校長の部屋

校長の部屋

149 補聴器(1/11)

 7日(金)の朝は、職員と一緒にせっせと雪かきに精を出して、インナーが汗びっしょりに。授業が始まってからも、年甲斐もなく頑張ったツケが三連休に回ってきました。う~ん、確実に衰えている!この衰えは、耳が顕著かな?

 「お風呂あがるよ」と浴室ブザーで合図する妻。全然気づかず、「冷めちゃうじゃない!」と怒られる私。

 テレビ視聴には字幕が必須の私。映像の邪魔だと感じる妻。

 庭にやってくる小鳥のさえずりが聞こえない私。ご丁寧にその鳴きまねを振り付きでやってくれる妻。

 「そういえば…」と呟いた妻。「総入れ歯?」と聞き返す私。う~ん、噛み合わなすぎ!

 マスクをしての会話や大勢が話し合いをする場での聞き取り、教室で子供たちが発表する内容、どんどん聴き取れなくなっていきます。この先、今以上にコミュニケーションがうまくできなくなったらどうしようという不安を大きくしています。

 AI技術の備わった補聴器が試せることを知り、先週、専門店に足を運びました。補聴器の装着は初めてではありません。15年以上前には、耳穴式で両耳うん十万円の出費。でも、結局自分の耳に合うものではなく、使わなくなって箪笥の肥やしに。あ~もったいない!高価ですから、次こそ失敗はできません。しっかり吟味しようと店に入って約3時間。検査や問診、試しの装着・調整など…。しばらく貸し出してくれたので、効果のほどを確かめている最中です。

148 成人式を前に(1/7)

 久しぶりに真っ白な校庭です。今朝は足元に気をつけ、普段よりゆっくりめに歩いて学校到着!転んでけがすることを怖がる60歳です。

 

 さて、10日は成人の日です。地元八千代の市民会館に慣れないスーツに袖を通して臨んだ成人式は、今は昔。歌手の高橋真梨子さんの歌を聴いたこと、友達が乗ってきたセリカXXを羨ましく眺めていたことが思い出されます。市川市では、去年に続きコロナによる通常開催はできませんが、式典や先生からのビデレターなどをオンライン配信し、市内16か所にフォトスポット会場を設けます。

 小学校では、4年生が「2分の1成人式」として成長の足跡を発表する場面がありました。10年間の成長に感謝して、保護者に様々な姿をみていただいて一緒に喜びました。10年という年月はあっという間かもしれません。だって東日本大震災からもうすぐ11年目を迎えますから、大人だって立場や考え方、家庭環境など変わって当然です。それを「喜び」「感謝」の気持ちで振り返れるかどうか自問することが大事なのかもしれません。

 さて、中年の域に入ろうかという人に向けて、『40才は二度目のハタチ』という、あるデパートのキャッチコピーがあったそうです。これには『20才はフレッシュマンの原点です。でも、それなりの肉体力と精神美を持っていれば、リフレッシュマンになれる』と添えられます。

 10才は、色づくために燦燦と太陽を浴び、根や葉から栄養を吸収している真っ最中の年代といえるでしょう。一方60才の私は、「三度目のハタチ」といえます。「フレッシュマン」、「リフレッシュマン」に続く粋な言い回しを考えましたが全然思いつきません。これが60才の実態!それでも、四度目のハタチを目指して、新しいことに挑戦する悪あがきだけはするつもりです。

147 いい日旅立ち(2022/1/6)

 今年は、正月飾りが一切なく新年を迎えました。今日は、ひと際寒さが厳しい3学期の始まり。今年もどうぞよろしくお願いします。

 さて、皆様方は年末年始にどこかへお出かけになりましたか?なかなか踏ん切りがつかなかったことと思います。オミクロン株の拡大は心配の種です。

 我が家では、子供が小さい頃、一年を通して車で遠出をする機会が多くありました。車中で退屈しないように4人でしりとりをしたものです。“三文字限定しりとり”とか“尻二文字しりとり”、“カタカナNGしりとり”とか。終いには“下品しりとり”なんて場合も。また、○台目にすれ違う車のナンバーの下一桁当てなど。とにかく、唾が飛び散るほどしゃべって笑いも尽きませんでした。車にDVDが備わっている時代ではありませんでしたから…。

 旅行といえば、JRが国鉄とまだ言われていた頃に始まった「フルムーン夫婦グリーンパス」のCMを思い出します。女優の高峰三枝子さんと俳優の上原謙さんが温泉に入っている映像です。高齢の二人で、自分にはずっと遠い先のことと思っていましたが、どっぷり浸かっているのです。フルムーンパス購入には、「二人の年齢の合計が88歳以上に限ります」という但書きがありますが、今では余裕のよっちゃん!120歳に迫っていますから。山口百恵さんの『いい日旅立ち』を聴きながら、寝台特急の旅もいいなぁ。「家族」旅行が「夫婦だけ」の旅行に変わりはしますが、ぜひ今年は旅行がしタイガー、そのためには、まずはマスクをトラないといけませんね。

 子供たちはどんな願い事をしたのでしょう。そして今日は、どんな顔を見せてくれるでしょう。

146 「慢」と「満」(12/23)

 大阪北区の放火で亡くなった24名の方のご冥福をお祈りいたします。出口の塞がれた生き地獄だったのではないかと心が痛みます。「容疑者は61歳」と呟いたあと、ほぼ同年齢であることに気づいたのでした。未だに60歳という響きを自分事としてとらえられていません。

 今日の「冬休みを迎える会」の話は、『極楽と地獄』。簡単に言うと、極楽も地獄も同じ食事が供えられますが、1mを超える長い箸で食べなければなりません。地獄では、食べ物を挟めても箸が長すぎて自分の口にうまく運べずイライラ。結局、食べられないのでみんなやせ細っています。一方極楽では、自分の箸で摘まんだものをテーブルの向かい側にいる人の口に運んであげます。同じように自分も食べさせてもらうのでみんな満足。何を言わんとするかは容易に想像がつきますが、子供たちにはどんなふうに伝わったか聞いてみてください。

 さて、漢字の中にも『極楽と地獄』的な意味があるような気がします。

 例えば、自慢、慢心、驕慢、怠慢、緩慢、高慢、傲慢、我慢、暴慢…。「慢」のつく熟語は様々ですが、我慢以外、自己中心的な思い上がり、あるいは他者を侮り、軽んじる心と結びつきます。私の中に、自己都合しか考えない「慢」の心の表れはなかっただろうかと振り返ってしまいます。「人の振り見て我が振り直せ」と言いますが、人は自分の鏡と思ってみると反省しきり。

 一方、同じ音読みでも「満」という文字に変えると、満悦、満喫、満足、満身、豊満、円満、満点、満塁、満場…となんかよい響きの熟語ばかり並びます。

 いただいた学校評価を参考に、改善を試みながら子供たちの満面の笑顔が見られるように、1月からまた頑張ります。そのためには、保護者や地域の方々の声は貴重です。来年は、固定観念にトラわれず、新しいことにトライして、笑ガオーが絶えない一年にしたいと思います。

 おあとがよろしいようで。事故やケガ、病気なく過ごして、よい年をお迎えください。

145 頭皮は寒冷地仕様!(12/22)

 澄んだ冬場のキンキンと張りつめた空気。先の日曜日は青空が広がり、富士山がくっきり見えました。夕方のオレンジ空の向こうに見える場合もありますが、午前中の方が得した気分になるのは、その日が良い一日になりそうな予感がするからでしょう。逆にこうした日の日本海側では荒れた天気です。今シーズンの千葉県での雪はどうなのでしょう?

 さて、冬の外出は防寒が重要です。肌が寒風にさらされるのは、主に頭(顔)・首元・手です。そして、装着は順を追うように、手袋に始まってマフラー、最後に帽子というのが私。他人が一番心配してくださるのが吹き晒しの頭。でも、不思議と耐えられるのです。

 首元にはネックウォーマーが便利ですが、おしゃれをしたいならマフラーです。その巻き方にもいろいろありますが、この時期になると記事によく紹介されています。先日「ピッティ巻き」が図入りで新聞に載っていたのでチョキチョキ。家で試してみましたが…高齢者には似合わない?

 さて、コロナの影響かどうかはわかりませんが、地方へ移住する人も少なくないようです。私にとって、北海道は魅力的です。でも、冬の北海道を想像するとやっぱり無理そうです。聞くところによると、北海道在住の方はあまり厚着をしていないらしいのです。寒さ慣れのせいではなく、あまりに寒すぎるので外出しないから。道内の屋内はどこも暖房を効かせてポカポカ、屋外は冷蔵庫といった寒暖の差が激しく、インナーで防寒対策をすると屋内で汗だくになります。そこで、着脱のしやすいアウターの重ね着が基本だとか。それぞれの地の気候を踏まえた服装や知恵があるわけです。

 私の頭皮も自然と、都心の寒さ程度なら十分耐性のある仕様になってきているのかもしれません。厚いのは面の皮だけではないようです。

144 夢をありがとう(12/21)

 6年生児童の作品ですが、なんて読めますか。「ありがとう」の5文字を使って「夢」。漢字アートですが、筆づかいも素敵です。(作品を掲載することは本人の了解を得ています)このほかにも、この5文字で、「宝」「愛」「美」「誇」「桜」「歌」「徳」「結」「産」「翼」などを書いてみようとする発想が好きです。

 

 もう1枚の写真も、同じ「夢」を描いていますが、ひらがな5文字がわかりますか?気づくと、なるほどと感心してします。ぜひ自力解決を!

