校長の部屋

93 金木犀の香り(10/5)

 約一か月前、9月に入っても夏日が続き、「暑い~」と顔をしかめていたのに、朝は長袖のYシャツに上着を羽織る日が増えてきました。きちんと季節は巡っていくのだと、今更ながらに思う今日この頃です。そして、先週末に初めて感じたキンモクセイの香りが、数日の間に強さを増して漂ってくるようになりました。どこだどこだ?と周りを見渡し、木を確認!市川小にも14号門を入ってすぐ右と正門の左右にオレンジ色の小さな花が咲き誇っています。もう少しすると根元のコンクリートがオレンジ色のじゅうたんに染まります。ただ、このキンモクセイ、花と香りの季節しか注目されない気がします。常緑ですが、正直かわいいと感じません。だから、我が家の庭には姿はなく、ご近所の香りを楽しませてもらっています。

   

 キンモクセイが好きになったのは、車の芳香剤の影響です。40年ほど前、免許取りたての頃、芳香剤は決まって深緑色の瓶の「ポピー」。キンモクセイの匂いだったのです。今でも時々、「クルマに~ポピ~ポピ~…♪」って歌ってしまいます。

 秋が深まっていき、子供たちはどんなことに季節を感じるのでしょうか。7月10日(Vol.44)のこの欄にも似たようなことを書きましたが、「香りと音の記憶」は何十年経ってもその時の記憶を蘇らせてくれるから不思議です。

 今朝は、正門のキンモクセイを数本切って校長室に飾りました。誰が最初に気づいてくれるでしょうか?