを知りたい」と言います。早速、解答集を作るとともに、新しいクイズも貼っておきました。すると、翌日すぐに「ありがとうございました」とお礼を言いに来てくれたのです。トレーニングでやわらか頭を育てようというものですので、ご来校の際はぜひご覧ください。

 最近、モノの名前がすぐに出てこなくなりました。「ほら、あれだよ、あれ!」の連発です。脳を活性化するためにもなぞなぞやクイズなどは効果的かも。掲示用の問題作成は、子供たちのためというより自分のためなのかもしれません。子供も大人も柔軟で明晰な頭脳を目指したと思います。

079 ありがとうをつなぐ(9/10)

 ネット上に見つけた女性の投書。

 スヤスヤ眠る息子を乗せたベビーカーを押し、もう片方の手に買い物袋を持って小さな娘の手を引いていた。駅のホームへ下りる階段の前で迷っていると20代の女性がベビーカーを一緒に持ってくれた。しばらくして、娘がジュースを飲みたいというので自販機で買ったが、疲れのせいかうまく飲めずストローをねだって泣いた。我慢するようになだめながら歩いていると、別の20代の女性がコンビニに入ったかかと思うとすぐに出てきてストローを差し出した。ともに、きちんとお礼を言う間もなく去って行った。

 ありがたいと恩義を感じる場面は多々ありますが、「もらったら返さなければならない」といったプレッシャーを感じる必要はないかもしれません。というのも、ある人の話の中に相手に直接返そうとするよりも、自分がよりよく生きようとすること。そうすれば、きっと誰かが自分から何かを受け取ってくれるという言葉がありました。「恩を受け継ぐ」「感謝の輪廻」にはいろいろな形があってよいのだと思うのです。

 1学期、4年生のあるクラスの靴箱はいつ見ても整っていてきれいでした。「すばらしい!」と担任に伝え、話を伺うと、特定の児童がきれいにしてくれていたようです。でも、クラス全体が褒められたとあれば、他の子たちにまで「友達の靴であっても整っていなければそろえる」という行為が広がっていくかもしれません。さらに、同じ昇降口の靴箱に乱れた靴を見かけたら、クラスや学年に関係なくきれいにする子が現れるかもしれません。そんな連鎖を期待して止みません。

078 後ろ姿を見せて…(9/9)

 今日9月9日は、「重陽の節句」「救急の日」「手巻き寿司の日」「ロールケーキの日」「栗きんとんの日」「カーネルサンダースの誕生日」と賑やかです。昨日、36年前の卒アルの話をしましたが、今日6年生が卒業アルバム用の個人写真を撮影します。どんな表情で写るのか楽しみです。

 さて、5月も下旬になろうかという頃、某社の試乗車を自宅駐車場で車庫入れしている隣人を見た私。15年は乗ったと思われる車をそろそろ新車に替えるのだろうと考え、「今注文しても納車は7月だろう」と勝手に予測。7月中旬に駐車場脇の植栽を伐っている様子を目撃した私は、間もなくだなとなぜかワクワク。でも、いつまで経っても動きがないため、気をもむ変な隣人と化す私。そして7月末、めでたく納車!胸をなでおろした私はやっぱり変?

 夏休み中に屋外で作業をしていると、公園へ虫捕りに出かける親子に出会いました。夕方の散歩をしていれば、家の前で水遊びやシャボン玉を飛ばしている親子を見かけます。顔見知りでなくても、どちらからともなく「こんにちは」と笑顔を添えてあいさつする場面が時々あります。すると、子供も一緒に声を揃えます。ここにこの親子の「子育て」を垣間見られる気がします。親ができないこと、やらないことを子供はやろうとはしません。先生が後ろ姿を見せながら語らなければ、口先だけでは子供たちは行動しません。同じだと思うのです。私自身、お座なりにしてしまったりいい加減で済ませてしまったりしていることはないか、改めて見直さないといけません。

 ちなみに、隣人の息子さんは、顔を合わせると私より先にいい顔であいさつをしてくれます。

077 36年前の卒アル(9/8)

 7月中旬頃から各学校のPTA広報誌が届きます。今年度の第1号なので職員紹介があります。写真を見ると、毎年知らない顔と名前が増えていきます。大量退職で世代交代が凄まじいスピードで進んでいる昨今、さみしい気がする一方で、以前講師として頑張っていた方も正規採用されて頑張る様子が写真から伝わってきます。

 さて、夏休み前半に行った保護者面談の際に、ご自身の卒業アルバムを持ってきてくださった方がおり、担任を通して受け取りました。わざわざ実家から持ってきてくれたといいます。この卒アルは、私が初任だったときに最初に受け持った5年生の子供たち。力不足で6年に持ち上がることは叶わなかったので、手元にはない貴重なものです。写真や名前を見て懐かしさがこみ上げます。他のクラスの子も「いた、いた!」「元気にしているかな?」という感じ。「写真のこの子は、今○○さんのお母さん」ということまで教えてもらいました。

 ページをめくった先の「社会のニュース」欄では、マラドーナ擁するアルゼンチンがW杯優勝とかスーパールーキー清原和博などという文字が並びます。そして一番驚いたのが名簿!なんと教職員と児童の住所・電話番号がすべて載っているではありませんか。この卒アルが売買の対象になっていたようですが、「個人情報」云々と気にしすぎる時代ではなかったのも確かです。

 最後に、教職員の寄せ書きに「頭でっかちよりも、心でっかちな人になってください」という自分の文字を見つけました。36年経って、私自身、心が豊かに膨らんだかどうか、未だ不安です。現在48歳?の116人はどうでしょうか?

076 お気に入り(9/7)

 秋の清々しさを感じる朝です。大きく深呼吸をしたくなります。

 さて、夏休みに入ってすぐ、BICボールペンが廃版になるというニュースを見ました。1961年発売というから同い年です。世界160か国で愛用され、筆記距離は2~3kmあるそうです。コアなファンも多く、惜しむ声が聞かれます。

 一方、腕時計用アルミ製カレンダーを懐かしく思う方もいらっしゃると思います。先のボールペン同様、コアなユーザーに愛され続けますが、職人の腕と機械確保ができ、なんとか生産の見通しが立ったといいます。私自身、お世話になった時もあり、懐かしい限りです。

 この夏、私のお気に入りに加わったものが、BUFF(バフ)。ネックゲイターやフェイスマスクにもなりますし、ヘッドバンドや帽子としても使える代物です。ジリジリと刺すような日差しを頭皮がダイレクトにキャッチするため、じっとしていると焼けるように熱くなります。そこで、私は専ら頭に被ることにして、林間学校での日焼け&汗対策、庭の手入れ・水撒きの際のやぶ蚊対策で、頭皮を守ってくれました。ランニングでは滴る汗を吸い取り襟首を陽射しから守ってくれて、洗濯すればすぐに乾くので帽子よりお手軽。しかも、様々な色模様があるのであっという間に3枚目。その日の気分や恰好で替えています。夏休み中の朝食前の40分程度のランニングにも大活躍。

  

 2歳になった孫は、ミッフィーちゃん→おさるのジョージ→ドキンちゃんと目まぐるしくお気に入りが変わりますが、手放せないのは古びてきたタオルケット。というわけで、皆さんにとって今一番気になっている物、お気に入りってなんでしょう。子供たちは?