 

 この6年生の卒業文集もとりまとめが済んだようです。今年度は、自分の考えを「書く」ことに力を入れていましたので、一人一人がどんな内容をどんなふうに書いたかが楽しみです。それとクラスのページも学級のカラーが出るので興味深いのです。子供たちの手元に渡るのは卒業式の数日前です。校長室にある「秘密の部屋」には、過去の卒業アルバムが保存されています。そういえば、南極の氷をくださった保護者の方の写真を、他校の卒業アルバムで確認しました。知的な可愛さがあります。私も含めて、みんな若かったのです。

 今年一年間、ありがとうございました。そして子供たちよ、夢をかなえよう!

143 親知らず(12/20)

 「親知らず」の痛みを経験したことがない私。8番目の奥歯の根っこすらないのでしょう。その理由を「まだ大人になりきれていないからじゃない?」と分析されますが、反論できないことが悲しい。

 先週、日本漢字能力検定協会が発表した、2021年の漢字は「金」でした。27年続く中で4回目の「金」だそうです。コロナ禍で実施したオリンピックやパラリンピックの金メダルは大きな喜びでしたし、二刀流・大谷翔平選手や藤井聡太四冠の活躍は圧巻です。つらい時だからこそヒーローを待ち望むのだと思いますが、私が今年を漢字一文字で表すと何だろうと悩みます。

 一方、週刊誌や著作物の見出しを覗くと、「A級戦犯は誰だ」的な記載をよく見かけます。何かある度に必ず悪者を仕立て上げようとします。そうすることで安定するのかもしれません。視聴率のよいテレビドラマにも悪役というか憎まれ者が存在します。時代劇にも悪代官が登場していましたから、視聴者を引き付け、何とかやっつけてやりたいという団結力にも似た感情を湧きあがらせる気がします。

 保護者や学校は、悪者(弱点)探しをするより、対象をよい方向に高めていくことに力を注ぎたいものです。挑戦する気持ちと行動の過程に価値を見出し、メダルをあげるつもりで…。すると、知らず知らずと、メダルの色が金色に近づいていくかもしれません。それはうれしい親知らず!

142 実践を通して(12/17)

 1週間ほど前になりますが、正門の看板を新調しました。古いものがボロボロの状態だったので交換です。書く言葉も考えます。ネット上にはあげ足を取るようなコメントが散見されるからです。以前の「学校に用の無い者の立入~」だって、「児童の写真を撮りたいという用があったから」などと言い訳されかねません。「許可なく校内への立ち入りを禁じます」ですら、「“許可なく”は連用形なので、これは体言の“立ち入り”にはかからず、用言の“禁じます”にかかる」と写真付きで解説。だから、その方が「これなら許せる」という表現にしました。ただ、白地のままでは寂しいので、水色で縁取りをしてみましたが、お気づきいただけたでしょうか?

 

 さて今日は、「学力向上推進指定校公開研究発表会」を実施します。国語科で特別支援学級を含めた7学級が展開します。研究主題は、『進んで学びに向かう子供の育成』で、5年前から取り組んできました。そして、『深い学びにつながる“対話的な学び”の充実を通して』追究した一年間です。さらに、低・中・高・特支別に手立てを絞って、物語文や説明文などで実践を重ねてきました。

 今日は、第1学年「スイミー」、第2学年「かさこじぞう」、第3学年「川をさかのぼる知恵」、第4学年「ウミガメの命をつなぐ」、第5学年「まんがの方法」、第6学年「自分の考えを発信しよう」、ひまわり「さけが大きくなるまで」を展開します。指導いただいたことを、子供たちに還元できるようにすることが目的ですので、普段どおりに…。

141 炬燵が恋しい(12/16)

 寒い日が続くと、「炬燵(こたつ)が恋しい」「ストーブにあたりたい」と思ってしまう私。家でも学校でもエアコンですが、手がかじかんだ時こそストーブの前にしゃがみこんで揉み手しながら温まりたくなるのです。この「ストーブにあたる」「焚火にあたる」といった「あたる」という言葉、経験がない子供たちも辞書にはないでしょうが、そのぬくぬくとした感覚は知ってほしいと思います。

 また、床暖房が当たり前になった我が家からは、炬燵が姿を消して久しい。炬燵に掛った布団に頬ずりしながら家族みんなでテレビを見たりみかんを食べたり…。夜はこたつに入って寝てしまって、翌日は喉が痛いとか…。もっと懐かしいのが掘りごたつ。熱源は練炭、まさに冬の風物詩でした。

 冬の風物といえば「行火」。夜、寝る前に入れておけば、布団の足元を温めてくれたもの。そう、「あんか」です。子供のころは、湯たんぽや電気あんかではなく、「豆炭あんか」が我が家の主流。火鉢で赤々となった豆炭をあんかに入れれば(写真)最強の暖房器具でした。

 

 さらには、今でこそ使い捨てカイロが当たり前ですが、カイロといえば「白金カイロ」。ベンジンを入れて着火すれば、今の使い捨てカイロより断然長持ちだったようです。断言できないのは、祖母が使う様子を羨ましく見ていただけでしたから。でも、ベンジンの匂いが独特だったのを思い出します。

 年末年始には家族が揃う機会が多くあります。炬燵は無理でも、暖かさに包まれながらたくさん話をして、心もポカポカに。ぜひ楽しい会話やファミリーゲームなどで盛り上がってください。焚火を囲んでもいいなぁ。

 ♪ たきびだたきびだ 落ち葉焚き~ あ~たろうか あたろうよ~♪

140 見えないところにこそ(12/15)

 新聞をめくっていると、見開きに面にわたって黒を基調とした企業広告が現れました。巨大な地下下水道トンネルです。そして、「幻の川 UNDER RIVER」と書かれています。そのすぐ脇にQRコードがあるので覗いてみると、新しい発見があります。原文のまま紹介します。

“ 年々増える集中豪雨。コンクリートに覆われた都市の、行き場のない雨水。

その雨水は、東京の地下30メートルにある巨大な地下トンネルに流れ込む。

その時、幻の川「アンダー・リバー」は現れる。

地下街、地下鉄、地下道路・・・ 街と同じように、複雑な発展を遂げた東京の地下。

(中略)東京の下に広がる幻の川「アンダー・リバー」。それは、都市を守る秘密。”

 近年のゲリラ豪雨などで、都市部の下水処理能力が限界を超えていることがニュースの映像からも伝わります。タワーマンションの地下電気設備が浸水して機能不全に陥った案件が2年前にありましたし、地下街や地下鉄なども。暮らしを支え、安心できるようにするために被害を最小限に抑えることが急務ですから、そういう意味でのこ「アンダー・リバー」の写真は衝撃でした。

 見えないところにも、いや見えない場所だからこそ人間の知恵と努力が詰まっているように感じます。学校における「アンダー・リバー」は何なのか、ゆっくり考えてみることにします。

 そういえば、学校でもこのQRコードを活用し始めています。学校評価にもご協力ください。

139 思い込み(12/14)

 この時期になると、新聞に「エルメス」や「シャネル」などの一面広告が登場します。クリスマス商戦たけなわといったところでしょうか。折り込み広告にも「年末・冬」を感じますが、私が冬を感じるのは、トイレに行く回数の増加。今は好きな時間にトイレタイムをとれますが、担任のときはなかなかトイレにも行けないことがよくありました。担任のそんなことを心配してしまいます。

 さて、ある小学校6年生を対象に行われた出前授業で、「あなたがイメージする『社長の絵』を描こう」という課題があったそうです。どんな絵が描かれたと思いますか?ほとんどが中年より上の世代、しかも男性だったそうです。でも、日本企業の社長さんは、年齢・性別・国籍がみんな違います。にもかかわらず、「年配」「男性」の「日本人」という思い込みがあることがわかります。多様性を尊重するような発言をしながら、大人も子供も「思い込み」や「偏見」を捨てられないでいることに気づきます。

 今年は、武田信玄生誕500周年と知りました。「信玄は天下統一を目指したか」というシンポジウム参加者からの質問に対して、「信玄も含めて、全国統一という発想は当時の戦国武将にはない」と専門家が回答しています。結果としての「天下統一」を、まるで誰もが最初から目指した目標ととらえてしまうことも、少しだけ歴史をかじった私たちの思い込みかもしれません。

 でも、強い思い込みが自分を勇気づけてくれたり背中を押してくれたりすることだってありますから、悪いことばかりじゃないはず!

138 2022年は寅年(12/13)

 先週、計画委員会担当の教員から相談がありました。児童のあいさつ運動を、これまで何回か行ってきたが、子供たち自身が手応えを感じているとのこと。そこで、今後、負担にならない程度で、定期的(毎週水曜日)に実施したいけどよろしいかという内容。児童からの提案です。もろ手を挙げて大賛成!こういう何でもないことが喜びです。

 さて、今年の干支は何ですか?と問われて「丑」と即答できる人はどの位いるでしょう。来年の干支が「寅」だから…と考えてしまいます。妻は寅年。なぜかうれしそうです。「だって、年男・年女って12年に一度でしょ。だから、一年間ずっと自分の年だと思うとラッキーという感じがしない?」と話します。めっちゃポジティブで、羨ましい!

