校長の部屋

2021年4月の記事一覧

017 ニュースキャスター(4/28)

 朝晩のテレビはニュース番組というのが我が家です。「この時間帯のニュースは欠かせない」という方もいらっしゃることと思います。同時に好きなキャスターもいるかもしれません。平日の朝6時、NHKニュースを担当する高瀬耕造さんが「おはようございます」というと一緒に頭を下げて挨拶する妻は、高瀬さんがお気に入りのようです。

  

 時々、日テレの藤井キャスターのコメントが素晴らしいという声もネット上でよく見かけます。私は安住伸一郎さんが好きです。好きな番組の一つに「ぴったんこカンカン」があります。安住さんが様々なゲストとやりとりして、相手の面白さや魅力を引き出す術にいつも感服します。

 「良さを引き出す」という点では教員もそうありたいと思います。相手をいい気持ちにさせる、その気にさせる、雰囲気を作るなど、言葉と表情を豊かに、誠意と敬意をもって接することが大事だと考えます。ただ、なかなか難しいと実感する毎日!

016 鯉のぼりの思い出(4/27)

 スギ花粉もだいぶおさまったようで、ランニングも気楽にできるようになります。田んぼの中の道を走ることがありますが、鯉のぼりが青い空を悠々と泳ぐ姿を見ると気分が浮き立つ自分を感じます。吹き流しに真鯉や緋鯉、青や赤、緑の子供たちと華やかです。ただ、最近では鯉のぼり自体を見かけることが少なくなりました。マンションのベランダにおもちゃの鯉のぼりがくくられていることはありますが…。日曜日に、成田公津の杜公園の鯉のぼり二千匹を見てきました。

  

 私は弟との二人兄弟です。幼少のころは庭に大きな鯉のぼり6~7匹が泳いでいました。時季になると、どこからか職人さんがやってきて穴を掘り、長い竿を立て、ロープで竿を支えます。風が強い日は、てっぺんの矢車がガラガラ音を立て、竿が折れないか心配したものです。

 さて、鯉のぼりの1番上に飾られる、筒状のカラフルな飾りの吹き流しや竿の1番上に付いている矢車。どんな意味があるのか調べてみました。「吹き流し」の歴史は長く、戦国時代には「これ以上災いが起こりませんように」という願いを込めて戦の後に飾っていたといいます。吹き流しのカラフルな色は、「木・火・土・金・水」を表しているそうで、鯉のぼりと一緒に飾ることで、子どもによからぬことが起こっても、邪気を払い守ってくれると信じられていました。

 一方「矢車」は、矢の羽根の部分を車輪状にしたもので、風を受けてカラカラと回転しながら音が鳴ります。神様への目印で、音は魔除けの意味を含んでいます。

 昔勤務した学校には鯉のぼりがあったので3階の窓から国旗掲揚ポールを紐で結んで真鯉や緋鯉を取り付けました。風のないある日、顔くらいまで尻尾が垂れた鯉のぼりに触りながら、♪屋根よ~り~ひ~く~い~鯉の~ぼ~り~♪と歌いながら帰る子がいたことを思い出しました。

 国分川にかかる鯉のぼりを見に行ったことがあります。20年以上も前のことなのに、息子はその時の様子を覚えているようです。今でも毎年数を増やしながら続いているのでしょうか?今度足を運んでみることにします。

015 グッドルーザー(4/26)

 東京五輪男女サッカーのグループリーグ組み合わせが決まりました。男子は、南ア・メキシコ・フランスと同組。なでしこは、カナダ・イギリス・チリとの予選リーグです。代表や五輪、Jリーグ関係なく、サッカー観戦は楽しみですから、オリンピックが行える状況になることを願います。

 さて、スポーツの世界に、「グッドルーザー(Good loser)」という言葉があります。「スポーツの世界の勝者は、金メダルを取った人ではなく、グッドルーザーである」「負けた時に何を考え、何を学び、どんな行動をとるかが問われる」という俳優のセリフがありました。