075 置いていかれないにように…(9/6)

 ドラえもんの誕生日は2112年9月3日。そこで先週4日(土)に誕生日スペシャルが放映されました。ただよく考えると、91年後の未来に生まれるのに、生まれる前に毎年誕生日を祝うってどうなの?と首をひねってしまうひねくれ者です。

 このひねくれ者の部屋に保管されていた、タブレットの入った何十箱もの段ボールが、ドラえもんの誕生日に各教室へ運ばれて行きました。自席から見える景色が少し変わったような…?教室に旅立ったタブレットは、充電保管庫と呼ばれるホテルに滞在中です。これに並行して、児童一人一人にタブレットを配付して学習で活用したり、欠席した場合の支援等に使ったりするために、教員の研修や児童がセットアップ・練習する準備を進めています。まずは4年生以上に配付、来年度からは3年生以下にも配られる見通しです。

 さて、GIGAスクールに向けたスピード感は半端ではありません。その速度についていくのがやっと!人に聞かないと、スタート地点にすら辿り着きません。スマホのように画面を指でタップしてもよいことだって知らず、パッド部分を指の腹で擦っているうちに遅れが広がる始末。教員も老若男女関係なく得手不得手がありますので、様々なことを校内・市内で共有して誰もが積極的活用ができるように進めていけるようにしなければなりません。教室に居ながら他の学校と、他の市や県と、世界とつながることだってできるようになるのですから…。ただし、期待しすぎてはいけません。機械ですから機嫌を損ねることが度々あることを想定する必要がありますし、間違った解答が提示されることも少なからずあると聞きます。教室での対話式学習の方が効果的な場面もたくさんあるので、上手に併用していくことが求められます。

  

 というわけで、写真正面に見えるのがタブレット用充電保管庫です。そして、左の棚上にあるのがサーキュレーター。先週のような10月下旬の気温でも、感染防止のためにどの教室もフル回転で空気の循環・換気に大忙しでした。

 ドラえもんが生まれた2112年ってどんな世界になっているのでしょう。

074 児童を守る黒子に(9/3)

 オリンピックに出場するブルガリア新体操チームのホストタウンとなった市川市では、代表チーム応援のために1学期後半に各学校で花を植えたプランターやのぼり旗を準備しました。(活動の写真を撮り忘れました!)代表チームは、国府台SCを練習場所として使用し、8月6日に始まった新体操競技。団体総合でブルガリアが見事優勝という結果を見て、なんかうれしくなってしまったのは私だけではないはずです。

 さて、夏休み中に教育委員会を含む市の職員と一緒に通学路合同点検を行いました。危険箇所をチェックするとともに、対策の必要性などを実地調査するものです。国道のガードレールや14号門前歩道の注意喚起ペイントなどを相談しました。また、給食室そばのマンションは秋に入居予定ですので、居住者の車が国道へ向かう動線上に正門があるため、通学路を明示するカラー塗装をお願いしました。市内公立学校それぞれに事情と要望がありますから、優先順位を付けたうえで実現できるものが決まります。今回実現できなくてもアプローチは続けていきます。

 しかしながら、児童昇降口が分散され、管理棟から離れていることによる不審者等の侵入の心配、下校時の14号門からの飛び出しによる事故の心配など課題は残ります。教職員や児童の意識をより高めながらも施設・環境改善は簡単ではありません。そこで協力を訴えたいと思います。ボランティア等で担ってくださると助かります。校内を見て回ってお子さんやお孫さんの姿を見たり多くの子と顔見知りになったり…。児童との交流も取り入れたいところですが、コロナ禍では控えるべきでしょう。いかがですか?これなら早期実現できそうですが。

 最後に、夏休み中に1年生のある保護者の方から声をかけていただきました。「私たちの安全を守ってくれている身の回りのものを探す」という宿題があったそうです。信号機などいくつか書いてある中に“校長先生”という文字があったのですと教えてくださいました。うれしい話を伺い、さらに頑張りたくなっちゃいました!

 

<追記> 夏休みの自由工作作品を、作った子(写真右)が被らせてくれました。素晴らしい出来映えです。これを身に着けて校内を巡回したら、目立ちすぎて黒子ではなくなってしまいます。

073 オリ・パラ観戦を通して(9/2)

 昨日から市川警察の方が、14号門前で朝の見守り活動をしてくださっています。月末まで緊急の事案がない限り交代で立ってくださるようでありがたいです。今日は長文となってしまいます。

 「東京都で五千人超え」「市川市も二百人超え」といった、コロナ感染者数の爆発的な増加に不安を募らせる一方で、オリンピック競技での様々なドラマにもドキドキした夏休みでした。

 メダル候補のメキシコを破り3連勝したサッカー予選と決勝トーナメント。献身的な守備を見せるFWの林大地選手を、イケメンだなぁと画面に映るたびに羨ましく思う私。57年という時を超えて、親子で金メダルを目指したウエイトリフティング三宅宏実選手の最後の挑戦。大坂なおみ選手や桃田賢斗選手への金メダル期待の重圧。パラも見ていると胸が熱くなります。

 レスリングでは、姉妹で金メダルを獲った川井選手。柔道では、兄妹で金メダルの阿部選手ほか、日本柔道の活躍に目覚ましいものがありましたが、完成まで数か月かけて作成したという「モチベーションビデオ」には感動。やる気を掻き立てるメッセージや心躍るようなBGM、そして過去の勝利の喜びを思い起こす試合の映像など、能力を引き出すために選手一人一人に合わせて作成したといいます。こうしたアイディアと裏方の地道な努力があってこその好成績だったのかもしれません。

 新競技スケートボード・女子ストリートで優勝した13歳の西矢椛選手はじめ、表彰台3人の年齢を足すと42歳とは驚異的!パークでも銀メダリストは12歳。一方で、競泳女子では遅咲きともいわれる25歳の大橋悠衣選手の400mと200m個人メドレーでの2冠の背景にある平井監督との信頼関係。選手を信じて、ゆっくりでも一歩ずつ時間をかけて指導と支援を続けてきた成果です。

 アスリートの気持ちを高め、力が最大限に発揮できるようにする何気ないアドバイスは、日々子供たちと接する私たち教職員にも通じるところが多いはずです。開花の早い子、なかなか芽が出ない子、教室はいろいろです。親も教師も、他と比べて心配したり焦ったり…なんてこともあります。でも大事なのは、その子の未来を見つめながら「今、どんな資質や能力を育てることが大事なのか」をはっきりさせて、適切な支援を続けることだと思います。早咲きでも遅咲きでも、子供たちがどんな色の、どんな形の花を咲かせるかを楽しみにしたいと思います。