 この「虎」にまつわることわざで、すぐに思い浮かぶのが「虎穴に入らずんば虎子を得ず」とか「虎の威を借る狐」でしょうか。「前門の虎、後門の狼」というのもありますし、「虎の巻」「張り子の虎」「虎視眈々」なんて慣用句も。調べればほかにもたくさん見つかることでしょう。

 中学校だったか高校だったか、国語の教科書にあった『山月記』(中島敦)。詩人になるという夢がかなわず、自分の運命と羞恥心のあまりに人喰い虎になってしまった主人公の変身譚で、印象的だったのを思い出します。

 さて、贈答用の品を探しに「とらや」へ行きました。この屋号の由来は、店主が信仰する毘沙門天にゆかりの深い動物が虎であることだとか。看板や暖簾を見て、「やらと」だと思っていたのはいつのことでしょうか。とらやの羊羹を食べて、来年が(来年も)良い年になるように祈願しようかなぁ。米屋の栗蒸し羊羹もいいなぁ。

137 思いのキャッチボール(12/10)

 1968年の今日、日本犯罪史に名を残す「三億円強奪事件」が発生した日です。(写真の意味は、わかる人にはわかるのですが…)

  

 強奪するわけではなく、思いがけず人からプレゼントをいただく機会、逆にプレゼントする機会があるものです。そうした時の対応・反応は、下手するとその人の人間性の評価にもつながりかねないように思ってしまいます。プレゼントに限らずとも、何かをしてもらったときに、「ありがとう」という言葉が自然と口から出たり表情でお礼をしたりしているでしょう。子供たちの中にも、できる子が意外と少ないことに気づきます。また、大層なことや見返りを期待しているわけでなく、ただ喜んでほしいという思いで出た行為に、そっけない態度で返されると残念ですし、張り合いがなくなりませんか?

 立場上、実習で作ったものを食べさせてもらうこともよくあります。感想を手紙に書いて教室にもっていきますが、喜んでくれているでしょうか。うれしかったから返事をするだけなのですが、何でもない対応やリアクションが次への意欲・動機付けになることもありますし、何より子供自身の自尊感情を高める絶好のチャンスだと思うのです。だからこそ、相手の思いを酌みとって丁寧に返してあげるキャッチボールがとても大切だと考えます。張り合いが出て、張り切って挑戦する子が増えていくことを願います。大人だって同じ!

136 ご縁が無くてよい話(12/9)

 机にスーパーなどの広告を広げてグループ学習をしています。よく見ると、算数「割合」の学習で、「~%(割)引き」という箇所を見つめています。身近なものを利用することで理解が深まるでしょうし、応用力もつくでしょう。理科「水溶液」の学習では、普段使われている様々な液体を、酸とアルカリに分ける実験をしていました。学習は教室だけで完結するものではないことを知り、興味関心を広げていってほしいものです。

 さて、最近むせることが多くなったような気がするのです。麺をすすって隣で咳き込む妻。テレビを観ていて唾を飲み込んだ拍子にむせ返る私。咳が止まらず、息も吸えず、死ぬ思い。そしてどちらともなく「やばいね」と言葉を交わすありさま。

 この「むせ」の原因を、国立長寿医療研究センターでは「飲み込んだ食べ物が通る時に誤って、呼吸をするための管(気管)に入ってしまうことが起こりやすくなります。食べ物が呼吸をするための管やその先の肺に入ってしまうと、息ができなくなったり、肺炎になったりするため、勢いよく空気を吐き出して食べ物を外に出そうとします。この勢いよく空気を吐き出すのが『むせ』です。」と説明しています。そして、①食べ物が間違って入ってしまったことを検知する感覚、②危険な感覚を処理して、むせるように指令する中枢、③空気の強い流れを作り出す筋肉、この3つが揃って「上手にむせる」ことができるそうです。ん?つまり、むせられるということはよいということ?

 逆に、むせることがないまま気管に食べ物が入ってしまう「誤嚥」がもっとも危険です。嚥下障害も、一般的に60歳前後から多くなるといいます。加齢以外でも、口内炎や歯槽膿漏、虫歯、扁桃炎などからむせが起こる場合もあるそうなので、若いから安心ということはないようです。と、仲間に引き入れようなんて魂胆だから、何もないところで躓いて「ヤバッ」と思う瞬間があるのかも…。

135 命名!(12/8)

 私の名前は、蜂須賀久幸。漢字を説明する際には、「ミツバチの蜂に、横須賀の須賀」「永久・久しいの久に、幸せ」と伝えます。でも隣で「久しぶりに幸せ~」と言って笑っている輩がいます。

 子供の名付けには、きっと思い入れや拘りがあるかもしれません。私の息子は「冬馬」と書きますが、これは娘が生まれる前からの男の子ヴァージョン候補でした。当時、6年生の国語教科書に『道産子』という単元があり、どさんこ馬の生命力に感動して、「冬」と「馬」を使ったのです。

 さて、11月末に明治生命が、今年人気だった名前を発表しました。男子は、「蓮」「陽翔」「蒼」「湊」、女子は「紬」「陽葵」「凛」の順です。使用漢字人気ナンバーワンが、男子「翔」、女子「花」。読み方ランキングでは、男子「ハルト」、女子「メイ」なのだとか。そういう目で全校児童名簿を眺めると、ちゃんといるじゃありませんか。ただ、文字や読み方が一緒でもそこに込められた思いは千差万別。今後も、スポーツ界で活躍する選手にあやかった名前や藤井四冠の名前をもらった「聡太」くんのランキングもアップするのでは?

134 インスタから(12/7)

 インスタの表示の仕方が変わってからよく目にするのが、面白いテスト間違い解答。思わずクスッと笑ってしまします。

■一兆(丁)目の角を曲がる  

■空(家)に帰る  

■住めば港(都) 

■休日に家で死(詩)を味わう  

■球を切った切り口の形 ➡ まっぷたつ(円)  

■文をうまくつなげる問題 ➡「〔A君はお母さんにいつも怒られてばかりです。昨日も〕お母さんに怒られて〔ます。だから、今月の目標は〕ひっこし!」

 子供たちが真剣に考えて絞り出した解答であることがわかるから面白いのです。間違えた解答に朱で添えられたコメントも粋だと嬉しくなります。「“文集”という言葉を使って長い熟語を作りなさい」という設問に対し、「週間文集」と書いた子供。これに対して「週刊文春かな?」と書いて○をつけてくれています。「水という文字を使った言葉を書きなさい」という問題に「水どう」「水みんぐ」。切り返すためには、心の余裕が必要です。

 このほか、渡辺博史氏の「心戒十訓」ということばの一部。「人間関係は、相手の長所と付き合うもの」「人に何をしてもらえるかより、自分に何ができるか」は私自身が心したいこと。「挨拶はされるものでなく、するもの」「分かるだけが勉強ではない できることこそ勉強」「どこを出たかでなく、何ができるか」は、子供たちに向けてよく話すこと。

 10個目が「いい人生は、いい準備から始まる」とありますが、2022年をよい年にするための準備を、今から始めても早すぎ(遅すぎ)るということはないはず!

133 星座名になる前に…(12/6)

 新型コロナの感染者数激減は東京都のデータ比較がわかりやすいと思います。夏には5千人超だった感染者がその5百分の1~千分の1に減っているわけですから…。今年の年末年始への期待が膨らむ現在です。その一方で、11月下旬、感染拡大したオーストリアでのロックダウンが報じられました。新たなオミクロン株が欧州で急拡大しているようです。

 お隣の韓国でも、規制緩和による人の動きが活発化したことで感染者が過去最高に達したといいます。「規制緩和」といえば響きはよいのですが、「気の緩み」と言い換えられないようにしたいものです。今後の状況如何を問わず、これまで通りの丁寧な対応と慎重な行動、そして意識継続を学校では続けていきます。現在のギリシャ文字で足りなくなったら、変異種の名前が星座名になると言われていますが、そうならないためにも…。

 さて、日曜劇場『日本沈没』を毎週楽しみに観ています。CGのリアルさに今更ながらに驚いたり、「おいおい、そんな簡単にビルが倒壊しているのに、あなたのいるビルは無敵?」と茶々を入れたり…。それでも、警戒するのはコロナの変異種だけではないことを思い起させます。温暖化による自然災害や直下型地震などいつやってくるかわからないことへの恐怖!そのための備え。今自分にできることを思いながらも、行動とならない自分の弱さを感じてしまうのです。

132 難しいことをやさしく(12/3)

 先日30日に葛南教育事務所及び市教委の合同訪問がありました。全教員が全教科にわたって授業展開をしました。こうした機会を授業力アップのチャンスととらえて準備をしました。

 校長や教頭も例外ではなくご指導いただきます。その中で「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」という言葉がありました。授業研究を熱心にしていた頃を思い出します。この言葉にはさらに続きがあります。「面白いことをまじめに、まじめなことを愉快に、そして愉快なことはあくまで愉快に」と。井上ひさし氏が生前に繰り返し言っていたことだといいます。

 最初に難しいことに出会ったときは、やさしく紐解く支援者が大切ですし、学び進んで面白さを感じるようになれば、創造(想像)力が試されます。「愉快」の域に達するには周りの仲間との協働とユーモア溢れる環境は不可欠と思われます。まさに学びの世界!その演出は、担任の醍醐味です。

 また、こんな話もありました。例えば自転車に乗る練習をしている場面で、大人が子供の腰に軽く手を添えて押してあげたとします。これまで乗れなかった子が自分で漕いで進んでいきます。その子は、大人の手の補助があったことなんか忘れて、自分の力で乗れるようになったと喜びます。程度の差こそあれ、私たちはこうした「勘違い」によって自信をつけてきたように思うのです。学校や家庭、地域の「魔法の手」「魔法の言葉」に包まれた子供たちなら、自信や自己肯定感が高まること請け合い!“魔法のコトバ~♪ 口にすれば短く だけど効果は 凄いものがあるってことで”(by スピッツ)

131 あなたなら?(12/2)

