校長の部屋

校長の部屋

184 順番を決める(3/3)

 うっすらとピンク色が一面に広がるホトケノザの野原。ちょっとフライング気味のユキヤナギの一輪。春の訪れを感じます。進級を目の前にした子供たちは、誰と一緒のクラスになるか、ドキドキがもう始まっているのかもしれません。

 小学校の学級名簿の順番は、昔は男女別、生年月日順だったように思います。あいうえお順を経験したのは高校生になってからだったような。本校はいま男女混合名簿のあいうえお順。ただ、最近は凝った名前が多くて読めないことも手伝って、これでは男女の判別ができない場合があるのも確か!

 北京オリンピックの入場順がどのように決まったか、開会式前後に新聞に見つけました。欧米ではアルファベット順なのでしょうが、中国は漢字の国。実は、漢字表記にした時の一文字目の画数が少ない順だといいます。では、同じ画数だったらどう順番をつけるのでしょう。二文字目で比べるかと思いきやその回答がとてもユニーク!

 画数が同じなら1画目の「書き方」で比べるというもの。その規則は、①横画、②縦棒、③はらい、④点、⑤折れ線の順に優先があるようです。例えば、ベルギー(比利時)の「比」と日本の「日」、台湾(中華台北)の「中」、どれも4画です。でも、「比」だけは横画に始まるので1番。「日」と「中」は、「縦→折れ→横」の順で3画目まで一緒なので、4画目が横画である日本が先になります。奥深い!知らないことってまだまだたくさんあります。だから面白い。そして、パラリンピックは明日開幕です。

 さて、今日はひな祭り。段飾りのお雛様の並べる順番や位置にお間違えありませんか?市川小には雛人形がない…。五月人形も…。さみしいなぁ。そうそう、1日の放送朝会で教頭先生がはなしていましたが、3月3日は「金魚の日」だそうな。

183 ちんげんさい(3/2)

 学校でも会社でも、「ほうれんそうが大事」とよく言われます。「報告・連絡・相談」ですが、この先があるのをご存じでしたか?ネットで見つけて、へぇっ~と思ったので紹介します。

 「ほうれんそう」された側は、「おひたし」だそうです。それぞれの文字から想像してみてください。「怒らない・否定しない・助ける・指示する」です。困り果てたら「こまつな」です。「困ったら・使える人に・投げる」というものですが、いまいちピンときません。

 頑張りすぎる人には「きくな」。「気にせず休む・苦しいときは言う・なるべく無理をしない」。逆に、してはいけないことが「ちんげんさい」。「沈黙する・限界まで言わない・最後まで我慢」。早めにSOSを発することやボヤのうちに周囲に助けを呼ぶことは、自分の命や心を守ることにもなります。

 我々教員の仕事には「ここまでやればよい」というラインがありません。やればやっただけ効果・成果としてあらわれることもあります。当然、頑張っても変わらない悔しさも味わいます。“子供たちのために”と思って頑張ることは、長時間労働という数値になって降りかかり、ストレスも溜まります。どうしたらよいのかとジレンマに陥ります。

 社会全体で働き方改革が行われていますが、学校も来年度に向けて、子供たちと真剣に向き合う時間確保のために、もう少し断捨離・業務改善が必要と頭をフル回転!これは、教職員が幸せな気持ちで仕事ができることが、目の前の子供たちに愛情を注いで幸福へ導き、ひいては子供を取り巻く人々を幸せにするのだと考えているからです。改革や改善は、教職員が手抜きするためではありません。市川小の子供たちが幸せになるためのステップだと、私は信じて疑いませんが行うは難し!