 もしかすると次回、あるいはその次のオリンピックで活躍する子が700名の中から誕生するかもしれません。ただ、くれぐれも路上や人が集まる公園などでスケートボードの練習をして、事故や迷惑行為に繋がることだけは避けてほしいと願います。スポーツに限らず、努力により笑顔の花が咲く姿がみられるように、2学期も子供たちを応援していきます。

072 私の夏休み(9/1)

 夏休みに入る前の放送朝会を、例によってパワーポイントを使って行いました。我々大人もそうですが、声だけよりも映像や画像があるほうが聞こうとする気持ちが高まる気がします。その最後のシートを隠しシートにして、私の夏休みの目標を入れ込んでおきました。見つけたクラスもあるようですが、「本を4冊以上読みます!」という達成レベルの低いものでした。

 ただ、お盆前後の悪天&涼しさで読書がはかどったのは言うまでもありません。児童書『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』3冊を含む計7冊は読み終わりました。『銭天堂』は校長室にありますので、読みたい人は来客等のないときに「校長室読書」をしていってくれたらいいなぁと思います。

 そして、性懲りもなく今回もP.Pを使った放送朝会です。オリンピッククイズの出題、大谷翔平選手の話をした後、感染症対策における一人一人の意識・行動の大切さを訴えました。

 さて、夏休みに入る前後のタイミングで、NHK朝ドラ『おかえりモネ』を録画して毎回観ています。ちょうど上京してきた場面からですが、朝ドラをきちんと観るのはこの歳にして初!朝夕にテレビで見る天気の解説や屋外でのレポートの裏舞台を見るような気がして面白かったからという理由が一番でしょうか。朝のNHKの天気予報で気象予報士の山神明理さんが、「でかけるン」「かえるン」というパペットと一緒に視聴者に語りかけていたのを思い出しましたし、日テレの木原実さんと「そらジロー」ペアでの天気予報はもう何年になるのでしょう。

 40℃に迫るような猛烈な暑さや線状降水帯による大雨、台風等、不安がいっぱいの日本列島。これからも熱中症予防や豪雨、花粉などの情報などと切り離して生活を送ることはできません。コロナ感染症対策も1学期以上に強化に取り組みます。2学期もどうぞよろしくお願いします。

071 知識のワクチン(7/21)

 今日から夏休み。子どもだけで過ごす時間や留守番する機会も増えます。お出かけやワクワクするイベントも多くなる時期。一方、親も子も開放的な気分になることで警戒心が乏しくなる時期ともいえます。つまり、事件に巻き込まれる可能性も高くなるので、「知識のワクチン」接種による「犯罪免疫」を植え付けてほしいと後述の小宮先生は訴えています。

 子供を狙う犯罪者が向かう場所は、標的となる子供のいそうな場所、つまり「人が集まる場所」です。海水浴場やキャンプ場、夏祭りや花火大会会場、遊園地、ショッピングモールなどの場所は犯罪者をひきつけますので、子供だけでの行動を避けるに越したことはありません。ちなみに、公共の場所で子供を一人にすることは、欧米では児童虐待と見なされるといいますし、TVの人気番組『はじめてのおつかい』は言語道断とか。

 誰もが入りやすい場所は、逆に見えにくい場所であるともいえます。たくさんの人がいるから、「誰かがうちの子を見てくれているだろう」というのは親の錯覚。実際には、人の注意や関心が分散して、結果「誰もうちの子を見ていない」ことになり、犯罪者の行動が見過ごされやすくなります。不特定多数が居合わせても、「犯罪なら誰かが行動するだろう」「誰も行動を起こさないから、深刻な問題ではない」といった集団意識・傍観者効果が働いてしまうようです。つまり、わが子にスポットを当てているのは親だけであることを認識する必要がありそうです。

 また、性犯罪を予防ために、水着を着る機会を利用して「水着ゾーン」を教えることも大切です。

 犯罪学の視点から、立正大学の小宮信夫教授は次のように述べています。“「知識のワクチン」の主要成分は、「景色解読力」である。景色解読力とは、景色に潜む危険性に気づく能力だ。学校用語で言えば、「危険予測能力」ということになる。要するに、犯罪が起きやすい「入りやすい場所」と「見えにくい場所」を見抜く能力のことである。それを伸ばすのが「地域安全マップづくり」。地域安全マップは、夏休みの自由研究にもってこいのテーマだ。”

 この小宮先生の防犯教室『あぶないとこって、どんなとこ?(アニメ)』がYouTubeで見られるので、親子で視聴するのもよいと思います。健康かつ事件・事故に巻き込まれることなく、9月には元気な子供たちの顔を見られるのを楽しみにしています。   <ヤフーニュース7/20 参考>

070 プラタナスはWebで…(7/20)

 休みの日の午後、急に睡魔が襲ってくることがあります。畳の上でゴロ寝するときは必ずと言ってよいほど座布団を枕にします。それも二つ折りにして!「やめてよ、昭和の人そのものだから」と言われますが、この高さがたまらなくよいのです。この昭和の人は、最近えのき茸がよく歯に挟まってとれないことが多くなっていました。白髪ネギも似たようなもので困ったものです。冒頭から汚い話になってしまいました。

 さて、1学期も今日で終了です。長く続くコロナ禍にあって、保護者や地域の皆様にたくさん助けていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。今月初めにご回答いただいた学校評価(保護者アンケート)の集計結果及びご意見を目にしました。生の声もたくさんいただきました。

 その中に、「毎週配るプラタナスは不要」「紙の無駄」という声があります。学校だよりは、保護者や市川小に関わる方をすべて対象にしますが、児童にも呼びかけています。HPにも掲載していますが、手元に配られれば読むという子もいます。コロナ禍で学校の様子が見えないという声を多く聞きます。だから、一方通行と言われても伝えたいこと、伝える必要のあることは発信していきます。主に学校の方針や活動の様子、教育関連情報を掲載していますが、たまにでも面白いと思ってもらえたら御の字です。「保護者 様」と書かれたおたよりで発行するより目を通してもらえる確率が高いとも思います。したがって、タイムリーである必要があるわけで、必然的に発行回数が多くなってしまいます。受け止めた上で、「考え方が違う」といったことも有りです。一般論であったり、問題提起であったりする部分もあるわけですから…。そして、必要に応じて親子で話をしていただけたらありがたいです。敢えて紙媒体で配付する意図はそこです。

 ただ、1号発行するたびに700枚弱の用紙を使用しますから、頻度が増せば相当な量になります。ホームページ掲載で目的が達せられるならすぐにでも変更しようと思います。業務改善も狙えます。差し当たって9月からは、紙媒体でほしい家庭向けに何十部か用意しておいて、持っていってもらうようにして様子をみようと思います。