 野球の日本シリーズはヤクルトの優勝で幕を閉じましたが、シリーズ第4戦(11/24)に、道徳の教材になりそうな出来事がありました。

 1点リードの7回2死の場面で、ヤクルト青木選手の打席です。内角球が右手付近に当たり、バッターボックスで倒れこみました。審判は、手に当たったと判定(死球)しました。トレーナーが駆け寄り、監督も心配そうに見つめます。ですが、青木選手は立ち上がるとともに、バットのグリップに当たったことを自ら申告したのです。黙っていれば2アウトながらランナーが出て、追加点が狙えるチャンス。にもかかわらず、ファウルとして試合続行を選択したわけです。結局、遊ゴロに倒れました。

 スポーツマンシップを称える声がたくさんある一方、昔は一つでも塁を埋めるために、当たってもいないのにまるで当たったかのような演技で審判の目を欺こうとしたT選手は有名です。ただ勝負ですからきれいごとばかりでは通用しないのも事実。駆け引きだって大事な戦略ですから…。正直、私ならどうしただろうかと自問しました。

130 師走です(12/1)

 鼻歌を歌いながら歯磨きをしている私。♪白ヤギさんからお手紙着いた~♪2番まで歌って、「この結末はどうなったんだっけ?」と、ふと思います。調べてみると、作詞はまどみちおさん。2番までしかなくてエンドレス。曲名が『やぎさんゆうびん』というのも改めて知りました。「『やぎさんゆうびん』の謎」といった論文調のサイトまであるので、同じような疑問を感じる人は少なくないようです。

 ところで、「ヤギ=紙を食べる動物」というイメージは本当なのでしょうか。ヤギは木の葉を好んで食べる動物です。木の葉にはたくさんの繊維があって割と固いのですが、胃の中でバクテリアが木の葉を溶かして消化する働きがあるようです。昔の紙の材質だった植物の繊維の匂いを木の葉と勘違いして口にしてしまうのではないかと言われています。でも、現代の紙は化学繊維や薬品などが使われているために、消化不良による腸閉塞などを起こす場合もあるそうですので、くれぐれも与えないようにしないといけません。

 早いもので12月となりました。日暮れの速さにびっくりするように、12月一日一日のスピードには目を丸くします。それでも今年を振り返った時に、「終わり良ければ総て良し」と言えるといいなぁと今から思う師走の初日です。

129 楽しみ方もいろいろ(11/30)

 ある日の天声人語を読んでいたら、本を包むジャケットを外して中にある表紙のデザインを確かめる読書家がいると知りました。「ジャケットはお化粧、中の表紙は素顔。その違いを楽しみたい」とか。最近では、文庫が映画化されるとジャケットが二重になる場合が多々あります。元のジャケットの上に、映画の主人公の写真などがあるジャケットが被さって手に取りたくなるような工夫なのでしょう。でもこれは、先の読書家からすれば厚化粧以外の何物でもないでしょう。

 というわけで、文庫や単行本数冊の素顔を見てみることにしました。すると、文庫本はどれも何の変哲もないものでした。一方、単行本の全てではありませんが工夫があるものも…。例えば、『白鳥とコウモリ』(東野圭吾 著)は、ジャケットを都会の写真で飾り、中の表紙は草むらの中の一軒家風の写真が見られます。また、『ツバキ文具店』(小川糸 著)のジャケットは、物語の舞台の場所をイメージするイラストであり、中表紙は題名からくる文房具類のイラストで埋め尽くされています。

 こういう見方があることに驚きでしたし、新鮮さを感じました。でも、書店で一冊ずつ中表紙を確認しているおじさんは異様に映るでしょうからやらないことにします。ただ、多様な「ものの楽しみ方」があることに気づかされたのでした。みんなちがって みんないい?

128 結果<プロセス(11/29)

 MLBエンゼルスの大谷翔平選手が満票でMVPを受賞しました。これを受け、花巻東高校時代の恩師のコメントが印象的でした。「指導者として一番幸せ」と述べ、「野球選手として素晴らしいかった、というところじゃない。勉強も全教科平均で85点くらい。しっかり寮の掃除もして、提出物も出し、生き方自体が素晴らしかった」と。「野球さえ頑張れば他はどうでもよい」という人物でないからこそ、日米関係なく愛されるのだと思います。

 選手同様、それを支える人々にもスポットライトを当てたいものです。そういう意味で、先の大谷選手の通訳 水原氏に、エンゼルスの「最優秀通訳賞」が贈られたのはうれしいニュースです。

 こちらはサッカーですが、イタリアやトルコのクラブでも活躍した、日本代表DF長友選手を支えた奥様(平愛梨さん)の言葉があります。海外生活を支えたのは、お母さんの教え「顔で笑って心で泣きなさい」という言葉だったといいます。そして、辛いことも多い現代社会を強く生き抜くコツがとても参考になります。“例えば私のことを悪く言う人がいたとしても、いろんなタイプの人がいていい。良くも悪くも『言われる』ってことは『その人の人生に私がヒットした』と思うんです。私の存在がちょっとでも引っかかってくれたんだと思うと、すごくポジティブに前向きになれます。”と語っています。(WEBザ・テレビジョン11/18)

 結果も大事ですが、そのことだけを評価するのではなく、結果に至るプロセスを大事にする姿。私たち教職員も子供たちも、結果以上に「何をどのようにしたか」という過程に目を向けながら子供たちを支えていきたいと考えます。

127 氷の話2(11/26)

 スキーやスケートのシーズン到来。ちなみに、私自身どちらもやりませんが…。

 昨日に続いて、今日も氷のお話。氷といえばアイススケート、そしてそのリンク。一般の体育館を巨大なスケートリンクに仕上げてしまいますし、大会が終われば元通りになるのがとても不思議です。調べてみると、専門業者が防水シートや断熱材、床補強パネルなどをミルフィーユ状に何層にも重ね、冷却管を張り巡らすそうです。そこに散水して、1回に0.5mmくらいずつ、120時間ほどかけて厚さ8cmの氷ができあがるといいます。今シーズンもフィギュア選手権がすでに始まっていますが、華麗な演技とともに選手が4回転ジャンプを繰り返してもヒビ一つ入らないアイスリンクの頑強さも、観戦の視点に加えようと思います。

 話は逸れますが、「セブンイレブン」といえばコンビニの代名詞ともいえます。でも、その発祥はアメリカ・テキサス州で繁盛していた氷小売販売店だったことを知りました。「氷だけではなく、牛乳やパン、卵なども売っていたら便利なのに」という客の要望があって、氷以外の日用品取り扱いを始めたところ評判になったようです。これがセブンイレブンの始まりであり、「コンビニエンスストア(便利な店)」の認知の拡大につながったとされています。いまさらながら、コンビニ商品の充実・進化には驚きを隠せません。お世話になるのはお弁当。そして、ロックアイスも…。いよっ、元氷屋さん!

 ただ、コロナのせいかわかりませんが、「この間までここにコンビニがあったのに…」というケースが少なくない気がします。

126 氷の話1(11/25)

 南極の氷塊をいただきました。冷蔵庫で作った氷とは違って、常温で置いておいても簡単に溶けることはありません。この南極の氷にお酒を入れてグラスを傾けると、ピチピチッという音が何とも気持ちよいのです。初任の時に、放課後の校長室へ呼ばれて南氷洋の氷を入れたブランデーをご馳走になった時の響きが蘇ります。残念ながら、今回その音を私の耳がとらえることはできませんでした。

 いただいた氷に、絵葉書大の写真が添えられています。そこに書かれた文がロマンを誘います。

『南極の氷』:南極大陸に降り積もった雪は、長い年月をかけ、押し固められて氷となります。やがてそれは巨大な氷河や棚氷へと成長し、それらの一部が崩れ落ちて海に流れ出たものが氷山です。この氷はその氷山から切り出したものです。

 グラスの中に氷を浮かべて、そっと耳を近づけてみてください。小さな気泡が、ぷちぷちと音を立てて出てきます。それは数万年前の空気が氷の中に閉じ込められたものです。氷の奏でる音色に耳を傾けて、太古の地球に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。〔海上自衛隊 砕氷艦しらせ 観測協力行動2013.11.8-2014.4.7〕

 また、国立極地研究所の『南極観測』という資料があります。開いた1ページ目に “南極を知ることは、地球の未来を読み解くことです” とあります。キャリア教育の一環で、様々な職業を調べますが、南極観測隊を取り上げた児童を未だ見たことがありません。知る機会がないからでしょう。最後のページには “あなたにも南極観測隊の一員として活躍するチャンスがあります” と記されています。その構成員は、電気、車両整備、発電、建築・土木、通信、環境保全の技術者のほか、大学研究者、医師、調理師、安全管理や庶務担当など多岐にわたります。子供たちには、こうしたことに携わる人々もいることも知っておいてほしいと思います。南極の氷をおすそ分けできないのは残念ですが…。

125 お世話になっています(11/24)

 だいぶ冷え込んできました。ポケットに手を突っ込んで、転倒時に手が出なかったということがないようにしたいものです。

 さて、寒くなると給食の汁物がひときわありがたく感じます。学校給食との縁は、教員になってからだけで30数年、自分の小中学生時代を入れたら、人生の3分の2以上の長きにわたってお世話になっていることになります。一方、学校職員でない限り、給食からは縁遠くなります。でも、懐かしく思い出されるメニューはいくつかあると思います。今でこそ市川市で使用されている食器にはかわいいイラストが散りばめられ、強化磁器となっていますが、その前まではアルマイトの食器に先割れスプーンだったわけです。

