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282_屋号(26.9.1)

 数十年と観ていない時代劇ドラマ。『水戸黄門』『遠山の金さん』『大岡越前』など、お決まりの勧善懲悪に安心していられたのはいつだったでしょうか。特に、藤田まことさん主演の『必殺仕置人』シリーズが好きでした。こうした時代劇に必ずと言ってよいほど登場するのが悪徳商人。悪代官や奉行所と結託している設定で、「へっへっへ、お主も悪よのぅ」なんてセリフに出てくる悪徳商人の屋号。何と言っても「越後屋」が圧倒的に多い気がするのは偏見でしょうか?

 江戸時代の屋号は、商家や農家が個人の識別のために使用した「家」の呼び名。越後屋以外にも、丹波屋・三河屋・近江屋・伊勢屋・駿河屋・萬屋など代表的な屋号がありますし、落語や歌舞伎にも登場します。ごはん処の大戸屋や浅草で行列のできる天ぷら屋の大黒屋も知る人は多いでしょう。そういえば昔の安い居酒屋に白木屋ってあったなぁ。

 36回目を数えた納涼ふれあい祭りのフィナーレを飾る恒例の花火。この花火にも江戸時代に活躍した二大花火師「玉屋」と「鍵屋」の屋号があります。花火が打ち上げられた際に「どちらの花火が美しいか」を観客が競い合って応援した名残が、「たまやー」「かぎやー」のかけ声として残っているのです。調べてみると、この玉屋と鍵屋は必殺シリーズの話にあったようです。さて、どちらが悪者だったでしょう?

 今の時代でも、新聞を賑わす悪だくみ事件には、きちんとしたお裁きも必要でしょうが、仕事人が活躍せざるを得ない事案だって少なくないのでは?