182 想い出がいっぱい(3/1)

 いよいよ3月に突入です。数か月前に始まったテレビドラマも終盤にさしかかっています。そんなドラマに、最近よく顔を出すなぁと思う俳優が何人もいます。「あの番組でこの役だった」と思い出しますが、名前は???若い人ばかりではありません。相応の年齢の方だと、下積みが大変だったのだろうと思ってしまいますが、本当のところを知らないのに勝手に貧乏俳優に仕立て上げられたのではたまったものではないはず。

 さて、風呂場の電球2つのうち1個が球切れしました。なんか懐かしさを覚える暗さです。昔、裸電球がぶら下がる中、湯船につかっていた記憶が蘇ります。うちの風呂は薪で沸かしていました。薪をくべたりはぜる音を聞いたり、薪割りをさせてもらったり…。たった一つの電球切れから思い出が溢れ出すようです。

 「♪古い~アルバムの中に~」と、H2Oの歌があります。この部分の音程が取れなくて妻に笑われたことも。にもかかわらず、先日22日の「6年生ありがとうの会」で披露する教職員の出し物では、いきなり歌い出し部分を一人で、しかもダンス付きでした。恥ずかしいたらありゃしない!笑いの種でしかない!でも卒業生が3月まで、そして4月からもよいことがたくさんありますようにと願ってやみません。そんな職員全員の気持ちが少しでも伝わっていたらいいなぁ。卒業までの登校日数11!

181 撤去!(2/28)

 日中は暖かく、春を感じる陽気が続きます。今日も活動しやすそうな予感!

 さて、時々目をやる改札や駅構内にある丸や四角の時計。どの程度の認知度なのでしょう。今後10年の計画で3割減の5百駅から消えていくようです。時計の老朽化や駅の利用状況、使用頻度などから見直しがされるそうです。デジタル掲示板に取り込まれたり、腕時計・スマホで確認すれば済んだりしているので仕方のないことかもしれません。

 また、緑色の公衆電話も5年間で4万台の削減をする計画があります。震災時の連絡手段として、残すために地域の人が交代で公衆電話を利用しているという地域もありますが、公衆電話の設置基準が4月に緩和されるに伴い、方針が打ち出されました。

 本校でも断捨離に踏み切ったものがあります。それは、トロフィーや盾!どこにあるかご存じの方はきっと一握り。教職員も児童も目に入らない。誰にも見られず、声もかけられず。最近では運動会の優勝杯授与もないので動きはゼロ。職員室前の廊下にある古~いケースに鎮座しています。

 そこで、必要なものだけ残してあとは処分。必要かどうかは、私の独断!後になって「あ~ぁ」とならないとも限りませんが…。その後釜に、3年生の社会科で学習する「昔の古い道具」を展示しようと考えています。

 最後に、私の前任の校長先生がご逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。

180 思い込み(2/25)

 車内電子広告の「1110City」という文字に目が留まりました。ある都市を指しますがおわかりになりますか?これ、「川口市」なのです。お見事と思って話したら、「別に」という素っ気ない返事。

 第2問ではありませんが、「貼付」の読み方は?お恥ずかしながら、ずっと「てんぷ」と思い込んでいたのですが、「ちょうふ」と知ったのは…少し前。その時、人前で声に出さなくてよかった!と胸をなでおろしました。「ば~か」と言われて返す言葉がございません!

 それなら「御虎子」はどうだ?PCでは漢字変換をしてくれませんでしたが、広辞苑などにはちゃんとあるからビックリ。赤ちゃんの使う「おまる」と読むそうです。

 さて、“奥様、(略)私は今、あなたの前に、私の犯してきました世にも不思議な罪悪の告白をしようとしているのであります”という不気味な手紙に始まり、最後のトリックに至るまで、ドキドキしながら読んだ記憶のある江戸川乱歩『人間椅子』。図書館で他の作品を何冊も借りましたが、怪人二十面相シリーズより印象に残っているのがこの作品です。江戸川乱歩ほか探偵小説と呼ばれるものには、様々なトリックが隠されています。それを考えながら読むのが楽しいわけですが、この「トリック」は人の思い込みを利用しているようにも思うのです。

 人と会話したり、子供の話を聞いたりするとき、ある場面だけを切り取ったり極端に焦点化して考えたりしてしまうと、本質や真実、全体像がかすんでしまう危険性があります。もしかすると、話している内容に脚色がないとも限りませんし…。思い込みや先入観を一度放棄して考えてみると、違った側面が見ててくるかもしれません。トリックを見破るつもりで…?