校長の部屋

196 みんなが嬉しい学校が一番!(3/11)

 次の1万円札の肖像である渋沢栄一氏に関する記事や書籍、テレビ番組等をよく見かけます。NHK大河ドラマ『青天を衝け』も渋沢栄一氏の少年時代から始まりました。第1話で、少年栄一に母親が言った、「あんたが嬉しいだけでなくて、みんなが嬉しいのが一番」という言葉があります。その後の栄一の言動の端々にこの言葉が生きています。近代日本経済の父と呼ばれる渋沢氏が関わった会社は500以上といいます。今電車の中では、渋沢栄一氏の生涯を綴った『雄気堂々』(城山三郎S51発刊)を私も読んでいる途中です。

  

 さて、学校でのトラブルの多くは、「自分さえよければよい」「価値観の押し売り」が引き金になっていることが多くあるように思えます。これは子供に限ったことではありません。大人社会でも喫煙マナー、電車の座席占有、あおり運転、ながらスマホなど気になることはたくさん。

 「相手の思いを酌むこと」が、最近では「忖度」とイコールになってしまう風潮がありますが、「自分がよいと思うことを、相手の尺度で客観的に見直して、判断すること」と言い換えられるかもしれません。

 「みんなが嬉しい」の「みんな」については、100%とか全員というのはなかなか難しいことです。だから、8割方の満足を基準にしながら、「みんなが嬉しい、みんなが活きる学級・学年・学校づくり」をしていきたいものです。