 人気は、今も昔も「揚げパン」でしょう。カレーも学校給食ならではの味わいで大人気。昔は「鯨の竜田揚げ」「冷凍ミカン」「ソフト麺」「焼きそば」がよく登場していたように思います。バナナも丸々一本!「ミルメーク」も袋入りの粉末で、牛乳瓶に入れて溶かしていましたから、飲み終わる頃には甘さが増していったのです。今では、お取り寄せメニューもあるようで、人気なのが「ソフト麺ナポリタン」「冷凍パイン」「コーヒー粉末ミルメーク」「原宿ドック・チーズワッフル」など。

 市川市は、学校単独で給食をもつ自校給食がほとんどです。でも、自治体によっては給食センター方式を採用する場合もあります。児童が配膳された給食を、栄養士ほか調理に携わる方々とを結びつけて考えることができる今のシステムが続いてほしいものです。

 そして、学校給食の目標の一つに掲げる「学校生活を豊かにし、明るい社交性及び共同の精神を養う」ためにも、全員が黒板の方を向いた黙食から解放される日が待ち望まれます。

124 気軽な乗り物だからこそ(11/22)

 車の希望ナンバーに多いのが「11-22」ですが、自動車事故が毎日のように報じられます。

 今月11日、世田谷区の交差点で、自転車が左折してきたトラックにはねられ、自転車に乗っていた女性が軽傷、紐で抱っこされていた乳児が死亡する痛ましい事故がありました。翌12日には、茨城県で登校中の女子生徒が、左折したトラックにはねられ、意識不明の重体という事故も発生しました。ともに、「自転車には気づかなかった」「確認が不十分だった」とドライバーは話しています。さらに、同日、自転車に乗って塾に向かう男子中学生が、歩道を歩いていた高齢男性とぶつかり死亡させています。

 原則、車道の左端を走行することを定める自転車は、免許制でもなければ年齢制限もない気軽さがあります。「車道は危ないから歩道を走れ!」というのは自動車側の言い分、あるいは保護者の思い。一方、「軽車両とされている以上、車道を走れ!」。これは交通弱者ともいえる歩行者の言い分でしょう。

 コロナ禍により需要を伸ばしたフードデリバリー、公共交通機関の利用を控えた通勤・通学の足として自転車利用は増えています。また、今年初め頃から電動キックボードまでもが車道を走るようになっていますが、曖昧な立場の自転車はどこを走行すればよいのでしょう。

 朝の14号門前歩道を、子供たちに向けて邪魔だと言わんばかりの形相で走り去っていく自転車もあります。時間と心に余裕をもって事故を未然に防ぎたいものです。明日も安全で楽しい休日であることを心より願っています。

123 ちょっとした変化に気づく(11/19)

 先週、メガネのフレームを父が少しの期間だけ使用したものに替えました。形は大きく変わりませんから誰も気づきません。でも、ひまわり学級の教室に入った途端、ある児童から「眼鏡を替えた?」と尋ねられました。感覚なのか記憶なのか、その鋭さにびっくりしました。もしかすると、メガネや髪形、服装が一体となった校長像ができていたのかもしれません。

 ただ、気づいて声をかけてくれると嬉しいものです。ですから、子供たちの髪型や身長、服装など、ちょっとした変化に気づいて声をかけてあげたいと思います。この「変化に気づいて声をかける」ということが家ではできずに呆れられています。家具の配置や家の中の装飾の変化、美容院へ行った後の妻の髪など、「きっと気づかないだろう」と期待されていないことが悲しい!

 さて、今夕、部分月食が観測できるといいます。5月下旬の皆既月食に続いて今年2度目となりますが、今回は約98パーセントが欠ける「ほぼ皆既月食」なのだそうです。4時半前に始まり、6時頃が最も大きく欠けます。天気さえ大丈夫なら、この変化は私にもわかります。同じ空、同じ月を一緒に見上げてみませんか?

122 古くなっても(11/18)

 60歳という年齢を実感した、最近の出来事。

 自分の口座から出金する必要があって、銀行窓口に用紙を提出。すると、アンケート用紙への記入や請求書などの提出を求められました。尋ねると、60歳を超えた人が一定額以上を引き出そうとする場合に、振り込め詐欺の被害を防ぐために行うそうです。私って、金融機関では高齢者の仲間入りを果たした人物だったのです。確かに、襟巻きとかタートルネック、ズボン下なんて言葉が未だに自然と口から出てしまうのですから。

 さて、ここ10年近く、ゆとり世代とかZ世代の間で「昭和レトロブーム」が起こっているといいます。先日は、レコード復活のニュースを見ました。テレ東の原田知世さん主演ドラマ『スナック キズツキ』を観ていますが、店内の様子が「昭和」の装いで落ち着く感じです。純喫茶も流行っているといいますし、無印良品のメロンソーダが爆発的に売れたとも聞きます。「古臭い」「親父臭い」と忌み嫌われていたものたちが、若者たちに受け入れられているということです。景観を敢えて古めかしくした商店街をニュースでも取り上げていたほどです。

 人間だって年齢を重ねて味が出てくることもあります。ただ、学校の職員は子供たちに囲まれているせいか(若さのエキスを吸っている?)気持ちだけはいつまでも若くいられるような気がするのです。でも、身体はちゃんと衰えていることを認識していないと、無理をして肉離れを起こしたりけがしたり…。気をつけます。

121 対話して初めてわかること(11/17)

 すれ違う通行人。話しかけられたのかと思ったら独り言?いえ、Bluetoothで通話をしている人のようです。こうした人と結構出会います。比較的大きな声で、しゃべりながら歩いているのを見るたびに、違和感を感じてしまいます。聞きたくもないのに勝手に他人の会話が飛び込んでくるのですから…。といっても、私には内容は聞き取れていません。

 先週あたりからわんぱくタイムや昼休み、放課後などの時間を使って、6年生の何人かと個別に話をする機会がありました。「自分のよいところは?」「中学校に行って、どんなことをしたい?」など、質問をしてみました。どの子もしっかり考えを持っています。ただ、それを相手にどう伝えるか、どう伝わるかまで意識しているかどうかは不明です。

 校長と面と向かって話をするなんて、小学生にとってみれば緊張を強いられる以外なにものでもありません。心臓の音が聞こえてきそうな子だっていましたから。以前、中学校の校長先生から聞いたことがありますが、受験を控えた3年生と面接練習でのこと。緊張に耐え切れずに泣き出す子がたまにいるといいます。

 ですから、堂々と自分の思いを語る子を見たとき、「もっと話をしたら面白そうだな」と感じさせるのです。それこそこの子の良さであり、人間的魅力です。

 昨年も書きましたが、コロナ以前は、今頃から給食を校長室へ運んで4~6人のグループと会食を始めていました。130人以上いる6年生ですから30グループ近くと会食する計算になります。これは結構大変ですが、児童の為人(ひととなり)を知る絶好の機会です。また、こうしたことがあると、教室に訪問した時の子供たちの見え方が変わってくるから不思議です。さらには、卒業式の証書授与が特別な瞬間になるのです。それが叶わないことを恨めしく思ってしまいます。

 だから、まるで独り言のような会話をするより、面と向かってたくさん話ができるときが早く訪れますように…。

120 小学生だって(11/16)

 10月末に、5年生のある学級がハロウィンにお化け屋敷を計画しました。子供たちだけで企画・運営をしたそうです。当然、担任の力添えはありますが、物事を創り上げて成功させたいと思う意欲がうれしく思います。仮にうまくいかなくても、その過程には大きな学びがあるはずです。逆に成功を収めた時の満足感は大きいでしょうし、自信につながり次の活動意欲へと発展します。全校での学習発表会などができれば、総合的な学習で学んだことをほかの学年の人や保護者に訴えて、自分たちの主張を広めていくということも可能です。ぜひ思いを形にする挑戦を続けてほしいと思います。

 さて、先月の生徒指導部会で、名札と黄色い帽子の着用、そしてチャイムの必要性が話題に上りました。子供たちが自分事として考えて、問題提起することができるようになったらどんなに素晴らしいだろうと思うのです。昨年度の6年生が、学校宿泊の校長許可をもらうために、計画書持参で校長室に説明に来たのを思い出します。また、宿泊する夜の学校近隣の見回りを警察にお願いしている場面もありました。校則の見直しを生徒会が中心となって行った高校の話を読んだことがありますが、小学生にだって、強い意志と行動力があればできることはあります。学習も同様です。

 そうした願いが、学校教育目標に掲げる「意欲・行動・自信・創造のサイクル」には込められているのです。

119 昆布の日(11/13)

 来週月曜日は振替休業日です。今週は長く感じたことと思います。ゆっくり休んでください。ちょうど七五三でもあります。また、「昆布の日」でもあります。なんて綴ると「また、それ?」といった声が聞こえてきそうですが敢えて…。新昆布が出回るのが11月中旬頃。子供たちに栄養豊富な昆布を食べて、元気に育ってほしいという願いが込められた日なのです。

 昆布といえば、利尻・日高・羅臼など北海道産が国内の9割を占めて有名ですが、北陸の富山市は昆布の年間支出金額が何十年にもわたって全国1位といいます。昆布が採れない富山市で、どうしてこれほど消費されているのか不思議です。これは、海上交通が盛んになった江戸時代、北海道から京都(大阪)へ運ぶ船の寄港地だったからといいます。富山では、米を中心に、酒や醤油、薬などが積み込まれました。そんな歴史的な背景があるようです。

 「昆布を食べると髪が増える」という俗説もありますが、昆布だけ食べていても髪は生えてこないようです。何事もバランスが大事。食事、運動、睡眠など健康な生活が前提となって昆布効果が期待できるようです。髪の毛はもう諦めてますが、今晩は湯豆腐で温まって出汁とり昆布をモグモグといきましょうか。

118 肌ケアを怠らずに(11/12)

 昨日と同じパターンでスタート!今日「11月12日(いいひふ)」を語呂合わせで『皮膚の日』としたのが平成元年といいますから32年も経つようです。

 以前も書きましたが、乾燥する冬場に向かって肌がカサカサするのが気になってきます。朝、靴下を履こうと脛を見ると角質化した肌からパリパリと音が聞こえそうです。顔だって、保湿液や乳液をつけないと突っ張っているのがわかるから嫌になります。

 肌荒れは、日照時間も関係しているといいます。「秋田美人」という言葉がありますが、日本海側の秋田県では、日照時間が短く、紫外線を浴びる量が少ないのです。秋田の11月の日照時間平年値は、82.7時間。東京は、147.9時間ですから、秋田のおよそ1.6倍も長く紫外線を浴びているわけです。これからの季節は、夏の紫外線に比べれば紫外線量は少ないものの、冬に向けて晴れることが多くなることで、太平洋側では日照時間が長くなるので、お肌のケアは特に必要というわけです。

 若かりし頃、夏場のサッカー指導で真っ黒に日焼けしていました。海やプールに行かなくてもこんがり小麦色。経済的だなんて考えていました。小学校のプールでラッシュガードなんて考えられない世代ですから。でも、腕や顔のシミとなってツケが回ってきました。頭皮はこれから?