 子供たちにとって安全で有意義な42日間となることを願います。我々は基本、出勤や研修となりますが、休みを上手に活用してリフレッシュしたいと思います。

069 ○○がないと困る(7/19)

 コロナと天気が心配された林間学校ですが、無事帰りました。無事かどうかは今月末まで待たなければなりませんが…。明日の学校だよりで簡単に報告します。

 さて、先々週の土曜日早朝というか未明頃に停電!どうも我が家だけのようです。習慣とは恐ろしいもので、頭ではわかっているのにスイッチを押して電気をつけようとします。意識がはっきりしだすと、様々な生活音がしてこないことに気づきます。午前6時ころには東京電力の方に原因を探っていただき、復旧すると一斉に機械音がし始めました。古くなったトイレ便座の電源部が漏電の原因だったようで、その日のうちに新規購入したのは言うまでもありません。電気がないとほとんど何も動かないことに今更ながらに気づかされます。同時に無力さも感じます。オール電化の家はなおさらかもしれません。

 同様にスマホも、ないといろいろと支障をきたします。駅に着いた頃にスマホを忘れたことに気づいたときは、一日不安な気持ちでいっぱいですし、充電が20%を切ると心配になります。ということで、便座を買った日にモバイルバッテリーもネット注文しました。有事の安心料です。車のガソリンだって半分近くなると満タンにするのも災害時の苦い経験があるからです。

 ただし、どこまでやったとしても「備えあれば憂いなし」とは言えそうもありません…。

068 いざ林間学校へ(7/15)

 今日から一泊で河口湖方面への5年生林間学校に引率してきます。7時学校集合ということは、6時半前に家を出る子がいます。それを送り出す保護者の方にはもっと早くから準備をお願いしていることになります。ありがたい限りです。

 私が小学生の時は臨海学校でした。泳ぐ以外に何をしたのかは定かではありませんが、海の家のような民宿の大広間に全員が寝泊りした記憶がよみがえります。教員になってからの林間学校に関して強烈な思い出が一つあります。今回と同じように富士五湖方面に出かける計画でした。事前に下見を学年で行います。子供たちが宿泊するバンガローは、10棟くらいに分かれます。足の長い蜘蛛がいたり、五右衛門風呂のような類の風呂だったり…。電灯も少なく、夜は真っ暗な中での星空が期待できそうなロケーション。ここに2泊する予定でした。

 さて当日。午前中の予定を済ませて夕方宿泊場所近くの駐車場に到着。歩いて現地へ向かうと、何とバンガローが跡形もなく消えているではありませんか。夏休みを迎える前に撤去されたとか。業者の担当も知らなかったようです。他に宿泊できる場所もないので、敷地内の集会所のような施設に、男女の間をカーテンで仕切って雑魚寝状態で2泊を過ごしたのでした。ありえない経験でした。

 最近は、民泊以外ホテル生活が一般的になりましたが、全員が安全かつ有意義な時間を過ごすことができるように引率者全員、力を注ぎます。行ってきま~す。

 というわけで、今日は休日、明日も休日となります。

067 アイスクリームは奥が深い(7/14)

 スーパーマーケットのアイス・冷凍食品売り場の陳列ケースは見事です。だってケースが開放状態なのですから。私が子供のころのアイスのケースは、上部にスライド式の扉があって、お目当てのものを決めてから開けるという暗黙のルールがあったように記憶しています。ですから、今だって冷蔵庫を開けるときどこにあるか考えずに闇雲に開けると怒られます。

 6月の終わりに文藝春秋社から『文春マンガ 読みとくシリーズ8 ~アイスクリーム ここが知りたい~』という本が寄贈されたので早速読みました。ハーゲンダッツ社の協力のもとで編集されており、主人公の男の子が転校していく女の子に手作りアイスをプレゼントするために、いろいろと学んでいきます。大人でも興味深い内容です。アイスクリームは凍っているのに滑らかな理由は「空気」がポイントであることやハーゲンダッツのグリーンティーのカップは光を通さないパッケージであることのほか、材料へのこだわりなど、読んでいて新しい発見があるのです。歴史についても書かれています。冷凍室付きの家庭用冷蔵庫や店舗用アイス陳列ケースが広まって、多くの人が買えるようになったことも改めてわかりました。

 夏休みも間近です。読書や工作を頑張る子もいると思いますが、モノづくりの試行錯誤の過程を研究論文にまとめてみるのも有り。知的好奇心をフルに発揮して試してみる時間がたくさんあります。塾で忙しい子でも、普段できないことに挑戦する気持ちを膨らませて、やってみることは無駄だとは思いません。

  

 5年生家庭科で、名前の縫い取りが終わった子二人が作ってプレゼントしてくれました。嬉しいですね。

066 我慢ですタイ(7/13)

 今年も職員室前の防球ネットに蔓を絡ませた木通(山女・朱火・アケビ)が1つだけ実をつけています。去年は紫色に色づいたあとダメになってしまいました。今年の実はどうでしょう?2階のベランダに床面くらいで実っています。

 さて、先週コロナのワクチン接種1回目を済ませました。肩が上がらなくなるくらい痛くなる人、翌日発熱する人など様々な副反応を聞いていたので不安がありました。翌日は筋肉痛のような痛みが続きましたが、どうも2回目のほうがつらいようです。

 お隣の東京都は、昨日から6週間の緊急事態宣言となりました。なんと4回目となるわけですが、今年も半年以上が経ち、まん延防止措置を含めて何ら発令されていなかったのは、1月最初の7日間と3月下旬から4月前半の21日間だけです。やりどころのない感情はどうしたらよいのでしょう。

  

 さて、「見タイ・聞きタイ・やってみタイ・知りタイ・確かめタイ」など、「いろいろな『タイ』が泳ぐ市川小学校に!」という願いをポスターにして校長室と放送室脇に掲示してありますが、社会ではいろいろな「タイ」を我慢しなければならない日がまだまだ続きます。「みんなで飲みタイ」「大声で歌いタイ」「楽しく会食しタイ」など、皆さんが我慢している「タイ」は?子供たちはどんな「タイ」を心待ちにしているのでしょう。「林間学校に行きタイ」は何とか叶えられそうです。

065 It’s 祥(ショー)time(7/12)

 今日からまた、委員会児童による朝の挨拶運動2回目が行われています。ボトムアップで挨拶が広がっていくことを願います。 

 さて、新型コロナ感染拡大のニュースの対極に、大リーグの大谷翔平選手の活躍が毎日のように報じられます。期待の表れです。昭和の野球漫画の代表作といえば『巨人の星』『ドカベン』『キャプテン』『侍ジャイアンツ』など、スポ根ものを多く思い出します。

