校長の部屋

70 クルマの進化(8/31)

 8月最後の今日は「長文読解問題」といった感じですが、お付き合いください。

 学校に配備されている公用車で不便を感じるのが、集中ドアロックがないこと。人を乗せるときは4か所全部のロック解除をしなければなりません。また、時々キーの抜き忘れも。プッシュ式エンジンスターターが当たり前になってきている現代、キーを抜くという習慣までが欠落しがちです。こんな風に車はめまぐるしい進化を続けています。

 30数年前、妻と初めて会った日。待っている彼女に、運転席から身を乗り出して助手席側の窓を開けて声をかけました。パワーウィンドウなんて高嶺の花でしたから、ドアについているレギュレーターハンドルをクルクル回したわけです。スルスルっと下がる窓ガラスに、「パワーウィンドウだと思った」と彼女は感動したのです。

   

 今の車には標準装備のない、煙草に火をつけるためのシガーライターや灰皿もありました。チョークボタンなんてものも。寒い時などエンジンがかかりにくくなるので、このレバーを引いて混合気を濃くするための装備です。エンストも日常茶飯事でした。警報機が鳴り始めた踏切でエンジンが止まった時は、心臓まで止まってしまうかと思うほどでした。

 また、ナビの進化にも目を見張ります。昔はロードマップ(小池知事の言うものとは違います)で調べるのが当たり前。助手席に座る妻がナビゲーター。でも、妻は地図が苦手で、上下逆さにしたり傾けたりして道路地図をハンドルのように回して進行方向を探ります。曲がる場所を過ぎてから「今の交差点を右だったわ!」なんて感じで申告が遅れると車内は険悪なムードに。そんなことも日常茶飯事。だから、ナビの登場に妻は喜んだものです。昔のナビにも言葉に反応するタイプがありました。「ピッと鳴ったらお話しください」と言うので「○○」と言うと「???」と考え込んでしまうのです。もう一度「○○」と言い直すと、「××」というとんでもない場所を検索してくれるというありさま。ただ、ナビ画面に登場するお姉さんの服装がドライブのたびに替わるのが楽しかった思い出があります。

 オーディオも同様で、免許取りたての頃はカセットテープです。デッキがついていない車には、ラジカセを乗せて行きました。音楽はラジオの深夜放送からテープに録音したもの。専らShakatak(シャカタク)かTHE SQUARE。テープが伸びてくると音も歪んでひどいものでした。それが今ではBluetoothで、スマホからも飛ばせます。

 三角窓や時速100kmを超えると鳴るアラーム音など懐かしいものは言うに尽くせません。こんな思い出話にウンウンと頷いてくださった方、同世代ですね。「ボディはクラシックでも、最新の装備をまとって進化し続けなければ!」と思いつつ…。(長っ)  クイズ第2弾はここ→校長からの挑戦状2.pdf