117 批判を恐れない、ブレない!(11/11)

 昨年は、11月11日を「ポッキーの日」として書いた記憶がありますが、ほかにもいくつかの記念日になっています。その一つが「乾電池の日」。なぜだかわかるでしょうか?乾電池の+-を「十一」にみたてたようです。電池についての正しい知識と理解を広め、常に正しく使ってもらおうというねらいがあるといいます。また、「サッカーの日」でもあります。これは、11人対11人で試合をするからと明快です。

 さて今晩、日本代表がベトナムとアウェーで対戦します。カタールワールドカップ・アジア最終予選の一戦です。この代表監督が森保 一氏。サウジアラビア戦に敗れて1勝2敗となったときのメディアの批判。次期監督をだれにすべきかまで考える声も。そして、強豪オーストラリアに競り勝てば手のひらを返したような賞賛の声も聞かれます。正直サッカーファンとしては、今回もW杯出場の切符を手にしてほしいと願いますが、当事者にとってみれば「外野の声」以外の何物でもないはずです。うまくいくときもあればそうでないときもあります。言い訳をする気持ちもないはずです。

 批判を恐れず、ブレずに良かれと思うことを推進していくのは、会社や個人事業主、監督、学校など、同じかもしれません。ただし、電池のつなぎ方を間違えて、点くべきものが点灯しなかったり他者を危険に晒したりすることは絶対にあってはなりませんが…。

116 産業のコメ(11/10)

 一週間見ないうちに、校庭のプラタナスが見事に色づいています。昨年よりきれいな気がするのは私だけでしょうか。ただ、この落ち葉が厄介です。毎朝、委員会の児童が箒できれいに集めてくれていますが、かさばるので大変です。その隣のイチョウは少し遅れて黄葉します。先週出かけた市川霊園のイチョウ並木は見頃でしたから楽しみです。霊園では銀杏を拾い集めて、水に浸して皮を剥きやすくしました。でも、そのまま放置して早3日。下処理する時間がないので、ご近所に悪臭を振りまいていないか心配です。

 さて最近、自宅のガス熱源機(給湯設備)を交換しました。そろそろ十数年経つので、冬場に壊れたら大変だと思い切りました。注文の際に業者の方曰く、「半導体が手にはいらないため、実際の設置は少し先になるかもしれません」とのこと。ただ運よく?早めの設置に至り一安心。伺ったところによると、まだ住んでいない新築の家に設置されていた熱源機を取り外して、ほかの家に取り付けるような対応をしないと需要に追いつかないこともあるのだそうです。

 半導体は、「産業のコメ」と言われるそうです。普段あまり気にしていませんが、その言葉の意味を今ほど実感できることはないかもしれません。スマホやパソコン、家電、自動車など、私たちの生活に密接であることを考えさせられます。原油価格の高騰もまたしかり。

 もしかすると、その影響真っ只中という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

115 IT弱者?(11/9)

 10月末でNHKの朝ドラ『おかえりモネ』が終わってしまいました。毎日夕食時に録画を観るのが習慣となっていましたので、ちょっと寂しい気がします。

 さて、感染症の拡大により当たり前になったことがたくさんあります。例えば、リモートワークや一人1台のタブレット使用、コンビニの自動支払機、ファミレスなどの自動運搬ロボットなど。ただ、ICTに疎い者にとって慣れるのに時間がかかったり、敬遠されがちだったりするものもあります。スーパーなどの自動支払機の中にはお年寄りにはわかりにくいものもあるようです。列車の乗車券を購入するみどりの窓口も減っていて、直接やり取りができないことに不安を感じる人が少なくないといいます。

 学校におけるGIGAスクール構想でも、得手不得手が顕著かもしれません。私などは手取り足取りでないと前に進めない側。でも子供たちの吸収力には驚かされます。あっという間に使いこなしているではありませんか。ただ、苦手だからといって教員が「IT弱者」を口にするわけにはいけません。人一倍がんばって子供たちの学びを引き出すことが求められます。決して高いスキルが必要なのではなく、どのように活用するかをマネジメントする力とアイディアが大事なのだと思うのです。

 ただ、子供たちの中にも、タブレットを使用した学習に困難や不安を感じている子がいることを忘れてはならないと思うのです。

114 そばにいるだけで…(11/8)

 先日、父(93歳)が他界しました。これに伴い、一週間お休みをいただきました。コロナ禍にあって家族や親戚と会うことができなくなって久しかったわけですが、父がみんなを引き合わせてくれたように思います。感染者が激減したこの時期だから集まれたのですが、父だけでなく、残された母も懐かしい顔や初めて見るひ孫に会えてきっと嬉しかったと思います。

 先週は、忙しい中で様々なことを知る機会にもなりました。葬儀やお寺関係、市役所での各種手続きなど多岐にわたります。電話だけでは済まないことだらけで、あちこちの窓口に行きました。私には弟もいますが、遠方のため動くことができません。わからないということは、それだけで不安が膨らみます。ただ、一緒に考えたり行動したりしてくれる人がいるということの心強さを改めて実感しました。

 職員も子供たちも同じだと思います。そばにいるだけで安心する人がいることってとても大きいはずです。レミオロメンの『3月9日』の歌詞がふと頭をよぎります。

 ♪~気づいたことは 一人じゃないってこと / 瞳を閉じれば あなたが / 瞼の裏にいることで / どれほど強くなれたでしょう / あなたにとって私も そうでありたい~♪

 明朗快活な動的イメージではなく、そばにいるだけで何かほっとするような、静かで小さくても、そんな存在でありたいと思います。学校も職員も私も…。

113 クールビズ終了(11/1)

 教室の黒板に日付が書かれていますが、外国語に触れるため「November」と記す学級、「霜月」と表す学級と様々です。首元も寒く感じる11月です。そして半年ぶりのネクタイ。

 さて、買っちゃいました!新しいウクレレです。悩みに悩んで、当初の予定の倍の金額となってしまいましたが、梱包を解いて現物を目にした時には飛び上がりたいほどの嬉しさ。こういう気持ちは、大人も子供もいっしょ!最初に購入したものはソプラノサイズ。今回はコンサートサイズで少しだけ大きめになります。サイズ以外にも、工房や使われる木材が違いますので音色も違うことを店舗で確認しています。早速チューニングをして音を鳴らします。う~ん、うまく言えませんが、これまでのものとは一味違った温かみ・丸さ?があります。

 レッスンは欠かさず行っていますが、まだコードやメロディー演奏の練習段階です。そろそろ、これとは別にソロ演奏がしたいという気持ちがむくむくと沸き上がります。誰にでもわかりますし、自分の満足感も違います。先生には言えませんので、やはりユーチューブ!「この人、わかりやすい!」というユーチューバーも発見。現在、『カントリーロード』に挑戦中です。

 暢気なことを書き連ねましたが、昨日不幸がありましたので、今週いっぱいこのページをお休みします。

112 ユラユラ(10/29)

 キンモクセイがまたまた開花!なんと3度目です。今日は1年生が千葉市動物公園へ校外学習に出かけます。ライオンは、起きて出迎えてくれるでしょうか?天気がよいので、気持ちも浮き立ちますが、1年生なりにわきまえた行動がとれるように見守ります。

 さて、夕方になると、放課後保育クラブの子供たちが去った後の校庭からボールを蹴る音が聞こえたり、体育館の床で弾むボールの音が響いたりしてきます。新体操の練習に励む姿も見かけます。学校とは違う場で頑張る子供たちのことも応援したくなります。

 そういう光景を横目に帰宅し、のんびり湯船に浸ります。「極楽、極楽」なんて思いながらふと脚に目がとまります。繁々と見ると、すね毛がほとんどない!何を今更と思いつつも、いつからだろうと考えます。左は5本、右は10本などと数えながら、ジャージ生活が長かったゆえ、擦れて切れたり抜けたりしたのだろうと…。

 中学生になった頃は、ふさふさと生えてくるすね毛が恥ずかしくて、隠そうとしたものです。気にならなくなったのはもう少ししてからだったと思います。保健の学習で、大人になっていく体の変化を学習します。男女を問わず、高学年にはまさに自分事。でも理解と感情は決して合致しないのがこの頃です。だから、大人が経験談や失敗談などを話してあげると安心できるのではないかと思うのです。親だからこそできる話もあるでしょうし。