 あるライターが大谷選手の魅力を分析して、「努力のにおいが全然しないところだ」と言っています。「好き」を一番大事にして、純粋にワクワクするほうへ行こうとしている感じがするところが、見る者を魅了するようです。確かに、イチロー選手のようなストイックさも感じさせません。

 成功したら…とか失敗したら…という判断基準ではなく、好きなものを見つけてそれをも守り通すためなら自然と頑張れてしまうということを体現しているようです。見えないだけかもしれませんが、スポ根漫画の血の滲むような努力はそこにありません。

 次のイニングの投球に響かないように、バッターボックスに立ったまま球をやり過ごすことに代表される安全志向がある中で、疲労を厭わず出場したり果敢に盗塁を試みたりします。フルスイングしたかと思えばセーフティーバントもします。ルックスだけでない大谷選手の魅力に、普段野球は見ないけどエンジェルス戦だけは見るというにわかファンもいることでしょう。明日午前、オールスターのホームラン競争があるようです。観ることは叶いませんが、活躍が楽しみです。

 子供たちにも自然な挨拶とともに、好きだからこそ自然と頑張れることを、一つと言わず複数見つけてほしいと思います。突然の出会いやひらめきを大切にして…。

064 四コマ漫画(7/9)

 毎日、朝日と読売新聞に目を通します。教職員への情報は切り抜いて配付しますが、植田まさしさんの4コマ漫画『コボちゃん』は楽しみの一つです。この漫画は、1982年4月に連載がスタートして以降、一般全国紙の連載漫画として最多記録を更新中のようです。40年が経つわけですが、連載当初5歳だったコボちゃんに11年前に妹が生まれ、今は小学校3年生の設定。家族のほのぼのとした日常が好きな理由です。植田さんの作品は、ほかにも『かりあげクン』『おとぼけ課長』『フリテン君』『のんき君』など、サラリーマンを主人公としたウィットに富んだ内容が笑いを誘います。床屋に並ぶ単行本を読んでクスクス笑ってしまったことも…。

 4コマ漫画には起承転結があり、これを使って国語や道徳の授業もできますし、自分で漫画にまとめるという活動も実践したことがあります。その他、4コマの「並び替え」をしたり、「見出し(タイトル)付け」をしたりもできますし、「吹き出しの穴埋め」や「ストーリーの文章化」という学習方法もあります。特に「ストーリーの文章化」は、夏休み42日間毎日取り組んだら文章力が向上するんじゃないかなぁ。暗い話題が多い中で、オアシス的な存在の『コボちゃん』はこのあとのお楽しみ!

 さて、今日は校内授業研究会(国語科)で、「大きなかぶ①」・「この間に何があった?②」・「めだか③」・「一つの花④」・「雪わたり⑤」・「きつねの窓⑥」・「どうぐのはたらき(ひ)」です。今週6年生の授業を見ていますが、深い読み取りと活発な意見交換には感心しました。私も指導した物語文ですが、遠く及ばないダメ授業だったことは苦い思い出です。

063 粋と野暮(7/8)

 門の前に立って子供たちを迎えますが、通勤される人たちも含めて「おはようございます」を言う回数をカウンターを持って数えてみたい気もします。主に低学年児童へのあいさつには配慮が必要です。できるだけ顔や目を見て声をかけますが、さすがに集団で門に向かって来ると1対1でのあいさつは不可能です。ある意味集団に対してあいさつをしてしまう場面がありますが、そんな時必ずと言ってよいほど、行き過ぎてから戻ってきたり集団が行き過ぎるまで待っていたりする子がいます。自分に対するあいさつを求めているのです。ですから、教室で30数人もの児童に話をしたとしても、自分に言われていると思っていない子もいるのは確かです。

 さて、先日のニュースで、昭和4年から90年以上続く銭湯が店じまいをすることを報じていました。家風呂があっても銭湯通いを日課としてきた人も多いようで、惜しむ声がたくさん聞かれました。常連さんにとっては、番台に座る店主との何気ない会話も楽しみの一つだったと思います。また、常連同士の裸のつきあいも1対1の深い関係といえます。一方、教卓は番台ではありませんから1対1というわけにはいきません。でも、そういう気持ちを感じられるような温かな問いかけや工夫は大切にしたいものです。

  

 ニュースの最後に映された銭湯入口の木札が気になりました。板の表に「わ」、ひっくり返すと「ぬ」というひらがなが大きく書かれています。これは、「わ板(=沸いた)」と「ぬ板(=抜いた)」を表したものなのです。洒落と粋を感じます。ただ、こうした洒落や粋が身の回りから減っていくような気がするのは時代の流れなのか、少し寂しい気がします。こんなことを考えるのは「野暮」?

062 星の還暦って?(7/7)

 理科で月や星の動き、星座について学習するのは4年生。冬には代表的な星座であるオリオン座を観察します。そのオリオン座の1等星ベテルギウスの爆発が間近ではないかと言われていたようです。おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンとで「冬の大三角」を構成するベテルギウスは800万歳だというから驚きです。ただ、「生まれてまだ800万歳」という表現。太陽の46億歳に比べたら、宇宙規模では子供なのでしょう。でも、その太陽よりもはるかに大きいため寿命が短く、すでに晩年を迎えているようなのですが、「爆発するまで少なくとも10万年はかかる」と研究者は結論付けていますから気が遠くなります。

 さて、今日は七夕ですが、夏の星座をいくつ思いつくでしょうか。「冬の大三角」同様に「夏の大三角」もあります。ベガ(こと座)、デネブ(はくちょう座)、アルタイル(わし座)、と名前は聞いたことがあると思います。

 アルタイルは、七夕の彦星ですし、ベガは織姫星として知られています。夜空を見上げながら、ギリシャ神話をそらんじることができたら鼻高々ですが…。私は、小さな声で口ずさむ程度にします。「きらきら星」ではなく、♪いいえ~私はさそり座の女~♪。星座板がなくても、今は便利な星座無料アプリがあります。しかも、星や星座について解説付きのものまで…。星の年齢以上にこちらのほうがびっくり!

 今晩の天気より、1週間後の15日(木)林間学校初日の天気のほうが気になって仕方ない。

061 私の日曜日(7/6)

 空飛ぶ車を開発している企業が、海外の2国間を35分ほど試作機で試験飛行したといいます。BMWのエンジンと後部に固定プロペラを搭載します。3分足らずで飛行機から道路を走る車に変身できるといい、もうSFの世界のことではなくなっているようです。

 さて、ある日曜日。午前中は施設へ。帰ってからたまたま点けたテレビで大リーグの野球中継を観ました。大谷翔平選手が在籍するエンジェルスの試合です。3塁にランナーがいる状況で打席が回ってきたので、身を乗り出すようにワクワクしていると、おもむろにレガースや手袋を外し始めるではありませんか。何?なに?なんで。おーい大谷君、一塁へ行っちゃうの~?「申告敬遠」なんて初めて見ましたし知りました。ガッカリです。この試合で2度もあったとか。

 ピッチャーが4球でも投げれば、何が起こるかわかりません。ボール球をホームランにしたり投手が暴投したり…。あらゆる可能性を最初から排除ですかぁ。試合時間の短縮が目的とするなら、大差がついたゲーム終盤に「うちの攻撃は省略するので、どうぞ相手の攻撃を連続でもう一度」なんて…?

