校長の部屋

子供の危機管理能力を(6/17)

 少し前から、スーパーにアメリカンチェリーや国産サクランボが並んでいます。今日、朝食にサクランボが6個器に入っていました。妻がヨーグルトを食べて食器を片付けていたので、サクランボを1個、2個と口に入れて、4つ目を堪能していると、「え~っ?」と妻が少し大きな声を出します。「なんで私の分まで食べてるのよ。3個ずつだったのに」と怒られました。「だって、片づけていたから自分の分だと思って…」と言い訳をすると、「まずごめんねって謝るところでしょうが」とまたまた怒られました。こんなことは日常茶飯事。お恥ずかしい。

 さて、今朝のテレビニュースで北九州の小学校でのクラスターの報道が流されていました。本校だって他人ごとではありません。消毒や手洗い、その他環境づくりもできる限りのことを行っているつもりです。遊具やボールの消毒はどこまで?配付物や返却物は全部先生がする?など考えだしたらきりがありません。同時にできることには限界があります。

 だからこそ、どういう行為にどういうリスクがあるのかを具体的に知らせるとともに、どのような場面で感染したりさせたりしてしまうのか、発達段階に応じて理解して行動できるようにしていかなければなりません。漫然として守られているだけの子供ではだめなのです。

 校庭や公園にある遊具での事故があると、その遊具は危険だからといって撤去してしまうことがあります。でも違うと思います。遊具の安全点検等を徹底しながらも、その危険性と使い方を丁寧に指導して安全に使えるようにすることこそが生きる力となるはずです。日常生活は危険との隣りあわせといってもよいくらいです。ですから、危険なものから遠ざけるだけで解決する問題ではありません。

 現在の新型コロナ感染症拡大防止も同様です。学校生活や教育活動では避けて通れないことがたくさんあります。当然、私たち大人はリスク軽減を図ることに注力しますが、「箱入り」にしておけないのであれば、子供たちの危機管理・危険回避の能力を育てることこそ今求められているのではないでしょうか。

 北九州の小学生に話を戻しますが、児童は同じクラスで一部は席が近く、一緒に下校したり遊んだりしていたといいます。学校の中でも外でも、「大人の目が離れると気が緩んでしまう」「注意され続けないと行動できない」ということも考えられます。遊び方や遊んだ後の手洗いなど考えて行動できるようであってほしいと願います。

 これらは私の考えです。一つの考え方としてみていただければ幸いです。今日も子供たちが笑顔で帰宅できるように皆で取り組んでいきます。