 湯の中で、絶滅寸前の海藻のように揺らぐ数本のすね毛をじっと見ながら、こんなことを考えたのでした。呑気というかお気楽というか…。来週からは11月(霜月)ですね。

111 熱しやすく冷めやすい?(10/28)

 私は、欲しいものがあるとトコトン調べて比較検討に時間を費やします。この時間が結構楽しく充実した時間なのです。これというものが定まっても、いざ店頭購入とかネットでのポチリとかいう段になると再度考え込んで、「本当に買ってもいいのかな」と悩んでしまいます。これは値段が高い安いに関係なく…。ですから、買うつもりで家族も連れて店に行ったのに、「やっぱりもう一回考えるよ」なんて言い出した時は、「何のためにここまで付き合ったかわからないじゃないの!」と怒声が飛びます。

 最近は、2台目のウクレレを探しています。初めて1年経ち、少し音色の違うものを手にしたら面白いかもしれないと単純に思ったからです。こうなるとすぐにエンジン全開!ネット情報を漁り、実際に店舗に足を運んで店員さんに質問したり実際に音を確認したり…。でも、いいなぁと思うものはお値段もよい。いや、よすぎる!モチベーションアップになるとは思いますが、踏み出せない…。

 ただ、熱しやすく冷めやすいのです。熱伝導率ではなく、私の性格。例えば、読みたくて買ったはずの自己啓発本。悩んだ末に買ったのに、手に入れるとほとんど読まずに枕元に置いたままなんてこともよくあるのです。

 さて、子供たちには、どれだけ夢中になれるものがあるでしょう?突き進んでいくために、思い悩んだり解決に向かう努力をしたりすることを続ければ、そしてどんな風になりたいかという目標が明確であれば、簡単に冷めてしまうことなんてないかもしれません。大事なのは、「どんな道を歩くかではなく、どう歩くか」だと思うのです。

110 事故を未然に防ぐ(10/27)

 6年生と一緒に行きたかった修学旅行ですが、事情あって引率できませんでした。よって、学校で留守番です。教頭や養護教諭の日ごろのお仕事にも精を出します。あらあら忙しいと思っている間に検食の時間。夕方は、校舎内の戸締り・見回りも結構大変です。一筆書きするように回ることができない教室配置。しかも点灯・消灯が廊下の向こうとこっちとで連動していない。消えない照明に、反対側まで50m走。子供が見ていないからできる業。こんなことも含めて、様々な教職員によって支えられ成り立っていることを改めて感じます。

 さて、1学期の林間学校初日。学校から電話がありました。昇降口へ上がる外階段の上からこぶし大の石が落ちて、下にいた児童の頭にぶつかるという事故があったという報告です。校長や養護教諭不在で、少し慌てた様子だったことを思い出します。数針縫う怪我でしたが、もっと大変なことになっていたことも想像できます。あってはいけない事故ですから、すぐに児童への注意喚起や階段周辺の点検もさることながら、事故防止用の手立ても講じました。万全とはいえないまでも、用務員さんに頼んで柵の隙間を覆うように波板の設置完了したのは10月の声を聞く前後です。

 

 このほかにも1年生昇降口の天井やベランダ天井のコンクリートの剥がれなども修繕の最中です。安全であるべき学校環境が原因となるけがや事故を未然に防ぐことは当たり前。多くの目で見て改善を図っていますが、見落としていることがあるかもしれません。校舎内外を問わず、危険だと思われる箇所があった場合には、ぜひ声をかけてください。老朽化が進んでいるからこそ多くの目で子供たちを守っていかなければならないと考えます。

 今日は修学旅行2日目ですが、事故やけがのない一日でありますように。そして、6年生が素敵な笑顔で帰ってこられますように。(祈)

109 秋に遊ぶ、秋を遊ぶ(10/26)

 6年生が修学旅行に出かけます。今年度は日光方面をあきらめ、房総一泊です。昨日のニュースを見ると、奥日光の中禅寺湖畔で紅葉が見頃を迎えているとあります。天気の良かった先週末は人出も多かったのではないでしょうか。華厳の滝周辺もきれいだといいます。日光とはいかなくても、家族で秋のきれいな景色を満喫できるといいなぁと思います。遠くに出かけなくても、どこかの公園などで見た木の実、家族で食べた弁当が大きくなっても思い出される場合だってあるものです。

 さて、教室では1年生がアサガオの蔓を使ってリース作りをしていました。乾燥させた後にデコレーションを施すのでしょう。また、校庭の落ち葉を集めて、画用紙に貼りながら芸術作品制作をしていたクラスもあります。どんぐりゴマを作ったり、オナモミやセンダングサ(共に「ひっつき虫」と言っていました)を使って布の的あてゲームをしたりするのも楽しいものです。動物の毛や衣服にくっつきやすいわけや赤い実が多い理由など考えることだけだって、大きな学びになるのではないでしょうか。(写真左:オナモミ  右:センダングサ)

  

 今日10月26日は「柿の日」なのです。1895(明治28)年のこの日、俳人の正岡子規が柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺の句を詠んだことにちなんでのこと。「柿が色づくと医者が青くなる」といわれるほど栄養価の高い果物です。紅葉には早いでしょうが、房総の色づいた柿の木はたくさん見られるかもしれません。天気回復を祈ります。

108 些末なことでしょうか(10/25)

 先週、2年生が校外学習に豊洲にあるスモールワールズ東京へ行きました。片道1時間の道のりですが、バスに乗って簡単に話をした後はDVD鑑賞のお時間です。近くの子とおしゃべりしたくなってしまうので、アニメを観て黙って過ごせるようにするため。往復の時間のほとんどがそれですから、子供たちにとってはうれしい時間かもしれません。また、二人掛けの椅子を一人で占領します。感染者数が減っている現在ですが、丁寧なコロナ対策は継続です。これは、先に実施した3~5年生も同じ。必然的にバスの台数を増やさざるを得ません。すると、一人当たりの費用は高くなります。保護者の方には申し訳ないのですが、子供たちの安全のための投資とご理解いただいているものと勝手に解釈しています。

 さすがに6年生の修学旅行だけは、クラスごとに乗車して行ってきます。明日から一泊二日。残念ながら日光方面ではなく館山泊で実施です。昨年度のホワイトスクールが実施できなかった学年ですから、よい思い出を作ってきてほしいと願うばかりです。

 話は戻りますが、館内で2年生は三本脚の丸椅子に座って話を聞きました。その最中に3回、ガッチャ~ンという音が…。座っていた椅子とともに子供がひっくり返っています。2年生に限らず、教室でも椅子を浮かせてぶらぶら座っていることをよく見かけます。また、帰る際、座っていた椅子をテーブルの下へ入れて席を立つ子はまばら。多くは、そのまま出しっぱなし。同じようなことは、玄関で靴を脱ぎ捨てたまま無頓着だったり靴のかかとを踏んでいたりする場面にも…。何でもないことだからこそ、こうした所作を大事にしてほしいと思うのです。

 さて、明日6年生が泊まるホテルの部屋では、きちんと靴が揃えられているでしょうか?脱いだ衣服や荷物がリュックサックの周りに散乱していることはないでしょうか?順番に入る風呂では、次の人たちのことを考えた使い方をしてくれるでしょうか?きっと互いに声をかけあって過ごせるものと信じます!

107 ハロウィン(10/22)

 昨日の給食で提供されたサワラ(鰆)は魚偏に春と書きますが、晩秋からは産卵期直前で脂がのってきて2度目の旬とも言われます。晩秋である10月末に、ハロウィンパーティーなる学級集会を行うクラスが多くなったように思います。来週末に教室を訪問すると、被り物や黒い衣装を身に着けた子を今年も見かけるかも?

  

 さて、ハロウィンのシンボルとしてよく目にするのが「かぼちゃ」。目と口と鼻をくり抜いて中にキャンドルを灯したかぼちゃのランタンはハロウィンの象徴?このランタンには「ジャック・オー・ランタン」という名前が付いているといいます。ジャックとは、アイルランドの物語に登場する男性の名前で、生前は悪事ばかりはたらいていました。魂を取りにやってきた悪霊を騙したため、ジャックは地獄に堕ちることもできず、死後はランタンに火を灯して闇夜を歩き続けたというお話。ちなみに、最初はカブだったそうですが、アメリカにハロウィンが伝わってからかぼちゃに変わったそうです。怖い顔に見えるようにくり抜いて、窓辺などに飾ると魔除けの役割を果たし、悪霊を追い払えるという言い伝えがあります。

 日本でも、クリスマスやバレンタインデーと同様、ずいぶんと普及したように感じます。本場のハロウィンではパーティーの余興として「アップルボビング」というゲームを楽しむといいます。水を入れた大きめのたらいにリンゴを浮かべ、手を使わずに口でリンゴを取る遊びなのですが、パン食い競争にどこか似ています。日本でもこうしたゲームで盛り上がる日が来るかも?