 勝利を目指して奮闘するアスリートの姿は美しく見えます。でも、魅力は勝者の姿だけではありません。敗れてなお相手を称え、毅然として戦いの場から立ち去る姿も心に響くものがあります。Jリーグ初代チェアマンだった川淵三郎氏は、すべてのアスリートに対して「グッドルーザーたれ!!」と説いています。

 過去のオリンピックで印象的だったシーンは、男子マラソンの谷口浩美選手が途中で靴が脱げて転倒した場面とレース後に「途中でこけちゃいました」と笑顔で話したインタビューです。悔しかったでしょうに、勝敗なんてどうでもよいと思わせる人間的な大きさを感じました。そして、世紀の大誤審といわれる柔道・篠原信一選手の決勝後の言い訳をしなかった姿にも感動したことを思い出します。

 子供たちにもグッドルーザーの精神を知って、友達関係をさらに広げていってほしいものです。

014 いらっしゃいませ~(4/23)

 今日は「子ども読書の日」で、始まって20年になるそうです。そういうこともあり、学校司書から依頼されて読み聞かせ動画の撮影をしました。下学年には『なまえのないねこ』(竹下文子 文,町田尚子 絵,小峰書店)、上学年には『かべのむこうになにがある』(ブリッタ・テッケントラップ作,BL出版)それぞれ1冊ずつ。これを来週のどこかの時間帯で学級ごとに見てもらいます。選書の意図を感じてほしいなぁ。でも、「本って楽しい」って思ってもらえたら、まずはねらい達成です。

 さて、話は変わりますが、飲食店や百貨店などの接客業では、「いらっしゃいませ」と客へ声かけをするのが一般的です。私たちも特に何も考えることなく聞き流しています。でも、なぜ「いらっしゃいませ」という挨拶になったのでしょう。「いらっしゃいませ」は、「どうぞこちらへ来てください」という意味で、江戸時代の見せ物小屋で行われた慣習の名残と言われます。

 店員の挨拶には、客への来店歓迎の挨拶という意味と、入店に店員が気づいていることを知らせる意味の2つがあるようです。スターバックスでは、例外的に「こんにちは」など日常の言葉で客を迎えます。型にはまった「いらっしゃいませ」より日常生活で使われる言葉の方を好ましく感じ、効果的なのかもしれません。いずれにせよ、買いたい、話したいという気持ちを起こさせるような声のトーンや表情など温かな雰囲気は大事です。

 保育クラブに放課後通う児童も多くいますが、日誌を読ませてもらうと、「ただいま~」と部屋に入っていくとありました。こういう感じ、いいなぁと思います。

 週末です。読み聞かせをしたり一緒に読んだり、国語の教科書の音読を聞いたり、本を通じてほのぼのとした時間を味わってほしいと思う「子ども読書の日」です。

013 多角性・多様性を受け入れる(4/22)

 これは、オーストラリアのお土産として売られている北と南が上下逆さまになった世界地図です。逆さ地図は、オーストラリア以外でもいくつかの南半球の国で売られていて、主に観光土産用とされているようです。

  

 先週、5年生が地球儀や世界地図を使って学んでいました。特に世界地図の場合、日本が中央に配置されたものを世界標準のように我々は思いがちですが、決してそんなことはありません。同じように、自分の視点でしか物事を見ていないことって結構多いのではないかと思います。

 例えば、コップを真正面から見た人はその形を「長方形」と主張するでしょうし、真上から見た見た人はその形を「円」だと主張します。ある人は、長方形でも円でもなく、「取っ手」があると主張するかもしれません。これらはどれも正しく、どれも間違いではありません。単に、見ている角度や位置の問題だけです。ただし、見方によっては、同じ事象でも違ったとらえ方をしてしまってトラブルに発展する場合もあることを認識しておく必要があります。だからこそ、互いに顔を見てコミュニケーションを図ることが、大人にも子供にも欠かせないと思います。

 4月下旬に入りましたが、昨日はもう夏日を記録。校舎裏では、つつじがきれいに咲いていますし、バラ園も開花が始まりました。来週に控えたGWに心浮かれる子供たちでしょうが、事故とコロナへの対応は万全でありたいと願います。