校長の部屋

99 視力1.1はなぜない?(10/13)

 学校の健康診断や眼鏡を作る時などに行う視力検査では、視力表を使います。この視力表には、ひらがなやランドルト環と呼ばれる一ヵ所が欠けた輪が一面に書かれています。ただ不思議なのは、その視力表は0.1から1.0までは0.1ずつ増えていくのに、1.0の次にあるのは1.1ではなく、1.2、1.5、2.0となっていることです。

   

 視力とは、ランドルト環の開いている方向を識別することによって、2点が離れていることを見分けられる最小の「視角」を測定するものなのだそうです。日本では直径7.5mm、太さ1.5mmの円の一部が1.5mm幅で切れている環を5m離れたところから見て正確に切れている方向が分かる能力を「視力1.0」としているといいます。 よく理解できませんが、視力1.0以下では0.1の差は大きいものの、1.0を超えるとその差が小さくなるため、例えば1.1を測る必要性がないというのです。

 私は遠近両用眼鏡を使っています。でも、手元の小さな文字を見るときは眼鏡をはずしてしまいます。それを忘れて、よく見えないので眼鏡を額に上げようとして空振りすることもしょっちゅう。逆に、妻は老眼だけなので細かい文字を見るときは眼鏡をかけないと見えないようです。食事の時も「よく見えないから、何を食べているのかわからない。おいしさも半減する~」と言って、途中から眼鏡をかけることもしばしば。

 そういえば、1年ほど前に父が眼科で視力検査をした時のことを思い出しました。ランプが点いたランドルト環を見て、「右」「上」「左」と順調に進みます。検査員「次はどうですか?」 父「はい、どこも開いてない!」と即答。思わず吹き出してしまいました。

 母は、88歳(米寿)の誕生日を今日迎えました。父の米寿のお祝いはみんなで祝いましたが、今日は直接伝えられません。でも…記念日