106 どんな陶磁器が好き?(10/21)

 春はGWの頃に、秋は文化の日前後で開催されていた、益子の大陶器市が今年も中止となり残念でなりません。大勢の人が集まり、メイン通りの両側にテント村がいくつもできて盛大です。様々な陶芸作家の発表・販売の場でもあります。

 少し前に6年生が図工で焼き物を作っていましたし、昔は、5年生の社会科で伝統工芸品を扱って学習しました。教科書では、九谷焼が取り上げられていたように思います。この焼き物は、「陶器」と「磁器」に分けられ、海外でも人気が高いといいます。

 陶器は「土物」と言われ、有色粘土を素材とし、焼き上がりの土の色味が出て、全体に厚みがある焼き物です。刷毛目などの装飾方法も特徴的であるとされ、代表的なものに益子焼、瀬戸焼、萩焼、備前焼、信楽焼などが挙げられます。有名なタヌキの焼き物は信楽です。

 一方、磁器は「石物」と呼ばれ、白色粘土にガラス質の長石・珪石を加えたものや、陶石を素材に用います。素地の色は基本白で、それを生かした鮮やかな色絵が施されています。指で軽く弾くと「チン」と高い音がするのも特徴かもしれません。代表的なものに有田焼、伊万里焼、京焼、砥部焼などがあります。九谷焼もこちらのような気がします。

  

 この焼き物に関しては、人それぞれ好みが分かれます。ちなみに給食の食器は強化磁器。アルマイトが懐かしいですが、その懐かしの食器や先割れスプーン、食缶などを、益子の陶器市で見ることがあります。ネットでも売られているようです。

 落とすと割れやすいのが陶磁器ですが、9月以降は子供たちの骨折が目立ちます。腕・指・脚など部位は様々ですが、現在も松葉杖の子が数人。人数的には警報レベル?決して折れやすいわけではないでしょうが…。

105 ちょっとくらい違ったって(10/20)

 急に寒くなって、朝起きた時にはパジャマの上にもう1枚羽織らなくてはならなくなりました。

 録画した『ドクターX』を観ました。野村萬斎さん演じる内科部長の名前が「蜂須賀」。何度も画面から「蜂須賀~」という声が響きます。歴史ドラマでも滅多にない場面なので、なんだか変な気持ちになります。これからも何度となく呼ばれそうなので、対応の仕方を考えておくことにします。

 さて、校内を巡っていると必ず目に入るのが、配膳室前の「今日の献立」ボード。食い意地が張っているのでしょう。委員会の児童がチョークで毎日書き換えてくれます。昆布のふりかけが出た日、ふとボードに目をやると「屁」と読める文字があります。どうも「昆」と「屁」を書き間違えたようですが、思わず笑みが漏れてしまいました。

 フォローしているインスタグラムには、児童が答案に書いたおもしろい解答が載せられます。突拍子もない解答や勘違いなど笑いを誘います。担任をしていたころも迷解答があって、正解にはできずとも赤ペンでコメントしたことは度々…。(この赤ペンを我が家では「偉そうペン」と呼びます)

 メダカの学習では、「尾びれ」「胸びれ」「背びれ」に交じって「しびれ」?きっと「尻びれ」って書きたかったのでしょうが手が痺れていたのかもしれません。「くびれ」?確かにそこはくびれていますが…。わからないから空欄というより、何とか解答しようと知恵を絞った意欲には花丸をあげたいと思うのです。

104 カラス(10/19)

 10月になると、カラスウリを仕入れるために車を走らせます。大野町の駒形神社そばにはたくさん自生していますから採り放題です。先日は、探しながらランニングをしましたが、ポケットに3つ入れると枯れた蔓がはみ出るので気にしながら帰宅しました。オレンジや赤のカラスウリのほか、まだ黄緑色のウリ坊も一緒に庭木に絡ませると、秋のデコレーションのできあがり!3つだけでは寂しいので、もう少し収穫します。

 このカラスウリは、カラスが食べるからだとかカラスが食べるには丁度よい大きさだからとかいう理由で名づけられたとという説があります。また、秋になると実は鮮やかな朱色に熟しますが、食べられないようにするために、カラスウリと名付けられたという説も…。種は扁平で、形が大黒様に似ています。ですから「金運をもたらす」といわれる縁起物らしく、財布に入れておく人もいるようです。

 このほか、カラスノエンドウは、漢字にすると「烏野豌豆」と書きます。音節の区切りは「カラスノ エンドウ」ではなく、「カラス ノエンドウ」だったようです。実った鞘が真っ黒であるから「カラス」がついているのだろうと勝手に解釈しています。

 少し前から、カラスが教室のベランダに飛来して、ガラス窓の隅を突いています。カラスにとって今は何の季節なのでしょうか?

103 I’mヒーロー?(10/18)

 私は、ホームセンター大好き男です。趣味や生活に関する商品が多種揃い、見ていて飽きないからです。特に、千葉ニュータウンにある「ジョイフル本田」はワクワクします。2階のコーナーで「ジョイフルウルトラ大作戦」と題して、生誕55周年を迎えたウルトラマン関係グッズを販売しています。

 このウルトラマン、「トリガー」が最新みたいですが、私がわかるのは「タロウ」まで。何を観ていたかで世代がわかってしまうのは、仮面ライダーも同じです。ただ、等身大のライダーにはウルトラヒーローとは違った憧れがありました。それでも「V3」かよくて「アマゾン」までしかわかりません。佐藤健さんがライダーだった「電王」は息子と少し観た記憶が…。11日(日)に「仮面ライダー」の第1話がテレビで放送されました。バッチリ録画しました!

 「私のヒーロー・ヒロイン」っていうテーマで授業ができそうな気がします。子供たちのヒーロー(ヒロイン)が、お父さんやお母さんだったら素敵です。

私もヒーローと言ってもらえるように変身ベルト装着。ではなくて、行動で示さないといけません。さぁ、皆さんもご一緒に「へ~んしん」!

102 のこぎりなら任せて!(10/15)

 3年生がゲストティーチャーを招いて、のこぎりの使い方を学んでいました。初めてのことでなかなか刃がスムーズに動きません。「刃を45度に傾けて」「顔の位置はのこぎりを真上から見るように」など意識しながらも、あれあれ?図工室の椅子の端を切ってますよ~なんていうこともあります。大人だって、木を切る機会がなければほとんど触れたことのない方もいるはずです。様々な大きさの木片を組み合わせて、思い思いに作品を作っていくのが次の時間でしょうか。

     

 一方5年生は、電動糸鋸を使います。無理やり方向転換をして刃を折ってしまうことはしょっちゅう見かけます。そのあと必ずと言ってよいほど、「せんせ~、糸鋸の刃を替えてくださ~い」とのSOSの依頼が殺到します。

 先日、近隣小学校の授業研究会に足を運びました。6年生の理科を参観してびっくり!『私たちの生活と電気』という単元を学習しています。新しい学習指導要領を読むと、私の経験にない言葉がずらっと並んでいます。そして、黒板には「自分たちだけのカメラをつくろう」とあります。子供たちはタブレットを扱ってグループでセンサー付きカメラを開発しているではありませんか。プログラミングです。この単元は教科書の最後ですから、本校の6年生ではどんな活動になるのか今から楽しみです。それと同時に、こうした学習指導に置いてきぼりになっている自分に気づきました。

101 読書の秋(10/14)

 10月になってまで夏日が続いた日が嘘のように、秋の涼しさを感じるようになりました。すると、校庭のプラタナスの枯れ葉が、掃いても掃いても積もる季節の到来です。そして、秋といえば読書とはいうものの、相変わらず通勤読書一辺倒であるため、1冊読み終わるのに相当の時間を要します。私とは反対に、妻は1週間に1冊は読んでしまうため、未読本の山がなくなると不安を覚えるようです。こんなペースで本を読む人は全体の1割にも満たないかもしれません。

 さて、私は最近、ある作者の作品を読み漁っています。「中山七里(しちり)」さんです。現在上映中の『護られなかった者たちへ』の原作者ですが、「どんでん返しの帝王」と呼ばれるのもうなずけるようなラストは飽きさせません。ちなみに今は、『さよならドビュッシー』です。名前からは男女の判別がつきにくいのですが、私と同じ年のおじさんです。同じように男女を間違えていたのが「有川浩」(現在は有川ヒロ)さん。男性だとばかり思っていたら女性だとは…。この方の作品もたくさん読んだので、校長室にも数冊置いてあります。

 読書の効果の一つに、ストレスを軽減してリラックスしやすい状態が作れるというものがあります。イライラしたり心がチクチクしたりした気持ちが収まったり、ポジティブな気分になったりすることもあります。非日常の疑似体験によるスッキリ感もストレス解消につながります。実際、ストレスへの対処セラピーにも取り入れられているとも聞きます。自分の気分に合った本を選ぶことも大切かもしれません。絵本だって立派な読書だと思うのです。

 ちなみに、読書週間に私がおすすめした本は、『にんじんばたけのパピプペポ』(かこさとし作)です。

100 百!(10/13)

 今年度の記念すべき100号です。一年間の折り返し地点のような感じがします。

 4日の臨時国会では、自民党総裁の岸田文雄氏が第100代首相に選出されました。大リーグエンゼルスの大谷翔平選手は、最終戦で打点100を記録しました。「100」ピッタリって、気持ちよい特別な響きがあるように感じるのは私だけでしょうか。

 「百」が使われる言葉を、思いつくままに列挙してみると、「百葉箱」「百科事典」「百人一首」「百日咳」。ここまでは学校にまつわる言葉。さらに、「百貨店」「○○百選」「百面相」「百獣の王」「百姓」「お百度参り」「百物語」など次々と出ます。名前では、「百恵(ももえ)」が多くつけられたのは、山口百恵さんが活躍していたころのこと。大和言葉では、数としての100を「もも」と言っていたようです。本校児童にも百恵ちゃんがいます。

 名前といえば、「百々」と記す苗字があります。「どど」さんと読みますが、一度お会いしたことがあると忘れないものです。また、「百目鬼(どうめき)」さんや「百々目鬼(どどめき)」さんもいらっしゃいます。

 さて、今週末に手渡す通知表にも「100」という数字が見られます。授業日数だったり出席日数だったり…。これは9月30日締めの数値ですが、こちらも折り返しの数字ですが、今日現在、あと半分も残していないことを示すものでもあります。後期は濃厚な日々が続きます。だから、百人力のパワーを身につけて…。