 不満ぶつぶつ、未練たらたらで夕飯の買い物へGo。そのあと餃子作り。皮に具をのせたあと、ひだを作って閉じるのが苦手です。「自己流でもいいじゃない」と言うと、「焼く時に揃わないし、焼き目がバラバラになるから嫌なの!」というお返事。隣が2個3個と包んでいる間に、私は指先が攣る感覚で1個を完成。一人で調理しなければならない日が来ることがありませんように!でも、おいしければその苦労も報われるわけで…。調理実習で慣れない包丁を使って野菜を切る子供の心境に似た私です。

 そして夕食後は、去年観たかった映画『糸』の視聴。WOWOWでやったのを録画してくれていたのです。字幕必須の画面では知った女の子が好演しています。心の中で「元気そうですね」とつぶやきました。一日雨降りでしたが、最後は気持ちよく床についた日曜日でした。貴重なお時間を、他愛ない話にお付き合いさせてしまい、すいませんでした。

060 人種差別(7/5)

 いきなり問題!下のお話の題名は何でしょう?

 “父の名はジャンボ、母はマンボ。その息子が、ジャングルで4匹の虎に出会います。食べられそうになったので、両親にもらったばかりのカラフルな上着・ズボン・靴・傘を虎に与えて食べられずに済みます。この虎たちは、もらった服や靴で着飾って「自分が一番立派だ」と争います。互いに譲らず、いがみ合って木の周りをぐるぐると追いかけ回ると…ドロドロに溶けてバターになってしまいます。服などを取り戻し、その虎のバターで作ったパンケーキを家族で食べました。”

 そう、『ちびくろ・さんぼ』という物語。1950年代に日本で刊行された絵本で、私もむか~し読みました。教科書にも載っていたような?大好きなお話でしたが、「サンボ」が黒人の蔑称で、人種差別であるという抗議から絶版に追い込まれました。

 では、写真の人形の名前は何でしょう?

  

 昭和35年にタカラが、南洋の現地人が木登りする姿をソフトビニールの人形にして売り出したところ、若い女性までが腕に絡めて歩くようになり、『ダッコちゃん』の愛称で爆発的なヒットをみた商品です。これもその後、黒人蔑視の批判を受けて製造停止となりました。タカラの社標にまでなっていたダッコちゃんでしたが…。

 これとは別に、一世を風靡した商品が『写ルンです』。これも含めて、オートフォーカス機能付きコンパクトカメラを「バカチョンカメラ」と言っていた時代があります。でも、この「チョン」は、朝鮮人の蔑称として使われていたため、「馬鹿でも朝鮮人でも撮れる」と解釈されて「バカチョン」は現在放送禁止用語になっています。

 それまでは問題視されることなく親しまれていたものや言葉が、「差別」というレッテルを貼られた途端、いつの間にか消えていきます。ただ何事もなかったかのように、忘れられてしまうということに問題が潜んでいるように思うのですが…。

059 ぱんつくった?(7/2)

 ズンドコ降りの雨は、下校時にはもっと強くなりそうで心配です。歩道を傘をさして並んで歩く児童生徒が、時として歩行者にとって迷惑になることもあります。友達との会話を楽しみながらも、周りをちょっと気にする気持ちは教室での指導だけでは育ちません。雨の週末を親子で歩く際に気づかせることも大事だと思っています。

 さて、ある会社の今期経常利益が5期ぶりに更新?回復?について、ニュースで伝えていました。この「5期ぶり」を「ゴキブリ」と聞き違えて尋常でない反応をした人物がうちにいます。

 私は耳が悪いので、こんな聞き違いは日常茶飯事。字面を見れば一目瞭然でも、音だけの場合聞き違いは世間でもよくあることなのかもしれません。例えば、「多機能トイレ」が「滝のおトイレ」と聞こえたり、「汚職事件」を子供が「お食事券」と勘違いしたり…。

 そういえば、文の区切る場所を変えると、まったく別の意味になってしまうフレーズを相手に言わせる引っ掛け遊びなど、子供のころによくやりました。

 ▼ぱんつくった?⇒パン、作った?/パンツ、食った?

 ▼ねえちゃんとふろはいった?⇒姉ちゃんと風呂入った?/ねえ、ちゃんと風呂入った?

 ▼きょうふのみそしる⇒今日、麩の味噌汁/恐怖の味噌汁

 ▼はなこさんじゅうごさい⇒花子35歳/花子さん、15歳

 ▼ここではきものをぬいでください⇒ここで履物を~/ここでは着物を~

 今ふと思い出した、昭和の小学生がよくやっていたことを3つ。

(1)子供のころちょっとでも悪いことをしたとき、「い~けないんだ~、先生に言ってやろ~」って。今どきの小学生から聞いたことはありません(きっぱり)。

(2)友達と言った言わないの口論になった時など、「何月何日何曜日の何時何分何秒、地球が何回まわった時!」という屁理屈も。

(3)「手袋を反対から読むと?」『う~んと…、ろ・く・ぶ・て』「じゃあ、6回叩くね」

 このほかにも、口げんかの常套句「お前の母ちゃん、で~べ~そ~」とか、あらぬ方を指さしてそっちを見た奴に「バカが見る~」なんて言うのも懐かしい。

 あれっ?そういえば目の前の子供たちのくだらない会話など全然知らないことにハタと気づきます。「い~けないんだ、先~生に言ってやろ~」と担任へ言いつけられてしまいそうです。

058 布団をひく?(7/1)

 毎朝、スーツのスボンにベルトを通してから履き始めます。ん?笑われている?「普通、ズボンを履いてからベルトを通すものでしょ」と言われます。いえいえ、半世紀以上この履き方ですよ~。「普通」じゃないのでしょうか?

