校長の部屋

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200 日曜大工(3/17)

 実のない話でも、あれよあれよという間に200号。びっくりです!「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」とは言いますが、ブログ数は相当数に達しましたが、何かに当たっているのでしょうか?

 私は小学生のころ、家の建築現場から端材を集めてきては、鋸や金槌を使って工作していました。最近はやる機会がありませんが、日曜大工で仕上げた棚や柵、看板などが目につきます。

 以前、息子の夏休みの課題に木工作品製作が出たことがあります。その時は、洗面所用ラックを一緒に作りました。完成して、いよいよ長めのネジで壁に取り付け。洗面所周辺がすっきりしました。息子は自分の作品に鼻高々ですが、6~7割は私が手伝っています。

 さて、それからしばらくしてのこと。洗面所の床に水が浸み出てくるようになったのです。原因不明で困り果て、業者に見てもらうと、ラックを取り付けた壁の裏側に水のパイプが通っていたようです。ネジがパイプに穴をあけていたとのこと。夏休みの宿題は、家を傷つけることではなかったはず?

 そんな息子が新居に引越した記念に手作りの表札をプレゼントしたのは1年半前。その表札が黒ずんだと写真付きメールを最近受け取りました。「紙やすりで擦ってみた?」「やってない。そもそも紙やすりがない」というやりとり。画鋲も必要な数だけ、少し前に持って行ったようです。こう考えると、モノづくりは「できる環境」「やってみようと思える環境」が必要なようです。

 モノづくりには限らず、子供と一緒に何かに取り組む親子って素敵で微笑ましい気がします。

199 チュチュンがチュン♪(3/16)

 1,2年生が一鉢栽培しているチューリップやビオラ、デイジーに、登校後入れ代わり立ち代わりベランダで水やりしています。愛おしそうに世話する子供たちが、私には愛おしい!

 昨年12月にお亡くなりになったコメディアンの小松政男氏。デンセンマンの「電線音頭」や「しらけ鳥音頭」などのネタや歌で人気を集め、「小松の親分さん」の愛称でも親しまれました。♪電線に スズメが三羽止まってた それを猟師が 鉄砲で撃ってさ 煮てさ 焼いてさ 食ってさ ヨイヨイヨイヨイ おっとっとっと♪というように、電線を止まり木にしていたスズメをあまり見かけなくなったような気がします。巣から10mほど離れた場所で電線に止まり、餌を運ぶ前に巣の周囲の安全確認をしているらしいのですが、個体数や巣が減ってしまったのでしょうか。

 さて、電柱の上の方には大きなトランスが乗っていました。落ちてこないか心配でした。最近ではあまり見なくなったような気がするのは、小型化されたせいでしょうか。結構絵になるので、図工の時間に風景画でトランスを入れて描かせたこともあります。

  

 一口に「電柱」と言いますが、架かっている線によって3つに分けられるそうです。1つは、家に電気を繰る電線が架かる「電力柱」、2つ目は、インターネットや電話、ケーブルテレビなどの通信線が架かる「電信柱」。最後に、電線と通信線の両方が架かる「共用柱」と言われるものです。

 最近新しくできた住宅街では、無電線化の街づくりが進んでいるようですが、「電線バードウォッチング」なるものを楽しむのもよいかもしれません。さらにその上方を見上げてみると何かしら発見があるかもしれません。UFO(未確認飛行物体)に夢中になったのも今は昔ですが…。

198 離れて眺める?間近で見る?(3/15)

 啓蟄を過ぎ、空き地では小型の鳥やカラスが地面を突いている姿が見られます。活動を始めた虫を食べているのかもしれません。植物の変化・生長も目覚ましいものがあります。1年生の教室前廊下から見た桜のつぼみが、今日は3つ開花していました。東京では、昨日開花宣言が出ましたから、これから日々の変化に目が離せません。校長室の君子蘭も花を開き始めました。

  

 空き地や田圃の土手を見ると、ピンク色の絨毯が敷かれたような場所があります。一面のホトケノザです。近づくと感動が薄れてしまう感じなので、離れて見るからこそというか適度な距離は大事なようです。ほかのことにも当てはまりそうな…?