 さて、次の言葉をどちらで使うでしょう?「ひゃっくり」or「しゃっくり」?辞書への掲載をもって正しいとするなら、「しゃっくり」が正解!「しゃっくり」は「しゃくりあげる」が語源で、これは大阪弁に近い言葉といいます。祖母はどちらだったかは記憶にありませんが、「し」が「ひ」になっている言葉がいくつかありました。「敷く」を「ひく」と言うのを聞いて育ったので、「布団はひく」ものだと思っていましたから。

 私の場合、しゃっくりが出ても不思議と3回で止まります。昔は、息を止めて3回唾を飲み込むとか、急にびっくりさせるとか試したことを思い出します。百回続くと死ぬなんて迷信もあったような気がします。アメリカでは、1922年から1990年まで、およそ68年間しゃっくりをし続けた人としてギネスに認定されている人がいたらしいのです。ちなみに、英語でしゃっくりを「hiccup(ヒカップ)」といい、しゃっくりをした時に出る「ヒック」が語源だそうです。ただ、大事な時にしゃっくりが急に出だしたら困ります。

 1歳に満たない孫が、時々しゃっくりを繰り返します。結構体力を使いそうでジィジは心配。

057 安心を与える(6/30)

 早いもので、6月も最終日です。一昨日八街市で下校中の児童の列にトラックが突っ込み、2名が亡くなるなど痛ましい事故が発生しました。普通に歩いているところを事故に巻き込まれたのですが、決して他人ごととは思えません。

 さて、私は毎日電車通勤ですが、運転が上手な運転士とそうでない運転士がいることに気づきます。混雑した時間帯だと、掴まれるつり革がないという時があります。体幹を鍛える意味でふらつかないように集中しながらも、前後左右に大きな揺れがないことを祈ります。

 車の運転も好きです。ただ、どうも運転が荒いようです。第三者にも「ハンドルを持たせると怖い」と言われたことが一度や二度ではありません。運転免許を持たない助手席のオーナーさんも足を踏ん張ったり手がダッシュボードに伸びたり「ヒッ」と声を出したり…。ただ、娘や息子の運転でも同じらしいので安心していたら、オーナー曰く、「あなたの運転を見ていた二人だからね!」と。事故には十分注意をします。

 現在はアイサイトがついたスバル車に乗っていますが、前の車が動いたのに自車が止まっていたり、車線を逸脱したり、前方の障害物などがあったりすると、ピピピと電子音で教えてくれます。スバル車に限らず各メーカーで導入されていますが、私には聞こえません。そこで助手席から「プピッ」とか「ピピピッ」とか代わりに伝えてくれます。さすがです!ただ、オーナーが危険だと判断した場面(私ではそうは思っていないのですが…)では、「怖い怖い…」とビビッたあとしばらくして「ピピピッ」。もう回避してますよ~。人間アイサイトは、どうも感情が先に出て音声は遅れてしまうようです。

 運転免許を取得して40年強。あと何年運転できるのだろう。衰えは必ずやってきます。だからこそ、電車でも車でも、乗る人に安心を与えられる運転を心掛けないといけないと思うのですが…。学校・学級経営においても同じことが言えそうです。

056 コロッケだよ~(6/29)

 「今晩はコロッケだよ~」

 ある日の夕方メールが届きます。知人が畑で収穫した新じゃがをいただいたので、早速調理したようです。そういえばその前の日はポテトサラダだったなぁと思い出した次第です。コロッケにはソース、これは私に染み付いた習慣ですが、妻は醤油派で添えた千切りキャベツにも醤油をかけます。互いに半世紀以上馴染んだことは、そう簡単には変えられません。

  

 このコロッケは、とんかつ・カレーライスと並んで、大正時代の三大洋食と言われていたそうですが、形にも家庭の色があるように思います。我が家は「俵型」で、母が作るものもそうでしたからこれまた半世紀以上の歴史があるわけです。ただ、休日の昼食を簡単に済まそうとして、お総菜コーナーで買うポテトコロッケは「小判型」で、どうもこちらのほうが主流とのこと。俵型は、生地が柔らかく破裂しやすいクリーム系のコロッケに多いようです。

 形はどうあれ、家庭の味は受け継がれていきます。昭和の「今日はコロッケだよ~」「やった~」といった親子のやりとりが末永く続きますように!

 さて今週、fried mashed potato の予定はおありですか?

055 パフェの日(6/28)

 もしかすると台風の影響で風雨が強いことも予想された今朝でしたが、青空が広がる晴天。もしもに備えてお手紙も出しましたが、こんなふうに無駄に終わるのはよいことです。

 さて、パフェを注文して食べた経験なんてあったでしょうか。スイーツの王道なのかもしれませんが…。今日は、その「パフェの日」です。パフェとは、なんとパーフェクトの略らしいのです。由来は、野球の完全試合といいます。日本プロ野球で史上初の完全試合(パーフェクトゲーム)が達成されたのが1950年6月28日。巨人の藤本英雄選手です。これにちなんでパフェの日なのだそうで、騙された感じです。

 スイーツのパフェはフランス語。意味は「申し分のない」「完璧な」という意味ですので、「パフェの日」はスイーツと全く無関係というわけでもないようです。でも、キムチパフェや納豆パフェ、とんかつパフェまであると聞くと…。

  

 一方、最近よく見かけるのがフルーツサンド屋!あちらこちらで限定販売をしている様子を見かけます。フルーツをふんだんに使用したサンドイッチは、ビジュアル的にも購買意欲をそそります。ただしお値段も相応のもの。一度試しましたが、フルーツなのかサンドイッチなのか位置づけがつかめず、結局「サンドイッチにこの金額は出せないな」というのが我が家の一致した意見です。でもよく売れているのでびっくり。お中元にもフルーツサンドがあるなんて、これまたびっくりです!

054 さりげない心遣い(6/25)

 今日は午前中に5,6年生の授業参観、午後は林間学校保護者説明会です。5年生の保護者の方は、二度も学校に足を運ぶことになり、遠い方には申し訳なく思います。

 さて、こんな話を聞いたことがあります。仕事帰りに乗った路線バスで、停留所に止まるたび、運転手が車内アナウンスを繰り返すのだそうです。「週末の金曜日です。1週間お疲れさまでした」「寒いですから気を付けて」「自転車にご注意ください」など。学生たちが「ありがとうございました」と笑顔で降りていったといいます。心がポカポカしてきます。

 またこんな話も…。こだわりのスープが売り物のラーメン店。ある客がラーメンを注文したあとに携帯電話が鳴りました。込み入った内容らしく話しながら店外へ。出来上がったラーメンが席に置かれましたが、客はなかなか戻りません。しばらく経って席に着いた客がラーメンに手を伸ばそうとした時、店主はさっとラーメンの器を引いて、湯気の立つ作りたてに取り換えたといいます。店主曰く、「お客さんに、冷めたラーメンは食べさせられませんから」と。この店のラーメンがうまい理由が分かったと、見た人は語っています。

 最後にファミレスでの出来事。ある休日の夕方、店は混んでいる時間帯です。客に料理を運んできた若い店員が「ピザは12時、サラダは3時、チョリソーは10時の方向に置きますね」と説明したといいます。これは、「クロックポジション」という方法ですが、客が白杖を脇に携えているのに気づいて、とっさ出た心配りだと思います。驚きです。

 バス運転手もラーメン店主もレストラン店員も、まさにプロフェッショナル!そして、私たちは教育のプロです。教員ならではの目配り・心配りが自然にできる人、言動に滲み出る人でありたいと、いまさらながらに思います。

 家でできないことが、外でできるわけがない!という声が聞こえてくるようです。

053 ある平凡な一日(6/24)

 先週、2年生が『新聞紙と遊ぼう』という学習をしていました。「新聞紙で」ではなく…。教室内で新聞紙を布団にして寝転がったり、身に着けたり丸めたりする姿がありました。最後は、みんなでちぎって紙吹雪でフィナーレ…。同日、4年生の算数では『1億をこえる数』を位取りに気をつけながら読んだり書いたりしていました。

 校長室に戻って新聞を開くと、1ページ(15段)全部を使った「道玄坂43」のデビュー・ラストシングルの広告に目を凝らして見入ってしまいました。ある事務所所属の全メンバー43人が参加したユニットらしいのですが、紙面の10センチ四方にも満たない部分(写真の囲み部分の合計)しか使っておらず、あとは真っ白!どんな写真や文句を載せるよりインパクトがあります。

  

 費用対効果を考えると、広告掲載料が断然気になる私。全国版カラーだと、1億を超えはしませんが4千万円をはるかに超える金額とあって驚きです。この広告紙面を枕にしたり掛けたりして寝れば、よい夢がみられるかも?

 目的や課題などが明確な広告やポスター、キャッチコピーを使った戦略は心に突き刺さりますが、そのセンスにも感心します。市川小でも150周年をスタートとして未来につながるキャッチコピーを広く募集しようかなぁ。ラグビーW杯2019日本大会のキャッチコピー『4年に一度じゃない。一生に一度だ。』やサッカーW杯『Road to Russia』などになぞらえて…う~ん、思い浮かばない!

052 未来を信頼する(6/23)

 昨日の午前8時57分、妻から西瓜の絵文字だけがLINEで送られてきました。正解!と送り返したのは言うまでもありません。なぞなぞの答えです。

 さて、学校や学級で掲げる目標に「信頼される学校をつくる」「信頼関係を築く」という文言が使われます。本校においても例外ではありません。ここで使用する「信頼」と混同しがちなのが「信用」です。どのような違いがあるのでしょう。

 「信用」は、「ある人や団体が過去に行った行為やこれまでの業績、出来栄えなどに基づいて、人や団体を信じてもよいと判断すること」を指します。ですから、行動や実績などを確かめたうえで「信用」を感じるわけです。相手に対する一方的な評価と言ってもよいと思います。

 一方「信頼」は、必ずしも過去の実績を判断材料としません。一定の時間を経て「信用」を感じた上で、その後「この人なら大丈夫」というその人や団体の未来の行動を期待する行為や感情を指していると考えられます。未来を信頼するわけです。また、相互の気持ちのつながり〈双方向〉の上に成り立つものであるという点に「信用」との違いが見られます。

 こう考えると、「信頼」してもらうためにはまず「信用」が前提にあります。「信用」なしには「信頼」を勝ち取るのは難しいといえます。

 令和3年度が始まってもうすぐ3カ月になろうとしています。児童や保護者の方にとって昨年度担任していた過去の学級の実績は必ずしも判断材料にはなりませんから、信用の土台をいま積み上げている最中と言えます。その振る舞いを見たうえで、人間性や習慣、感覚といった目に見えないものに対して期待し、その期待に応えてくれるだろうという気持ちの表れが「信頼」となります。

 まずは夏休み前までを大事に指導していきます。双方向の感情づくりですから、不明なことや要望などは直接話し合えると理解が進みます。先週末に個人面談のお知らせを配付しましたが、有意義な時間となるようにしたいと考えます。面談日を待たずとも、不安なことなどがあればぜひお声かけください。

051 フル回転!(6/22)

 今日はボウリングの日です。教員になってからも、職員レクをボウリング場で行った時代もあります。もっと昔は、テレビで放映されるボウリング番組をよく見ていましたから、中山律子さんや須田開代子さん、矢島純一さんなど、プロボウラーの名前を思い出します。家にはボウリングゲームだってあり、♪中山~律子さん~♪なんて歌だって流行った時代を過ごしたので、今でもスコアを自分でつけられます。海馬やシナプスが正常に機能している証拠でしょうか?

  

 3連続ストライクを「ターキー」と呼びますが、その昔、3回連続でストライクだった時のお祝いに七面鳥が振る舞われていたからだといいます。4連続は「ハムボーン」で、12連続までちゃんと名前があるみたいですが覚えきれません。

 このボウリングは、紀元前数千年の古代エジプトからあったもの。ピンとボールになる物さえあればどこでもできます。クラスのお楽しみ会などで、ペットボトルボウリングを見かけますから、遊びとしては自然なのかもしれません。

 さて、まん延防止等重点措置が7月11日まで延長されたことに伴い、授業参観や5年生の林間学校への対応など悩みは尽きません。プロボウラーがボールにすごい回転をかけるように、変化する状況の中で私も頭をフル回転させて脳の活性化を図ります。

 まず朝一番、なぞなぞで頭の体操!『イカの頭に酢をかけるとできる食べ物、なーんだ!?』

050 植物の生命力(6/21)

 クチナシの花の季節がやってきました。実家の庭にあったこの花の香りは、幼少の頃の甘美な思い出と結びついているのかもしれません。現在の我が家では、ひと月前まであったカモミール、今が楽しみなラベンダー、一年中香るローズマリーなどがちょっと触れるだけでよい香りを振りまいてくれます。

 匂いとは別に、視覚的な効果を期待して、植物を菓子や料理に添えることがあります。例えば、和菓子の器に添えたモミジ。青いモミジも紅葉したモミジも趣きがあります。南天の葉も使われます。料理の添え物としては山椒の葉。その心遣いに、おいしさも増すように感じるから不思議です。

 さて、比較的簡単に根付くので、私は気に入った紫陽花の茎を挿し木して増やします。ピンク・アナベルや切り花だった紫陽花など。我が家の挿し木2年生のアナベルも今年はたくさんの花をつけています。ホームセンター等で結構なお値段で売っているのを見ると、「うちのものも売ったらこんなに値が付くんだぁ」「食べるのに困ったらいろいろな植物を売ればいいかな」と考えてしまいそうです。

 挿し木した紫陽花以外にも、種から育てたモミジも何種類かあります。大小を問わず数が増えてきて、そろそろ邪魔になってきました。でも自分で育てた植物にはどれも愛着があります。そして、その生命力に驚きます。生命力といえば、もう5年以上前に根元で伐採した中型の木がありますが、先日その切株付近から芽が出ているのを発見!「お前、まだ生きていたんだ?」と思いながらもチョキチョキ。ごめんね!

 1~3年生が世話している植物も、ベランダで元気に育っています。単なる観察に始終せず、小さな生命を慈しむことを大切にしてほしいですし、茎が折れても育っていく逞しさに感じ入ってほしいと思います。