 さて、卒業式を今週末に控えています。証書授与も一緒にやってみました。だんだん動きが自然になってきました。最初の練習の時に感じたことは、6年生児童の顔が未だによくわからないということ。残念でなりません。マスクをした顔しか見ていませんし、運動会や修学旅行という6年生のメイン行事が中止になったこと、卒業前の会食も叶わなかったことなど理由はあります。でも、きちんと見ようとしていなかった自分に一番の原因があるのだと反省しきり。だから今、そうした隙間を埋めようと体育館に足を運ぶようにしています。離れて見るより間近で見たほうがかわいい子供たちですから!

 ただ、式辞がまだ完成しておらず焦りが…。

197 卒業の歌といえば…(3/12)

 卒業式に向けた練習が進んでいます。今年の6年生は、在校生代表として式に参加した経験がありませんから、流れや雰囲気など短い時間内で一つ一つ丁寧に指導するところから始まりました。式の中で歌う曲は2曲。うち1曲は歌詞を6年生から集め、担任が作曲しました。よくできています。自分たちで一から作った歌ですから、堂々と歌い上げてほしいと願っています。今日は、通し練習をするそうです。

 さて、卒業式の歌は時代とともに変遷します。私の小学生時代は「蛍の光」「仰げば尊し」でしたが、担任をしていた頃、担任を離れてからと、年を経るたびに新しい曲が登場しているような気がします。そして、昔歌っていた歌は「今月の歌」に入っていたり「みんなのうた」に収められていたり…。

 小学校の卒業式で歌う歌ランキングをみると『友 ~旅立ちの時~(ゆず)』『旅立ちの日に』『最後のチャイム(山本惠三子)』『変わらないもの(山崎朋子)』『YELL(いきものがかり)』『トモエ学園(福山雅治)』『さくら2019(森山直太朗)』などで、半分は知りません。

 『群青』という曲もあるようです。2013年東日本大震災復興支援コンサートで歌われ、大反響があった曲です。被災したり亡くなったりした友や遠く離れてしまった仲間への想いを綴った、南相馬市の中学生の日記や作文、普段のおしゃべりを先生がつなぎ合わせて、歌詞の大筋が出来上がったといいます。

 誰かへの想いを歌にのせて伝えようとする姿には感動があります。合唱祭や卒業式で一生懸命な子供たちの歌声に鳥肌が立つこともあります。ですから、19日の卒業式の歌や呼びかけ、証書授与など、どんな表情を見せてくれるか今から楽しみです。

196 みんなが嬉しい学校が一番!(3/11)

 次の1万円札の肖像である渋沢栄一氏に関する記事や書籍、テレビ番組等をよく見かけます。NHK大河ドラマ『青天を衝け』も渋沢栄一氏の少年時代から始まりました。第1話で、少年栄一に母親が言った、「あんたが嬉しいだけでなくて、みんなが嬉しいのが一番」という言葉があります。その後の栄一の言動の端々にこの言葉が生きています。近代日本経済の父と呼ばれる渋沢氏が関わった会社は500以上といいます。今電車の中では、渋沢栄一氏の生涯を綴った『雄気堂々』(城山三郎S51発刊)を私も読んでいる途中です。

  

 さて、学校でのトラブルの多くは、「自分さえよければよい」「価値観の押し売り」が引き金になっていることが多くあるように思えます。これは子供に限ったことではありません。大人社会でも喫煙マナー、電車の座席占有、あおり運転、ながらスマホなど気になることはたくさん。

 「相手の思いを酌むこと」が、最近では「忖度」とイコールになってしまう風潮がありますが、「自分がよいと思うことを、相手の尺度で客観的に見直して、判断すること」と言い換えられるかもしれません。

 「みんなが嬉しい」の「みんな」については、100%とか全員というのはなかなか難しいことです。だから、8割方の満足を基準にしながら、「みんなが嬉しい、みんなが活きる学級・学年・学校づくり」をしていきたいものです。